[WBS] 極寒・強風の平昌に挑む!選手守る防風ネット!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

2月9日に開幕する平昌冬季オリンピックですが、実は2月8日から一部の競技の予選がスタートしています。

平昌は標高700メートルの山間の町で強風が吹き荒れることで有名だといいます。

2夜連続でお送りしている「極寒・強風の平昌に挑む」。

今回はスキーのジャンプ台で強風から選手を守る日本の技術に注目します。

平昌アルペンシア スキージャンプセンター

平昌オリンピックのスキージャンプ会場「平昌アルペンシア スキージャンプセンター」。

この場所ある問題があります。

好本洋記者、

スキージャンプが行われるジャンプ台ですが、山の頂上ということもありかなりの強風が吹いています。

さらに風の方向が選手が飛ぶポイントに向かって追い風となっていて、選手にとってはかなり飛びづらい環境です。

平昌は韓国の中でも強い風が吹くことで有名な場所です。

山の尾根には風力発電用の大きな風車が数多く設置されるほど・・・。

一般的にスキージャンプは風速3メートルを超える強風が吹くと競技の中止を検討するといいます。

しかし、ここは10メートル以上の風が吹くこともあり、過去の怪我人も出た恐怖の山です。

今回で8回目のオリンピック出場となったレジェンド葛西紀明選手。練習で飛んだ後に聞いてみると、

風がすごく吹く。吹くときつい。試合になると荒れたりするので勘弁してほしい。

そこで今回登場したのが防風ネット。

縦幅は最大25メートル、横幅はトータルで225メートルに及びます。

風の向きや強さに合わせて様々な場所に配置して、強風から選手の安全を守ります。

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株式林魏建築設計事務所

防風ネットの生みの親は日本にいました。

長野県の白馬村。

2月3日、オリンピックの前哨戦となる大会「スキーW杯複合 白馬大会」。

白馬のこの会場でもあの防風ネットが使われていました。

防風ネットを作ったのが赤羽吉人さん、長野の建築家です。

どんな仕組みなのか?

風が吹けば、こちら側にたわんで力が逃げていく。

ネットには無数の穴が開いています。その穴から出ていく風だけを通して、あとはたわみながら風を防ぎます。

一方、塞がれた風の一部はネットを乗り越えますが、穴を抜けたか風の流れがあるためそのまま上に出ていくのです。

しかし、なぜ建築家の赤羽さんが防風ネットを手掛けることになったのか。

20年前、1998年の長野オリンピック。

実は赤羽さん、会場となった白馬のジャンプ台そのものの設計を担当しました。

風対策として世界で注目が集まっていた防風ネットを赤羽さんが日本で初めて導入しました。

20年たった今でも使われています。

その実績に平昌の関係者が注目をして、選考の結果、採用されたのです。

しかし白馬の風は秒速5メートル程度ですが、平昌では10メートルを超えることも。

そこで、、

平昌で使った防風ネット。

白馬に比べ穴が3割ほど小さなネットを作りました。

これでより多くの風を防ぎます。

実際の風洞試験でも10メートルの風が2.5mくらいに。

赤羽吉人さん

そして2月8日、赤羽さんが現地・平昌にやって来ました。

2月8日の予選から防風ネットが使われるため、心配で状況を見に来たのです。

全然風がない。

日中、平昌は雲一つない晴天、風も弱く選手にとっては飛びやすい環境に見えますが・・・

少なくても夜のほうが風があると思う。

山は突然天候を変えるため油断はできないといいます。

防風ネットがあることで選手は安心感を持って飛べる。技術者としては全選手に平等に機会を提供するのが手前。本音は日本が勝ってほしい。

スキー・ジャンプ男子個人ノーマルヒル予選。

スキージャンプの予選が開始。

熱戦の裏で赤羽さんが生んだ、ネットと強風と戦いも始まりました。

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