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[ガイアの夜明け] 「地方からの挑戦」 異色の企業が名産品をつくる!(1)

2017年1月10日

シリーズ「地方からの挑戦」(1) 異色の企業が 名産品をつくる!

オストレア銀座コリドー通り店

東京・銀座。連日賑わう人気店に、この日もお客様が詰めかけていました。

広島の「先端」から順に食べると味わいを楽しみやすい。

お目当ては生牡蠣です。以前は苦手という人も少なくなかった生牡蠣。

しかし今、新たなファンが増えてといいます。

さっき来たら混んでいたから出直してきた。

別の男性のお客様は少しぎこちない様子。

美味しい。本当に美味しい。生牡蠣初めて食べた。カキフライとかもダメだったけど、今日食べたら美味しい。

兵庫県産の「坂超かき」。噛むほどに甘みが広がります。

福岡県産の生牡蠣「みるくがき」はコクのある味わいが特徴です。

養殖技術の進歩などで今、個性的な牡蠣が全国で続々と誕生。それぞれの味を楽しむ人が増えているのです。

国東市

大分県国東市、瀬戸内海に面した人口約3万人の港町です。

市内のとある研究施設。

この形状で「美味しかった」という印象をまず持たせる。

採った卵を全てこのカキに仕上げる。

無名の地、国東でも新たな牡蠣作りが始まっていました。

リーダーは加藤元一さん(56歳)。

ここ国東でカキ産業を興しちゃおうと。

国東の主な産業は漁業。今、大きな問題に直面していました。

漁獲量は激減。

後継者もいない。させられんわ。

海藻が減少するなど海の環境が大きく変化。漁獲量はこの20年で半分以下に減っています。

それを何とかしたいと、加藤元一さんは考えていました。

ヤンマー株式会社

この日、加藤元一さんが向かったのは大阪市に本社を構えるヤンマー株式会社。

田んぼや畑で使われる農機具の大手メーカーです。

実は加藤元一さん、ヤンマー株式会社の社員。

フレッシュな風味。海水もほどよく含んでいるとか、「くにさきオイスター」の特徴は、その辺が重要。

国東でのカキ作りを仕掛けたのはヤンマー株式会社でした。その名も「くにさきオイスター」。

農機具メーカーが無名の地でカキをブランド化するという戦略です。

12月がレストランのピーク。勝負は12月。

目標は書き入れ時の12月。市場への本格的な参入に動き出していました。

しかし何故、ヤンマー株式会社がカキの養殖なのか?

雪野弘泰執行役員は、

カキを養殖しようと思うと船もいるし、持ち上げたりする機械もいる。そういう相乗効果は当然出てくる。

実はヤンマー株式会社は漁船やボートも製造しています。しかし今、その数はピーク時の20分の1に減少。

衰退する漁業を活性化して船やエンジンの販売にも結びつける。それがカキ養殖の狙いでした。

加藤元一さんは、

我々の作り方じゃないと成しえないような、美味しいカキを作る。

地方に残る産業を企業が生かす。ところが、

水っぽい。味がない。

異色の企業が始めた新たな名産品作り。その挑戦の行くへは?

