1975年、広島東洋カープが初優勝したこの年にあるロングセラー商品が生まれました。
洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ」のフィナンシェです。
熱烈ファンが元ボクシング世界チャンピオンの井岡弘樹さん。現役時代からのお気に入りです。
甘さがちょうどいいし食べやすいし、これを食べても全然太らない。
実はこのフィナンシェも世界チャンピオン。発売から42年、その秘密を探ります。
株式会社シュゼット
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兵庫県西宮市、アンリ・シャルパンティエを運営するシュゼットの工場があります。
フィナンシェ専用ライン。
素材で特に重要なのが生地に混ぜる砕いたアーモンド。これが味と香りの肝。
さらに電気とガス、それぞれで焼くことで中はフワッと表面はカリッと仕上がるといいます。
お客様は、
しっとりしていてあっさりしている。
油っぽくなくて自然に食べられる。
最新の販売数は年間2,455万個以上。これは3年連続でギネス記録です。
フィナンシェ
フィナンシェは金融家を意味する言葉です。
約120年前、忙しい金融関係者向けに手軽に食べられる菓子として考案されたという説もあります。
日本でフィナンシェを広めたアンリ・シャルパンティエは1969年創業の芦屋の小さな喫茶店でした。
スイーツが評判で百貨店の関係者に新商品を頼まれて取り組んだのがフィナンシェでした。
フランスのレシピ本などを参考に試行錯誤を重ね、42年前に生み出しました。
その後、百貨店などで売られるなど一気にメジャーなお菓子に成長しました。
赤字転落
ところが10年ほど前から会社全体の売上が減少。
そこで力を入れたのが新商品開発。1年で400種類以上出した年もあります。
しかし6年前の2011年、赤字に転落します。
蟻田剛毅社長は、
お客様からの声は意外に「フィナンシェを頑張って売って欲しい」「新商品ばかり出して大事な商品が見えなくなっていますよ」と。目からうろこでした。
原点回帰
お客様の声を受けてフィナンシェに原点回帰。
真っ先に取り組んだのが味と香りの命「アーモンド」。
使うアーモンドは2種類。甘味とコクが強い種類と焼くことで香りが強くなる種類をブレンド。
さらに普通は粉になったアーモンドを仕入れるところ、工場で生地に混ぜ込む直前に直接粉砕する製法にしました。
「工場で粉砕するkと何が違う?」
工場長の神門真美さんは、
アーモンドの香りや風味がすごく良くなる。
この原点回帰が「世界一売れるフィナンシェ」として3年連続のギネス記録につながりました。
さらに、
本日焼いたものを明日届ける通販限定のサービスを行っています。
工場から焼きたてのフィナンシェを直送するサービスを開始。しかも24時間以内です。
注文をしたお客様、
フィナンシェ届いたよ。出来たてなんだって。
よくフィナンシェを買うというこの家族、今回初めて工場直送サービスを利用しました。
美味しさが違う。ちょっとカリッとしている。オーブンで焼きたてみたいな感じ。
原点回帰で復活したアンリ・シャルパンティエのフィナンシェ。
ロングセラーの極意は?
ロングセラーの極意とは?
ずっと売っているにも関わらず1回、お客様の支持を放してしまった。
自分たちが大事にすべきものを飽きずに改善し続け諦めない。