[ガイアの夜明け] 負けない町工場の「法則」第2弾(1)

負けない町工場の「法則」第2弾 ~独自ブランドで海外挑戦 その後...~

長年、確かな技術を培ってきた日本の町工場。
独自のブランドを作るところが増えてきています。

株式会社WASARA

東京都千代田区にあるレストラン「ラー・エ・ミクニ」。

日本フレンチ会の巨匠、三國清三シェフがプロデュースするお店です。

桜の季節限定のテラス席ではランチに一見陶器に見える紙皿を使用していました。

紙の器はWASARA(ワサラ)というブランドです。

1枚100円前後と紙皿としては破格の高級品。

伊藤景パック産業株式会社

東京都台東区にある伊藤景パック産業株式会社。

伊藤景パック産業株式会社はワサラを開発した会社です。

1910年創業の老舗メーカー。

使い捨て容器など500種類以上を製造しています。

3代目社長の伊藤景一郎社長。

何十銭から何円の商品が多い。全部そういう1円、2円の世界。だから24時間機械を動かしている。

典型的な薄利多売の業界、中国製品の台頭などもあり厳しい価格競争にさらされています。

そんな状況を打開するために開発されたのがワサラです。

お客様が価値を認めて「その値段でも使いたい」というものを作れば価格競争じゃない別の領域に入る。

上海

ワサラは敢えて中国の工場で製造しています。

ワサラの原料は木材ではなくサトウキビ

金型は日本製を使用しています。
金型には細かな凹凸が有り、これにより表面が均一にならずに陶器のような質感を生み出しています。

完成品に異物が混入していないか機械と人間の目でチェックします。

高級とはいえ使い捨ての紙皿、小売価格は1枚100円が限度のため日本で製造すると採算が取れません。

中国工場増産

テイクアウトもできるようにしたら、もっと広がるんじゃないか。

ワサラは国内だけでなく海外からの注文が急激に増えていました。

750 MYRTLE DINER

ニューヨークに昨年5月にオープンした話題のレストラン「750 MYRTLE DINER」。

ここではオープン当初から器は全てワサラが使用されています。

オーナーにワサラを使用する理由を聞いてみると

食器洗い機だと1日で100リットル以上の水を使うんだ。水道代も月に20万円はかかる。うちはワサラなので食洗機はいらない。そのつもりでキッチンを設計したんだ。

大量の水と洗剤にコストがかかるためワサラを使用しているオーナー。

手で洗うとスタッフの人件費も掛かります。

ワサラだと洗う手間とコストが省けるため割安だとオーナーは言います。

Actus Consulting Group Inc.

マンハッタンに拠点を置くアクタス・コンサルティング。

昨年の5月からアメリカでのワサラの販売を任されています。

鈴木剛央社長はワサラにはデザインや品質以外にも売りがあると見ています。

アメリカは消費大国と言われているが、「使い捨て」という行為がネガティブに捉えられている。ただしワサラを使うと使い捨てだけど「土に還る」。非常に価値のある商品になるのではないか。

ワサラはサトウキビでできているため土に埋めると微生物によって分解されます。

鈴木剛央社長は使い捨てだけど環境にやさしい部分がアメリカで戦う武器になると考えています。

ブルックリン・キッチン

ニューヨーク市内の高級食材店「ブルックリン・キッチン」。

オーガニック食品やキッチン用品を扱っている人気のお店です。

鈴木剛央社長はここに営業に来ました。
環境への意識が高いお客様が来るこのお店でワサラを取扱ってほしいと考えていました。

オーナーのテイラー・エルッキネンさん。

今夜、お店で試食会があるけど試しに使ってもいいですか?

試食会で使用されたワサラに多くのお客様が興味を持ってくれて、ブルックリン・キッチンでも取り扱いを前向きに検討してくれるそうです。

環境に対してやさしいことに気づいてくれると、ワサラがこの使い捨て文化を変えていく可能性があるんじゃないか。

日本の老舗メーカーが製造した使い捨ての紙皿。
世界に大きく広がろうとしています。

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