マリンファーム

大分県国東市、ここに「くにさきオイスター」を仕掛けるヤンマー株式会社の研究施設「マリンファーム」があります。

所長を務めるのは加藤元一さんです。

我々、ヤンマーの二枚貝種苗生産の一番コアな技術。省スペースで少ない水の量で幼生を飼育できる。大量に。

農機具メーカーが異分野のカキの養殖を手掛ける。加藤元一さん、ここで12年間、研究を重ねてきました。

日本で養殖されているのは、ほとんどが「マガキ」という種類。場所や気候、養殖方法などの違いで同じマガキでも味は大きく変わるそうです。

カキの養殖はホタテなどの貝殻に付けた幼生を海の中に吊るしながら育てるのが一般的。

収穫までに2年はかかるといいます。

しかし加藤元一さんは独自の方法でカキの養殖に取り組んでいました。

10ヶ月に満たないくらいのタイミングで食べられるカキに仕上げる。

なんと養殖の期間を半分以下に短縮。一般的な方法に比べ収穫量が倍になるといいます。

しかし10ヶ月間だと普通は味が水っぽくなってしまいうそうですが、

しっかり仕上げれば、カキ本来の美味しさも味わうことができる。カキなんだけどシャキシャキ感がある。

カキの養殖

2016年5月中旬、加藤元一さん、12月の出荷に向けてカキ作りを進めていました。

加藤元一さんがまず用意したのはカキの稚貝。生まれてから3ヶ月ほどの大きさです。

通常、カキは貝殻につけて育てますが、加藤元一さんは一つ一つバラバラのまま大きくしようというのです。

稚貝を約50個ずつ小分けにして黒いカゴに入れていきます。

漁師歴40年の磯崎孝一さん(57歳)。加藤元一さんのカキ養殖に期待を寄せ、協力を買って出てくれました。

カキを入れたカゴを運んできたのは養殖場所となる干潟。潮が引くと底が見える海の浅瀬です。

その時を見計らってロープにカゴをぶら下げていきます。そして潮が満ちてくるとカゴは取り付けられたロープを軸として段々と浮き上がっていきます。

ここに加藤元一さんの狙いが隠されていました。

ゆらゆらしている状況。このカゴを使うことで殻に深さが出る。

これまでにないカキ。ポイントは殻の形にありました。

吊るして育てたカキの殻はゴツゴツして平らな印象です。

一方、加藤元一さんのカキは潮の満ち引きで1日2回揺すられます。その時、カキ同士がぶつかってゴツゴツした殻が擦れ合う状態に。それが繰り返されることで殻は丸くて深いお椀型に育つといいます。

底の深い殻ができると、その分、中の身が分厚くなる。それが加藤元一さんの狙いです。

実は加藤元一さん、かつては北海道厚岸町の職員でした。そこで20年間、カキ養殖を研究してきました。

濃厚な味わいで知られる厚岸ブランドのカキ。その開発を成功させたカキ作りのプロです。

国東市役所

1ヶ月後の6月下旬。この日、加藤元一さんがやって来たのは国東市役所。

加藤元一さんのカキ作りに地元も期待していました。衰退する漁業を救うカギとなるからです。

三河明史市長は、

産業がないと食べていけない。今回、カキの話が出てきて大いに期待している産業。

加藤元一さんは、

カキの旨さを知ってもらって、魅力をどう発信していくか。

市の幹部たちをPR策も考えます。

国東の未来は加藤元一さんのカキに託されていました。

加藤元一さん

自宅に帰った加藤元一さん。

うちの嫁が北海道で焼いたパン。

加藤元一さん、妻と娘を北海道に残して単身赴任。もう12年になります。

一人暮らしをしてまで挑む名産品作り。そこには国東の漁業をなんとかしたい、という思いがありました。

漁師は日々の漁で稼いでいるので何とかそれを安定化させる。カキ養殖として国東に根付かせる。

10ヶ月のヒミツ

10月14日、加藤元一さん、カキを養殖している干潟へとやって来ました。

この日でカゴをロープから外し、成長途中のカキを取り出します。2センチだったカキは6センチほどの大きさに。

殻の膨らみと縦と横の長さがいい形。

半年ほど育てたカキの殻は底が深いお椀のような形に。一般的なカキと比べても丸く深い、狙い通りの形が出来上がりました。

しかし養殖はここからが本番。

1ヶ月から2ヶ月、短期間だけど殻から身へ。

いよいよ、お椀型の殻いっぱいに身を太らせていきます。

そこにも加藤元一さん独自の技が。カキを船に乗せて向かったのは港から500メートルの沖合。

すると、

磯﨑さん、水温計りましょう。

23度。

徐々にですけど下がってますね。

加藤元一さん、このタイミングを待っていました。

水温が下がってくる過程の中で「身」も入る。

カキはまず、プランクトンを食べた栄養分で殻を大きくします。そして水温が20度を切ると今度はその栄養分を身を大きくするために使います。

水温が下がるタイミングで餌が豊富な沖合にカキを移す。そこで一気に身を成長させるのが狙いです。

干潟と沖合を組み合わせた養殖方法。加藤元一さんが国東で独自に編み出しました。

それが、わずか10ヶ月で収穫できるヒミツです。

緊急事態

11月16日。カキの出荷まであと1ヶ月に迫りました。

カキを沈めた沖合を目指します。

早速、カキを入れた網を手繰り寄せます。

沖合でプランクトンを存分に食べたカキは見がまるまると太っているはず。

まずは殻を確認。この時期としては十分な大きさです。

続いて試食。漁師の磯崎孝一さんに食べてもらいます。果たして、その味は?

