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[WBS] 「ゾゾ」が全身を自動的に測定!オーダーメイドスーツを販売へ!

2018年7月3日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

アパレル通販「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイが今、無料で提供しているZOZOSUIT(ゾゾスーツ)。

これを着ると内蔵されたセンサーで全身のサイズを自動的に測定できるというものです。

スタートトゥデイはこのゾゾスーツを使って一人一人の体のサイズにピッタリ合った服を作ろうとプライベートブランドの「ZOZO」を展開しています。

すでにデニムパンツやTシャツなどを販売していますが、さらに7月3日に発表したのは完全オーダーメイドの紳士用スーツです。

前澤社長にZOZOの目指す先を聞きました。

株式会社スタートトゥデイ

[blogcard url="https://www.starttoday.jp/"]

前澤友作社長、

1から作る完全オーダーメイドのビジネススーツ。

7月3日に発表したのはゾゾスーツを使って仕立てる完全オーダーメイドのスーツです。

会場にはオーダーメイドスーツを着たスタートトゥデイの社員も登場。

肩の傾斜角・筋肉・骨格の差までを考慮したパターンをひいて製造している。

どんな体型にも合うスーツを作れることをアピールしました。

これまで紳士服は採寸や手直しが必要なことからネット通販は難しいとされてきました。

今回、全身の1万5,000ヶ所を計測できるゾゾスーツを使うことでこの課題を解決したのです。

しかし、紳士服市場は少子化や団塊世代の退職もあって年々縮小傾向に…

なぜ今、オーダーメイドのスーツなのか。

前澤社長に聞きました。

前澤友作社長

「なぜオーダーメイドの男性用のスーツにしたのか?」

スーツは服を作る中では一番難しいカテゴリー。

お客様の体型データを1ミリ単位で預かっている。それが最も生かされるのがビジネススーツ。いつか挑戦したいと思っていた。

今回のスーツは上下セットで3万9,900円。

オーダーメイドとしては割安な価格設定ですが、それでも利益は出るといいます。

オーダーメイドなので無駄な過剰在庫を持たなくて良い。定価販売をするのでセールの必要がない。

いろいろな無駄をカットすることによって有り得ないくらいの品質のものを有り得ない価格で提供することができる。

アパレルのネット通販はサイズや色など品揃えが豊富なほど他社と差別化ができますが、その分多くの在庫を抱えることになります。

流行が次々に変わっていくアパレル業界ではすぐに不良在庫となり経営を悪化させる原因に。

オーダーメイドはそうした課題を解決する方法だといいます。

ゆくゆくは女性物のスーツやニットなども想定していて、2021年度までに2,000億円の売上を目指しています。

「在庫を持たない分、工場などへの投資は必要?」

人手でやっていると時間もかかるしコストもかかってしまう。そこがある程度、無人化で自動でなされている。そこが今回のミソ。

ネット通販なのに在庫を持たず全て受注生産で作る。

そんなことが可能なのでしょうか?

株式会社島精機製作所

[blogcard url="http://www.shimaseiki.co.jp/"]

和歌山県に本社を構える島精機製作所。

ここにはオーダーメイドに対応できる機械があるといいます。

島精機製作所の中井俊一さん、

こちらの機械がホールガーメント。従来の機械はパーツごとに編んでいたが、ホールガーメントは立体的に編みながら製品に仕上げる。

ホールガーメントと呼ばれるこちらの機械。

島精機独自の織り機です。

編み始めてからおよそ50分、

編み上がりは全部筒状になっている。

首のところも当然編んでこういう形にしている。

袖と体の部分は全て立体的につながっています。

もちろん、そのまま着ることもできます。

さらにこちらは…

中に入れればポケットになる。

これはフード。

ポケットやフードなども一度で編むことができます。

まさに「洋服の3Dプリンター」ともいえるこの機械、

データさえできれば、すぐに製品ができる。

実際にオーダーをやっているところもあると聞いている。

洋服のデザインや細かな編み方の指示をするのは専用のソフト。

画面上でデザインしたものと機械で編み上げた完成品を比べると風合いや細かな模様まで実現しています。

数ヶ所を縫製すればジャケットもできます。

デザインで制約されることはほぼありません。

また縫製する部分がないことで縫い代もありません。

それが製造コスト削減にもつながるといいます。

縫い代があると約50グラム重くなるので糸を使う量も当然変わる。1枚で50グラムなので、糸の原材料費が抑えられる。

アパレル業界が抱える問題

スタートトゥデイは新たな技術を取り入れることで現在、アパレル業界が抱えるさまざまな問題を解決できると考えているのでしょうか?

今まで誰もやってこなかったので参考にできる工場も人も企業もない。全部自分たちで作っていくしかない。逆に言うと、それだチャンスがある。他の会社や人がなかなかまねできない領域でもある。

「まったく新しいアパレルのスタイル。」

そうでありたいです。

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