[WBS] シェアハウス投資でトラブル!突然の支払停止!混乱拡大か?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シェアハウス投資を巡るトラブルについて。

シェアハウス投資のパンフレットのコピー、表紙には「30年間完全定額家賃保証」と書かれています。

こうした謳い文句で一般の会社員などにシェアハウス用の物件の購入を勧めていた不動産会社が資金繰りの悪化を理由に賃料の支払いを停止しました。

その不動産会社の名前がスマートデイズです。

シェアハウスのオーナーは数百人に上っていて多くが億単位の融資を銀行から受けていると見られ、このまま支払い停止となれば混乱が拡大する恐れがあります。

その現場を取材しました。

株式会社スマートデイズ

1月25日19時、建物の中に入っていく人の姿があります。

建物の中では、

シェアハウスに投資をしてトラブルに巻き込まれているオーナー、家主の皆様の会がひ設立されました。今日はその1回目の会合が開かれます。

30人以上が集まった集会。参加者全員がシェアハウスの投資を巡ってトラブルを抱えています。

契約した不動産会社のスマートデイズから支払われるはずの賃料が滞っているというのです。

スマートデイズは女性向けのシェアハウス「かぼちゃの馬車」などを運営。

売上高は316億円と約4年で80倍に急成長しています。

オーナーの多くはシェアハウス建設の際に銀行から億単位の融資を受けています。

スマートデイズの賃料滞納で借金が返せない事態に陥っているのです。

この日は弁護士をはじめ、建築士や不動産管理会社を呼び今後の対策を話し合いました。

弁護士の小早川真行氏は、

スマートデイズと接触を始めたときから、パンフレットや名刺をもらったかもしれない。そういうやり取りは全て手元に残す必要がある。

不動産投資コンサルタントは、

自己破産が現実的に見えている人も何人かいると思う。資産を残した状態での自己破産や完全に自己破産する状況を防ぐなど、いろいろな方法はある。

オーナーたちの現状は、

最終的に破産をやらないといけないと思う。あの時、なんでこんなことを決断、判を押してしまったという後悔がある。

物件が完成したところで賃料も何ももらっていない状態。通知をもらって、どうしようという状況。

このままでは自己破産

オーナーの一人、会社員のAさん。1年半ほど前に知り合いの不動産会社からいい物件があるとシェアハウスへの投資を勧められました。

スマートデイズから提示された利回りは年7%です。

定年以降で不労所得として確保できる形にしておいた方がいいかなと。

Aさんは女性用シェアハウス2棟を約2億円で購入しました。

Aさんが契約した際の覚え書きです。

賃料は、月額約60万円を30年定額とする。

Aさんは、

リスクの部分を会社ではなくて相手の会社が取ってくれる。なおかつ利回りもいい。

Aさんの月々の返済額は2棟合わせて約100万円ですが、スマートデイズが30年間、月125万円の賃料を保証するので差し引き25万円がAさんの副収入になっていました。

しかし、2017年10月に一通の通知が・・・。

返済額のみお支払い。

つまり100万円に突如減額されたのです。

さらに、

「1月分からはお支払いできません」ということで、まさかゼロになるというのは予想していなかった。

1月からは支払いの完全停止を通告されました。

またAさんによると土地と建物の購入金額が実勢価格より高く、売るに売れない状況だといいます。

金額が大きので、毎月の支払いが90万円以上、100万円弱ある。

サラリーマンの給与で補填するにはとてもじゃないけど足りない。このまま数ヶ月続くと首をくくるか自己破産するか

シェアハウスの構図

今回のシェアハウス投資、どういったビジネスモデルとなっているのでしょうか?

非常に厳しい状況ですが、仕組みはこうなっています。

スマートデイズは仲介業者などを通じてシェアハウスのオーナーを募集します。

この時、銀行融資が比較的受けやすい会社員などに声を掛けることが多かったそうです。

この人達の多くは銀行から1億円、2億円という融資を受けてシェアハウスを実際に建設してオーナーになります。

このシェアハウスはスマートデイズが一括して借り上げます。ここで入居者の募集や管理・運営など面倒なことを担ってくれます。

またスマートデイズは入居者から家賃を受け取って、その受け取った家賃の一部を賃料としてオーナーに支払いという仕組みになっています。

オーナーは銀行に毎月支払いをしますが、差額が副収入になるとういう仕組みです。

こうして考えてみると一見リスクの少ない投資に見えますが実は落とし穴がありました。

今、オーナーになっている方は約700人。

今回、問題となっているのはオーナーへの賃料の支払いがストップしたということです。

そうすると銀行への返済も苦しくなります。

さらに番組が取材したオーナーの話によると仲介業者通じて購入した、土地や建築費用などが実勢価格よりも高い。例えば1億円で建設したシェアハウスの実勢価格は7,000万円ほどの価値だったという話です。

そもそも、なぜスマートデイズがオーナーへの賃料を支払えなくなったのか?

