[WBS] 「デフレ脱却」なぜできない?原因はネット通販にあり!?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

景気は回復しつつあるのになぜデフレから脱却できないのでしょうか?

今回はその謎に迫っていきます。

例えばエビアン(750ml)で見ていきましょう。

テレビ東京近くのスーパーでは105円でした、しかし近くのドラッグストアに行ってみると101円。

さらにそれよりも安かったのはネット通販のアマゾンです。

プライム会員で12本買った場合、1本あたりでいうと91円ということで、スーパーよりは1割以上安くなっていました。

このネット通販の圧倒的な安さが物価を抑えているのではないか・・・

先週、日銀の黒田総裁もこんな発言をしています。

アマゾン効果。世界中のモノやサービスを見て消費者が判断・購入できるようになり価格が上がりにくくなっているという議論も。

このようにアマゾンや楽天などのネット通販の安売りがデフレ脱却できない原因のひとつかもしれないと指摘をしました。

消費の現場ではいま一体何が起きているのでしょうか?

町田花奈さん

都内に住む会社員の町田花奈さん。

この部屋にはある秘密が・・・

「この部屋の中でインターネットで買ったものは?」

オーブン、トースター、大きい家具は8割くらいネットで買っている。

写真立てやティッシュ、調理家電にテーブルのような家具まで生鮮食品以外の多くはネットで買うといいます。

実は町田さん、週に1回以上、多い時には1月で10万円近く楽天市場を使うというネット通販のヘビーユーザーです。

同じ商品がいろいろなお店から出ている。安いものが欲しければより安いものとか比較・検討できていい。

子どもが生まれ仕事をする中で時間がない。より効率的に時間を使える。

さらに最近、町田さんが活用しているのが・・・

子どものサッカーの練習着。安くメルカリで買いました。

個人間で売買ができるフリマアプリのメルカリ。

特に着られる期間が短い子供服などは重宝しているといいます。

例えば1枚2,500円ほどというスポーツウェアがなんと5点で2,000円。

自分用にも美容器具を正規販売店より5,000円ほど安い1万円で見つけました。

いろいろ欲しいものがある。ひとつひとつは高い金額設定をせず、安くいろいろなものを欲しい。

物価下押し

日銀は今週、「インターネット通販の拡大が物価下押しに作用してきた」とするリポートを公表。

特に日用品や衣料品の分野では消費者物価を0.3%程度押し下げていると試算しています。

ネット通販による物価の下押し圧力について専門家は・・・

第一生命経済研究所の永濱利廣主席エコノミストは、

ネット通販はコストを抑制できる分、値段を安くでき物価が上がりにくくなる。これは世界的に起こっていること。

もう一つはメルカリなど中古市場が増え新品の値段を上げにくいのが押し下げ要因。

実際、6月22日に発表された5月の消費者物価指数は価格の変動が大きい生鮮食品を除いた伸び率が1年前に比べて0.7%と横ばいにとどまりました。

さらにデフレ脱却の妨げとなるのがネット通販だけではありません。

街の人にどこで少量品を買うのか聞いてみると・・・

「普段どこで買い物をする?」

ドラッグストアをよく使う。

ドラッグストアの方がカップラーメンとか、ちょっと他のスーパーよりも安かったりする。

いまドラッグストアで食料品を買う消費者が増えているというのです。

ウエルシア薬局株式会社

こちらのドラッグストア、食品に力を入れているとのことです。24時間営業ですね。

ドラッグストア最大手のウエルシア。

足立西新井店では売り場の3分の1が食料品です。

野菜コーナーがあります。ドラッグストアなのに野菜を売っているんですね。

このもやし安いです。本体価格28円。税込みでも30円です。

お肉もありますね。ドラッグストアというよりスーパーマーケットのようですけど。

お客様は、

商品がいっぱいあるからここ1ヵ所で済む。

「価格はどう?」

安い。

安いと思う。全体的に。

近隣のスーパーの価格と比べると、例えばミネラルウォーターは最大で15円割安に、食パンは27円、ニンジンは50円、コーヒー飲料は8円安くなっています。

さらにウエルシアはプライベートブランドも開発。

品質を確保しつつ、価格をさらに抑える狙いがあるといいます。

さらにコンビニも対抗。

オフィス街にある神田小川町店ではレジ横にコーヒーマシン。

弁当も種類豊富に取り揃えます。

420円、安いですね。コンビニより飲み物とかも安いのでコンビニ行くならこっちかな。

この安売りを武器にドラッグストアの売上高は右肩上がりで増加。

それにしても何故スーパーやコンビニより安くできるのでしょうか?

ウエルシアホールディングス・商品本部の袴田雄也さん、

利益源としては化粧品と薬があるので、その分食品は安く提供することができる。

ドラッグストアの主力商品である医薬品の粗利率が30~40%台なのに対して食料品は10~20%台。

値引きが少ない医薬品で利益が出せる分、スーパーやコンビニより食料品を値下げできるといいます。

食品はお客様に来てもらう来店目的になる。そういった面で安く提供している。

ドラッグストアの安売りは物価にも大きな影響を与えているといいます。

ドラッグストアという存在がある限り、それ以外の小売り業は値上げに二の足を踏んでしまう。

インフレ率の0.1%程度の押し下げ要因に効いている。