[カンブリア宮殿] ブラックからホワイトへ!「働き方革命」最前線(2)

ブラックからホワイトへ!「働き方革命」最前線

ソウ・エクスペリエンス株式会社

働きたいと思える会社はSCSK株式会社のような大企業だけではありません。

それがソウ・エクスペリエンス株式会社という会社。従業員40人のベンチャー企業です。

この会社の商品はギフトカタログ。しかしギフトと言ってもモノではありません。体験に特化した贈り物です。

1万円コースのカタログを見てみると「アウトドアスポーツ」に「藍染め」や「織物」など、貰った人は好きな体験を選ぶことができます。

他にもエステやカフェだけを集めたカタログもあれば、ヘリコプターのチャーター券(約53万円)というのもあります。

鈴木さん夫婦

そんなギフトを貰った鈴木栄正さんと有美さん夫婦。

会社のイベントで体験ギフトが当たった。

2人が選んだ体験がパラグライダー。インストラクターと一緒に鳥のように大空を舞います。

日常を忘れる感動体験です。

鈴木有美さんは、

すごかった!気持ち良かった。鳥になりました。

本当は乗り気じゃなかったご主人の鈴木栄正さんも大興奮。

パラグライダーって自分からは来なかったと思う。ギフトを貰ったからやってみようと背中を押された。

人材確保

ソウ・エクスペリエンス株式会社の創業は2005年。体験ギフトを専門に扱ってきました。

販売数も右肩上がりに伸び続けています。

このユニークなビジネスを作り上げたのが西村琢社長(35歳)。

会社は急拡大中。にもかかわらず今まで人材確保に困ったことはないといいます。

これが1~2年で寄せられた履歴書。いろいろな働き方を認めているので、「働いてみたい」と思う人が多いのでは。

子連れ出勤だってOK

ソウ・エクスペリエンス株式会社はユニークな働き方で注目を集めています。

その一つが子供。実はこの会社、子連れ出勤がOK。社員・パートにかかわらず連れてきていいのです。

子供の面倒を見ながら働けるし、保育所の費用も掛かりません。

この日は0歳から5歳まで6人の子供が集結。

パパ。

ある子供がパパを呼んでいます。しかし、パパは手が離せません。

するとお客様サポートの宮坂あずささんが子供を連れてオフィスの奥へ連れて行きおむつ交換。

「おむつ交換していたが自分の子供?」

そうじゃないです。自分の中では楽しんでやっている。

子育てをプチ体験できるので面倒とは感じないそうです。

先ほど、子連れ出勤した男性社員は外回りの営業に出掛けてしまいました。子供を置いたままで心配ではありませんか?

「子供を置いてきたが?」

大丈夫です。知らない人に預けるより、安心して仕事に専念できる。

2013年から始まった子連れ出勤。トラブルが起きないように様々な工夫もあります。

例えば階段を上がった部屋は子供禁制。集中して仕事がしたい時や大事な電話をする時に使います。

もちろん、働くママは大助かり。

子供を産んだ後に保育園に入れなかった。働きたかったし子供と一日中、家にいるのは大変。外に出るきっかけができて良かった。

仕事も育児も大人も子供もごちゃ混ぜ。しかし会社にとってもメリットがあります。

子供がどういうところに興味を持つか、なぜ興味を持ったか観察することで「気付き」をもらえる。

副業

営業担当の畠田那穂さん。

この日、向かった先はものものしい甲冑が並んでいます。ポーズを決めて写真撮影。戦国武将になれる新たな体験の商談に来ていたのです。

この畠田那穂さん、ちょっと変わった働き方をしています。彼女にはもう一つの顔が。

山梨県甲府市のあとあるワイナリーにやって来た畠田那穂さん。

この日は「ワイナリー見学」のプランの商談に来ました。日々新たな体験ギフトを開発・営業をしています。

実は畠田那穂さん、ある働き方が出来るためソウ・エクスペリエンス株式会社に転職してきたといいます。

一体、どんな働き方なのか?

別の日、畠田那穂さんが向かったのは都内の嘉悦大学。

あるゼミを除くと「海藻入り大豆バー」?

最初の市場調査の表が見にくかった。

実は畠田那穂さん、この大学でフードビジネスゼミの講師をしています。

ソウ・エクスペリエンス株式会社は副業がOKなんです。

全然違う仕事で大変じゃないかと言われるが、両方とも好きな仕事。

畠田那穂さんは講師まで勤めるフードビジネスのノウハウを本業にも生かしています。おしゃれなカフェでのティータイムや泊まれる高級レストランの体験など年間50本もの体験ギフトを実現させました。まさに二足のわらじ

西村琢社長は、

副業で出会う人や湧いてくるインスピレーションも無視できない。副業で出会った人が違う形で仕事に戻ってくることもあるので、いいことだと思う。

西村琢社長

小池栄子の疑問「子連れ出勤のきっかけは?」

社員がまだ10人くらいの時、10人のうち1人が抜けるのは大きい。出産しても仕事から抜けないと助かる。本人が嫌じゃなかったら「子供を連れて来てもいい」と伝えた。本人も「すごく助かる」と。「子連れ出勤」「副業」も普通のこと、当たり前のことと思ってやっている。

「ソウ・エクスペリエンスとSCSKは事業規模が違うが共通点がある。経営者が従業員のことを真剣に考えないと生産性も上がらず、優秀な人材も来ないということ。」

せっかくの人生なので楽しく働いて欲しい。「体験ギフト0」という楽しいものを作っているので、それを作っている社内がギスギスしていたら嘘になる。そんな働き方をしていたら自信もなくなる。

「従業員が能力を最大限に発揮できることが大事。」

SCSK株式会社の中井戸信英相談役は、

従業員の充実感、経済的な問題もひとつ。これを成し遂げさせてあげる。従業員が面白いと思える働き方。これも「従業員ファースト」。従業員を根本に考えないと、これからの時代の企業の成長は難しい。

編集後記

「働き方」がトピックスになっている。政府は「働き方改革実現会議」を発足させた。信じられないような長時間の残業で、心身を病む人、自殺者も出て、社会的な危機感が生まれている。今、残業は、生産性低下など、諸悪の根源のように言われているが、かつては常識であり、美徳でもあった。「残業」は文化的な問題でもある。「身を粉にして働き、自らを犠牲にして組織に尽くす」。いまだに美談だ。だから、残業を減らすのはむずかしい。重要なのは、忠誠心の利用・依存から抜け出し、「個別の信頼」を築くことかもしれない。

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