[WBS][治る最前線]不整脈の最新治療!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズで伝えている「治る!最前線」。

今回は健康診断や人間ドッグなどで見つかることが多い「不整脈」についてです。

放っておくと命を脅かす危険性もある不整脈の最新治療を取材しました。

東京医科歯科大学医学部附属病院

都内にある東京医科歯科大学医学部附属病院。

70代の田中正彦さん(仮名)。

3ヶ月ほど前に不整脈と診断されました。

この日、医師から病状の説明が行われました。

脈の間隔が不規則。

田中さんの心電図の画像。

正常な人と比べて脈の間隔が不規則になり小刻みに乱れているのが分かります。

夜中や朝方にふらっときて意識がとんだこともある。

不整脈になったのはショック。

不整脈

不整脈は心臓で異常な電気信号が発生することで脈が乱れる病気です。

不整脈で脈が乱れると心臓の中の血液がよどみ血の塊、血栓ができます。

この血栓が血流にのり脳に到達すると血管を詰まらせ脳梗塞を起こします。

巨人軍の終身名誉監督の長嶋茂雄さんは、不整脈が原因の脳梗塞を発症し後遺症と闘っています。

そして小渕恵三元総理は不整脈が原因の脳梗塞で亡くなりました。

不整脈の国内の患者数は推定100万人。

加齢が主な原因ですが肥満や高血圧などもリスクを高めます。

さらに過度な飲酒や喫煙も注意が必要です。

東京医科歯科大学循環器内科の平尾見三教授は、

不整脈を放っておくといきなり脳梗塞になって半数は寝たきりか重症になる。

脳梗塞を引き起こすこともある恐ろしい不整脈。

その治療の最前線を追いました。

レーザーバルーンカテーテル

不整脈と診断された田中さんは治療を受けることにしました。

医師が準備したのはレーザーを照射する最新の治療器具。

不整脈は心臓から肺につながる血管のあたりで異常な電気信号が発生することでおきます。

今回の治療では異常な電気信号が流れないように通り道となる血管をレーザーで焼きます。

いわば絶縁体を作るのです。

この風船の中にレーザーを出す管と内視鏡が入っている。

治療に使うのはレーザーバルーンカテーテルと呼ばれる最新の治療器具。

この風船を潰して血管の中に入れます。

緑色に光っているのがレーザーです。

次に医師が取り出しのは、

これが内視鏡。

極細の内視鏡。直径はわずか0.7ミリです。

この内視鏡を先程のレーザーバルーンカテーテルの中に通していきます。

心臓の血管の中を見ながら治療をしていくのです。

足の付け根の静脈からカテーテルを心臓まで通していきます。

これでいこう。

レーザーの照射が始まりました。

映っているのは血管の内側。緑色に光っているのがレーザーです。

点滅しているところにレーザーが照射されている。

およそ20秒ずつ回転させながら照射されます。

映像を見ながら治療をすることでレーザーを正確に照射していくことが可能です。

スナップショット。

最後に医師が画像を確認し、レーザーが全体に照射されているかを確かめます。

はい、OK。

治療は2時間ほどで終了しました。

7月から保険が適応され治療費は3割負担でおよそ60万円。

内視鏡は実際に目で確認できる。照射箇所が直接分かるのが一番のメリット。

東京都立多摩総合医療センター

脳梗塞を引き起こすリスクが高い人には別の治療もあるといいます。

70代の鈴木敏夫さん(仮名)。

4年前に不整脈と診断され治療を続けてきましたが症状が悪化し、脳梗塞を起こす危険が高くなりました。

胸がきゅんと締めつけられる感じ。

そこで最新の手術を受けることになりました。

お願いします。

心臓の中で血の塊、血栓ができるのは左心耳と呼ばれる袋状の場所です。

今回の治療はこの左心耳を切り取り血栓ができる場所をなくしてしまうのです。

手術が始まりました。

胸に空けた4つの穴から内視鏡と器具を挿入していきます。

これまでは胸を切り開いて手術をしていましたが、内視鏡を使うことで体に負担が少ない治療が可能になりました。

左心耳を切ります。

胸に挿入した治療器具で左心耳を切断します。

これが左心耳。

切り取った左心耳が取り出されました。

なくても問題ないといいます。

ありがとうございました。

1時間半で終了。

カテーテルを使わずに心臓の血管を焼く治療も同時に行いました。

治療費は保険が適応され2割負担でおよそ21万円。

心臓血管外科部長の大塚俊哉医師は、

左心耳の中に血管ができるリスクをゼロにする。不整脈が再発しても大丈夫。血管はできない。

脳梗塞の引き金となる不整脈はなかなか気付きにくい・・・

どんなに有効な治療法が登場しても早期発見が何より重要です。

普段から人間ドッグや健康診断を受けて心電図に異常があったら医師に相談することが大切。

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