このビジネスモデルに穴がなかったのか社長を直撃しました。

渦中の会社!社長は何を語る!?

1月中旬、2度に渡ってスマートデイズが都内で開いた説明会。

オーナー数百人が集まりました。

壇上で頭を下げるのがスマートデイズ社長、菅澤聡氏。

今日はまず1月に支払いが厳しいという話をさせて頂くとともに、再建の話をさせて頂きたい。隠すことなく、しっかりと話をするので理解いただけるとありがたい。

オーナーが突きつけられたのは今後の支払いがまったく見通せないという事実。

その理由は、

人がいない。入居者がいない。ふたを開けてみると人が住んでいなかったことが分かった。

1年間で4,000部屋をつくっているにも関わらず、入居者が850人しか増えていない。

この説明にオーナーからは、

結局詐欺なんですか?無理だってわかってたんですよね?

実は菅澤氏、1月12日に社長に就任したばかり。このビジネスを立ち上げたのは前社長の大地氏という別の人物でした。

管轄しているやつは出てこないのか。なんで管轄してないやつだけ出てくるんだ。

もともといた取締役はどうした。なぜ出てこない。大地さんはもう逃げたんでしょ。

怒号が飛び交う説明会。

菅澤氏、

はっきり言う、お金がない。

オーナーは、

連帯保証する気概があるのか。それだったら社長として信じてもいい。

人生をかけて、この債権を取り組んでいると理解いただきたい。

スマートデイズはこの事態にどう対応するのか?

WBSの取材に文書で回答しました。

オーナー様へ、一定水準のサブリリース金額を継続してお支払いさせて頂けるように事業提携を含めた再建計画を近日中にお出しする予定。

具体的な再建策については、

新会社を設立して、現在空室のシェアハウスの入居率を埋めていく計画を立てている。

具体的には新規ターゲットの勧誘、コンセプトハウスへ切り替えての利用などを考えている。

さらに話を聞くべくWBSはスマートデイズの菅澤社長を直撃。

社長はカメラなしを条件に取材に応じました。

大変申し訳なく思っている。中長期的に事業を考えて継続性を持ったことをやることが圧倒的に足りていなかった。

オーナー負担は約1,000億円か?

企業の倒産情報などを分析する東京商工リサーチ。

スマートデイズを担当する情報部の原田三寛氏、スマートデイズの入居率が下がった理由をこう分析します。

都内に今、約2万室のシェアハウスの部屋があるが、半分以上をスマートデイズが占める。需要以上のものを建てたということ。

スマートデイズは今後、どうなるのか?

表面上は70億円の負債だが、その分(オーナーの負債)を含めると将来にあわたって払わなくてはいけない債務は1,000億円規模になる可能性がある。

700人のオーナーの多くがそれぞれ1億円を超える負債があると見られ、合わせて1,000億円程度に上ると見られます。

企業の倒産リスクを示したものでは100が最も優良で、1が最も倒産リスクが高いのですが、

2017年1月の段階で4ということで非常にリスクが高い状態にあった。同業のリスクスコアの数値は59ですので非常にリスクが高い状態に1年前からあったことが分かります。

会社側の法的責任は?

多くのトラブルが続発する今回の事態。

法律的に会社側の責任を問えるのか?

「今回のスマートデイズの件は詐欺なども含めて、違法性は問えるのか?」

足立三岳法律事務所の横山賢司弁護士は、

断定的に話はできないが、詐欺罪での立件は難しいと思う。

悪質な商品を売りつけているような資料がんなければ詐欺で立証は難しいと指摘します。

スマートデイズ側が「詐欺を行っていない」「きちんとした投資商品を説明して、たまたま経済状況が合致していなかった」と言われると詐欺を働いている意識がないので「故意」がないことになる。

さらにこうしたシェアハウス投資のような仕組みには問題点があるといいます。

投資商品を売りつけているのに金融商品取引法の規制がかかっていない分、どうしてもセールスの仕方がゆるくなる。法規制は当然のことながら必要ではないか。