水っぽい。味がない。身が入らないとカキの味があまり出ない。

予想外の厳しい感想。身を見てみると殻の半分ほどしか入っていません。

原因は沖合の水温。加藤元一さんの予想に反して11月中旬まで20度以下にならなかったのです。その為、想定よりも成長が遅れてしまいました。

どうしようもないですけどね。

まさかの緊急事態。

ヤンマー株式会社

大阪市、ヤンマー株式会社の本社。

ヤンマー株式会社にとってもカキの養殖は大切な新規事業。失敗はできません。

出荷に向けた会議に加藤元一さんが呼ばれました。

加藤さん、モノは大丈夫ですか?

身はまだ現在進行形。

加藤元一さん、遅れていると打ち明けます。

販売担当者は

大自然相手だ、というのは分からないでもないけど、お客様をフォローしている中で責任を持たなければいけない。

遅れは許されないと販売部門から釘を刺されました。加藤元一さん、どうする?

秘策

これまでに無い方法で新たなカキ作りに挑むヤンマー株式会社の加藤元一さん。

カキの身が上手く育たずピンチを迎えていました。

出荷まであと2週間。加藤元一さん、遅れを取り戻す秘策を打とうとしていました。

やって来たのは稚貝を育てた干潟。

ロープを通して、そこで操作した方がいい。

成長したカキを再びカゴに移しました。それをロープにぶら下げます。

カキは満潮で水中に沈むと殻を開けます。一方、潮が引いて空気にさらされると殻を閉じます。この開閉を1日2回、潮の満ち引きで繰り返すことでカキの身が引き締まり味も濃くなるといいます。

これが加藤元一さんの最後の一手。吉と出るか凶と出るか。

くにさきオイスター

2週間後の12月20日。加藤元一さんと磯崎孝一さん、出荷前の最終チェックをしていました。

果たして干潟に移した成果は?

すごいね、これ。

お椀型の深い殻、そこにしっかりと身が入っています。

前回、厳しい評価を下した磯崎孝一さん、果たして今回は?

ふっくらしている。味もしっかりしてきた。

加藤元一さんも味を確認。

「くにさきオイスター」って本当にシャキシャキする。あっさりしている。

これまでにないカキが完成。加藤元一さん、狙い通り10ヶ月で仕上げました。

そして迎えた出荷の日。

いよいよ全国へ、「くにさきオイスター」のお披露目です。

漁村の活性化はすごく重要なヤンマーにとっても、ビジネスのベースなので、美味しいカキ作りをみんなと一緒にやっていく。

アニス

12月28日、東京・渋谷区。

素材へのこだわりが評判のフランス料理店「アニス」。

その厨房に「くにさきオイスター」が届いていました。

オーナーシェフの清水将さん。これを冬メニューの目玉にしようと取り寄せました。

凝縮したうまさもあるし、すごくキレがいい。今まで食べてきたカキとは別物。

清水将さん、「くにさきオイスター」のハリのある食感を強調したいと考えていました。

合わせたのは焼いた野菜。しんなりさせた食感で生の「くにさきオイスター」を引き立てています。

果たしてお客様の反応は?

見は詰まっている感じはした。何個でもいける。

「くにさきオイスター」、まずは上々の滑り出しです。

清水将さんは、

皆さんが食べたことないもの売ることでお客様を呼ぶ説得ができる。こだわって作っているものなのでブランドにしたい。

異色の企業が名産品を作る。その第一歩です。

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カテゴリー:ビジネス関連
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