[WBS] 「輸出で成功」・・・15事業者を表彰!そこにはどんな工夫があった!?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

人口減少などで国内市場の伸びがあまり期待できない中、中小企業が輸出に活路を見出そうとしています。

資金や人材が限られる中小企業にとって輸出というのはなかなかハードルが高いです。

でも成功しているケースもあります。日本酒に、可愛い日本のイラストが描かれたお茶、お米やふりかけなども海外で売れているということです。

農林水産省は2月2日、こうした輸出に成功している中小企業などを対象に表彰式を開きました。

取材をすると成功の秘訣が見えてきました。

輸出に取り組む優良事業者表彰

黒毛和牛の霜降り肉に丸太まで、輸出で存在感を高めている中小企業などを対象に2月2日。農林水産省が表彰式を開きました。

合わせて15の事業者が受賞。輸出の成功事例とされています。

農林水産大臣賞 5事業者
食料産業局長賞 10事業者

谷合正明農林水産副大臣は、

TPP11の大筋合意。日本産の輸出を拡大する大きなチャンス。われわれはこれからも輸出に取り組む、皆さん(事業者)を全力で応援していく。

疲弊する農林水産業の復活を目指し、輸出拡大を狙う日本政府。

農水省はこうした賞で他の中小企業にも輸出を奨励する狙いです。

ただ企業が闇雲に輸出に乗り出しても、うまくいくものでもないようです。

各企業の工夫

受賞した商品にはこんな工夫が・・・

食卓でおなじみのゆかりと思いきや「萬能しそ」。台湾で販売するために付けた名前です。

日本酒は「SOUTHERN BEAUTY(サザンビューティー)」。南部美人のアメリカ向けの商品です。

南部美人の久慈浩介社長は、

これ(日本のパッケージ)を見てアメリカ人は何のお酒か分からない。漢字を見て分からない。裏(ラベル)を見なければならない。一手間でお客様を失うことがある。

さらに南部美人はユダヤ教徒が食べても問題ないと認証されたマーク「コーシャ認証」が表示されています。

海外で受け入れられるためには様々な努力が必要なようです。

株式会社スギヨ

農林水産大臣賞を受賞した企業の一つを訪ねました。

石川県七尾市、能登半島の中央に位置するこの地に工場を構えるスギヨです。

輸出しているのはラインを流れる赤い棒状の製品。

その原料は白身魚、スケトウダラのすり身です。これを薄く伸ばしたあとは機械へ。

スギヨ団地工場の吉野勇工場長、

機械を通すことによって細い糸状になる。糸状になったものが巻かれて1本の棒状に変わる。

そして、赤く着色したすり身を合わせるとカニ風味のカマボコ「カニカマ」の出来上がりです。

実はこのカニカマ、1972年にスギヨが世界で初めて開発したものです。

このカニカマを含むスギヨの輸出額はここ数年、年間2倍以上伸びていて、今年度もその勢いは続く見通しです。

急成長のきっかけとなったのが2014年に始めた中国への本格的な輸出です。

こちらのは中国・香港の方に輸出している。月間で400トン生産しているが、その15%が輸出。

輸出が拡大する中国の市場に合わせて様々な工夫も・・・

すり身に野菜の色素を混ぜてカニの色合いを出す。輸出する国に合わせてカニの色合いを表現できるように努力している。

中国では朱色が縁起が良いとして好まれることからカニカマも朱色に。素っ気なかったパッケージも日本をアピールするデザインにものに変えていく予定です。

また自社のカニカマをアレンジしたメニューも数多く開発。

中国で開かれる展示会ではパフォーマンスで注目を集めるなど販路の開拓を進めてきました。

スギヨの杉野哲也社長は、

海外に目を向けない限り拡大はあり得ない。食文化の発信とともにわれわれも利益という形で享受できる。

スギヨは今後、東南アジアやサウジアラビアなどの中東諸国への輸出に力を入れていく予定です。