ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS] ソニーが挑む新家電とは?平井一夫社長に単独インタビュー!

2016年4月12日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

日本の家電メーカーが苦境に立たされるなか、株式会社東芝の家電部門やシャープ株式会社は海外企業主導での再建の道を選びました。

そんな中、社長直轄プロジェクトの独自の取り組みで復活を狙うソニー株式会社。

技術力と発想力で世界を席巻したソニー株式会社の新しいモノづくりです。

アルフレックスショップ大阪

[blogcard url="http://www.arflex.co.jp/"]

インテリアショップ「アルフレックスショップ大阪」でソニー株式会社の新製品の体験イベントが開催されました。

その新商品が2月に発売した「グラスサウンドスピーカー(7万4,000円)」です。

見た目はライトですが、スピーカーとしての機能の備えています。

注文しても1ヶ月以上待ちの人気商品です。

イベントに参加したお客様は

一つの芸術品のように置かれている感じ。新鮮なものに触れたなと

商品を企画したソニー株式会社TS事業準備室の伊藤景司さんは

欲しいのはスピーカーの物体ではなく良い音。お客様が極上のリラックス体験できる空間をコンセプトに商品を開発した。

グラスサウンドスピーカーはスマートフォンの専用アプリで操作します。

音は照明を覆うガラス部分と開口部から出ています。

これまでのスピーカーとは違い空間に溶け込む姿が魅力です。

ソニー株式会社

[blogcard url="http://www.sony.jp/"]

グラスサウンドスピーカーはソニー株式会社の新たな攻めの一手です。

平井一夫社長が案内するのはライフスペースUXの商品が見られるショールーム。

ライフスペースUX

ライフスペースUXは住空間での新たな体験を作り出す家電の新しいコンセプトです。

LSPX-P1はポータブルの超単焦点のプロジェクター、窓のように映像を映し出して楽しみます。

住空間でいかに快適に過ごすのか、これまでとは違った視点で商品開発が行われています。
主役は家電ではないのです。

ライフスペースUXは2014年に社長直轄のプロジェクトとして始動しました。

平井一夫社長

ソニー株式会社の電化製品は一時期苦しんだ時もあったので、リスクをとって新しい商品を出すスピリットが失われていた。

ソニー株式会の最終損益は2014年度は1,259億円の赤字から2015年度は1,400億円の黒字を見込むなど回復の兆しを見せています。

しかしゲームや映画・音楽などのエンターテインメントなどの成長分野とは対照的に携帯電話などの電化製品は厳しい状況です。

そこにはウォークマンやAIBOなど革新的な商品を次々に生み出してきた、かつての姿はありません。

「これすごいね」って言われる商品を常に市場に出してお客様に喜んでいただくのがソニー株式会社らしさ。

そこで設立されたのがライフスペースUXを手掛ける新たな事業部です。

スピード

通常、発案から商品化まで2~3年必要でした。

しかし、グラスサウンドスピーカーは1年で販売までこぎ着けました。

企画した伊藤景司さんが目をつけたのは社内の眠れる技術です。

2012年に発売が終了したスピーカー「サウンティーナ」。

技術開発をしたサウンド技術部の鈴木伸和さんは

透明な有機ガラス管から360度音が出るという全く新しいソニー株式会社独自の駆動方式を使ったスピーカー。

眠っていた独自技術は新商品で蘇りました。

その魅力は他社が真似できない独自の音です。

人の声帯や弦楽器を弾く音と構造上近い。再現性が高い。

特徴的な音が出るのはガラス部分です。
音の信号を振動に変える加振器に接続して、加振器が細かく震えガラスを叩くことで本当に楽器を叩いているような音が広がります。

開発のネタで世に出ないものがたくさんある。手軽にコンパクトな形で世に出たのが開発者冥利につきる。

売り出し方

売り出し方も従来とは違います。

訪れたのは京都の嵐山にある「星のや京都」。

[blogcard url="http://hoshinoyakyoto.jp/"]

都会の喧騒を忘れさせてくれる非日常の空間。

伊藤景司さんは宿泊されるお客様に向けて特別な空間でグラスサウンドスピーカーを体験して頂くことを考えました。

星のや京都の酒井俊之総支配人は言います。

われわれは非日常なので電化製品や機械的なものが似合わない施設。グラスサウンドスピーカーは目立たずにとけこむ形で洗練されている。

グラスサウンドスピーカーが設置されるのは自然を一望できる空中茶室。

ソニー株式会社は家電量販店だけでなく、星のや京都のようなリラックス空間でも積極的に商品を発信していきます。

どんどん新しい商品を市場に出していく、製品化していくのが大事だと思っている。その中の一部の商品が次の時代を作る、文化を変える、社会をつくるとと思う。チャレンジし続けることが大事。

確かな技術力とアイデアで一時代をを築いたソニー株式会社。
再生に向けた取り組みは始まったばかりです。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-