ファミリーマートとYahoo!ショッピングの共通点って分かりますか?
どちらも業界3位なんです。
コンビニ業界ではセブンイレブン、ローソンが、ネット通販ではAmazonnと楽天。
この上位2社に追いき追い越すための逆襲のキーマンは、かつてライバル企業に在籍していた「昨日の敵」でした。
株式会社ファミリーマート
[blogcard url="http://www.family.co.jp/"]
コンビニ業界3位のファミリーマート。
1年ほど前からお弁当や惣菜などの中食に力を入れてきました。
様々な商品がリニューアルされていますが、その中でも力を入れている戦略製品が先週発売した「炙り焼牛カルビ重(530円)」です。
本格的な焼き色や香りが特徴です。
炙り焼牛カルビ重
この炙り焼牛カルビ重は千葉県野田市のトオカツフーズ株式会社野田工場で作られています。
[blogcard url="http://www.tokatsu.co.jp/"]
牛肉はオーブンの直火焼きで焼かれています。
このオーブンは「炙り焼」シリーズ専用として新たに製造したものです。
コンビニでは初めての調理法です。
トオカツフーズ野田工場の上村剛工場長は言います。
売れ行きのいい商品が多いので工場の稼働率も上がっている。
本多利範取締役
中食の売上は好調で既存店売上高は11ヶ月連続で前年越えで、2016年2月期の経常利益は過去最高を更新する見込みです。
この仕掛け人が商品本部長の本多利範取締役です。
本多利範取締役は元セブンイレブンの食品本部長でam/pm社長を経て2010年に株式会社ファミリーマートに入社。
業界を知り尽くすコンビニのプロです。
新商品のチェック
ライバルであるセブンイレブンをよく知る本多利範取締役、1位を狙うため味や品質には一切の妥協を許しません。
新商品の「17品目の食物繊維入りサラダ」ではパッケージの側面を確認してサラダが容器一杯に詰まっていないと指摘するなど、お客様目線でこだわります。
また「丁寧に鉄板に焼きました」というラベルを見て製法は関係ない、ワードは全て「美味しさ」で表現するように指摘するなど厳しくチェックします。
本多利範取締役は株式会社ファミリーマートの社員に本気でトップを狙う意識を植え付けようとしています。
シューマイ弁当は日本一に育てる、崎陽軒を抜くからな!
本多利範取締役は商品開発に手応えを感じ始まています。
いま工場も変えていますし、機械もどんどん変えている。3年計画です。セブンイレブンに勝つか勝てないかではなく、われわれの仕事の結果はお客様が判断すること。その結果はお客様がモノを買って本部もお店のオーナーも利益が出る。しかもお客様も喜んでいる。この姿が勝つ勝たないではなく最終の姿。
上田準二会長
株式会社ファミリーマートの上田準二会長。
1年前に本多利範取締役を商品本部長に起用しました。
サークルKサンクスとの統合を控え商品力の強化を急いでいます。
本多氏を商品本部長にするときに「担当者を一から教育してくれ」と頼んだ。延長線上に考えていたら手直しで終わってしまう。抜本的に変えるんだと。
ヤフー株式会社
[blogcard url="http://www.yahoo.co.jp/"]
ネット通販3位のヤフー株式会社。
つい先日も「がっちりマンデー!!」で特集されていましたね。
[blogcard url="https://lovely-lovely.net/business/yahoo"]
小澤隆生執行役員
Yahoo!ショッピング出店セミナーに登壇した小澤隆生執行役員。
とにかく伸びております。どういう局面においても使わない手はありません。
小澤隆生執行役員は元々楽天でオークション事業などに携わっていました。
2012年にヤフー株式会社に入社。現在はショッピングカンパニー長を務めています。
Yahoo!ショッピング
Amazonや楽天への対抗策として2013年に毎月の出店料や売上手数料、システム利用料を無料にしたYahoo!ショッピング。
安定した利益を捨て、広告を主な収入源にする賭けに出ました。
そこで抜擢されたのが小澤隆生執行役員です。
まず目指したのが出店数の拡大。
2年半で北海道から沖縄まで約1,000回の出店セミナーを開催しました。
さらにもうひとつの戦略として出店店舗への手厚いサービスです。
ナッツファーム荻窪
Yahoo!ショッピングのセミナーを受講して2015年11月にサイトを開設しました。
[blogcard url="http://store.shopping.yahoo.co.jp/doall/"]
実店舗に訪れたのがヤフー株式会社の小柳彩さん。
ナッツファーム荻窪を運営する株式会社ドゥオールの高木真人社長はネット通販やパソコンの知識はありませんでした。
小柳彩さんのような担当者がいることで安心感につながると言います。
うちのような小さな会社でも非常に参加しやすいシステムを作っていただいて非常に感謝している。
店舗の拡大
出店無料化によって、ネット通販に縁のなかった会社も参加するようになり、無料化前は2万店舗だったのが現在は38
万店舗まで急増しています。
商品数は2億点に達しています。
お客様にどういう商品を薦めるのか、Yahooが培った広告や検索の技術がものすごく生きる。あながちずっとAmazonや楽天との差が埋まらないこともないだろう。
宮坂学社長
3位に甘んじてきたYahoo!ショッピングを変えた小澤隆生執行役員の手腕を高く評価しています。
何よりも一番大きいのは「俺たちはできる」という空気を作る力。