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[がっちりマンデー] 儲かる「だし」ビジネス!(1)

2016年10月9日

儲かる「だし」ビジネス!

ヤマキ株式会社

[blogcard url="http://www.yamaki.co.jp/"]

愛媛県伊予市にあるヤマキ株式会社。

だしを作り続けて30年、取締役上席執行役員の村上哲也さん。

「もうかっていますか?」

そこそこ…。

なかなか謙虚ですが、ヤマキ株式会社の年間売上は約450億円。

「だしの素」をはじめ、「めんつゆ」「鍋つゆ」「白だし」と約150種類を発売中。

まさにヤマキ株式会社はだし業界のトップランナーです。

そんなヤマキ株式会社には何よりも大事にしている食材があるといいます。

かつお節です。

かつお節

だしの原料には「こんぶ」や「干し」などいろいろあれど、キングオブだしといえば「かつお節」。

ヤマキ株式会社は、そんなかつお節に半端なくこだわっています。

案内されたのは、

今、マイナス2度。

そこは原料を保存する原料冷蔵庫。

かつお節が入ったダンボールが天井近くまで積み上がっています。

鹿児島県枕崎、指宿など名立たる産地から取り寄せたかつお節がダンボール4万3,000箱も。

かつお節だけで4,500~5,000トン。これだけの量を取り扱っているのは日本一。

日本で1年間で消費されるかつお節、3万8,000トンの内、5,000トンをヤマキ株式会社が使用しているそうです。

換鉋手

大量のかつお節でまず何をするかというと、だしの命運を握る「削り作業」。

ここにはあるプロフェッショナルの存在が…。

何やら機械がずらりと並ぶ場所にいました。

我々は換鉋手と呼んでいる。カンナを交換する人。

鉋(かんな)を換える人だから「換鉋手」。

かつお節を削る機械の調整役です。

機械には、巨大なドラムのようなモノの両側に片側14枚ずつ、計28枚の鉋の刃が付いています。

このドラムの外側にかつお節をあてて機械を回転させると、刃があたり「削り節」となって出てくる仕組みです。

どれだけ刃を出すかで「花かつお」の厚みが決まるため換鉋手には丁寧かつ繊細な調整が要求されます。

0.03mm以下でないと美味しい削り節にはならないとか…。

調整が終わり、いよいよ削り作業。

果たしてその出来栄えはいかに?

原料が生きるも死ぬも、この一瞬で決まります。

なんと0.01mm。これコピー用紙を9枚にスライスした薄さ、神業です。

かつお節の種類、気温、湿度などで削れ方が微妙に違ってくるため、毎日の調整が欠かせません。

抽出機

続いて、いよいよヤマキ株式会社の心臓部へ。

そこにあったのはヤマキ株式会社独自のだしの抽出機。

この巨大な抽出機で「めんつゆ」などの液体商品に使われるだしを作ります。

中には粉砕された大量のかつお節が入っています。

原料(かつお節)で約400kg。

だし自体はどのくらい取れる?

5トン。

これをクレーンで持ち上げ、ゆっくりゆっくり慎重に運んでいきます。

釜にセットしたらお湯を入れ、いよいよだしを抽出します。

この抽出方法にヤマキ株式会社のこだわりがあります。

我々の商品が自慢の抽出が循環抽出法。

機械でだしを取る時には、釜にお湯とかつお節を入れてぐるぐるかき混ぜて最後にフィルターで濾すのが一般的です。

しかしヤマキ株式会社はかき混ぜない。

出てきただし汁を、また上から入れて循環させるのです。

すると、底にあるかつお節の上にだし汁の中の小さいかつお節の粒子が積み重なり、さらに細かいフィルターの役割を果たし、より澄んだ、そして濃厚なだし汁が取れるようになります。

「だし」で「だし」を取る。濃くてクリアな美味しいだしが出来る。

循環抽出を30分以上も繰り返した後、抽出機を取り出してだし汁の完成です。

ここに1日にそば10万食のだし汁を作っているそうです。

こうしてかつお節にとことんこだわるヤマキ株式会社。

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