ガイアの夜明け ビジネス関連

[ガイアの夜明け] 負けない町工場の「法則」(2)

2016年4月13日

負けない町工場の「法則」

伊勢丹新宿店でカクテルが提供されるイベントがありました。

カクテルを作るのは2010年にバーテンダーの世界大会で優勝したエリック・ロリンツさんです。

おいしいカクテルを作るためには、まずはいい材料、そしてバーテンダーの技、もちろんいい道具も欠かせません。

エリック・ロリンツさんが使用するシェイカーは「BIRDY.」というブランド。

このシェイカーを使っているおかげで複雑だけど完璧な完璧なバランスのカクテルが作れるのです。

BIRDY.の秘密

[blogcard url="http://birdy.jp.net/"]

一般的なシェイカーは内側の表面を磨いた跡が横方向に入っていますが、BIRDY.のシェイカーは縦方向に入っています。

同じカクテルを作るとBIRDY.のシェイカーは細かな泡がより多くできます。

価格は10,400円と一般的なシェイカーの倍近い金額ですが、カクテル愛好家で評判になっています。

横山興業株式会社

[blogcard url="http://www.yokoyama-co.com/"]

愛知県豊田市にある研磨技術が得意な横山興業株式会社。

従業員は195人。
技術力を背景に安定的に仕事を請負い、年商は約50億円。

自動車部品の売り上げが7割を占めています。

BIRDY.ブランドを作った会社です。

カクテルシェイカー

カクテルシェイカーは数種類の砥石を使用して約1時間磨き完成します。

この商品を企画したのは商品企画室長の横山哲也さん。

2011年に父親が経営する横山興業株式会社に入社。
工場の海外移転などを任されていました。

その時に減っていく国内の売り上げに危機感を覚えました。

安くても自動車の仕事を取っていくというよりは付加価値の高い自社製品を作って売り上げを補っていく方がいい。

そこで研磨技術を活かしてカクテルシェイカーを製造しました。

性能の良さで発売から2年で13の国と地域に販売しています。

世界的に見てもカクテル用品に特化して戦っている会社は10社くらい。そこに11社目で入るというのは戦う余地はある。

BAR石の華

[blogcard url="http://ishinohana.com/"]

横山哲也さんは新商品の開発のヒントを探しに訪れたのがBAR石の華。

BAR石の華のオーナーの石垣忍さんは2005年に世界チャンピオンになったこともある実力者です。

石垣忍さんが取り出したのはカクテル作りには欠かせないメジャーカップ。

分量を量るのに欠かせない商品ですが、計量後にカップ内に液体が残ってしまいます。
正確な量が測れなかったり、時には混ざってしまうこともあります。

メジャーカップ

新商品のメジャーカップの開発は研磨の達人、土井恵子さんが担当します。

表面を鏡のように滑らかにして水を弾くために5時間磨き続けました。

しかし、それでもメジャーカップには液体が残ってしまします。
研磨だけではどうにもならない高い壁があります。

メジャーカップはデザインから一新されます。

東海光学株式会社

[blogcard url="http://www.tokaiopt.jp/"]

東海光学株式会社はメガネレンズの会社です。

メジャーカップにレンズに使用されるコーティング技術を使用することを決めたのです。

バー用品見本地市

ドイツのベルリンで開かれた世界最大級のバー用品見本地市。
年に一度ベルリンで開催され酒類関係の500ブランド以上が参加します。

ここで完成したBIRDY.のメジャーカップがを紹介します。

この日のために世界チャンピオンのエリック・ロリンツさんをロンドンから呼び寄せていました。

エリック・ロリンツさんを目当てに集まったお客様に新商品のメジャーカップを売り込みます。

これは新商品のメジャーカップです。テフロン加工のようになっているので内側に何も残りません。

新商品のメジャーカップは粘着力のあるシロップでもほとんど残りません。

デザインを重視することの多いバー業界で機能性を追求したBIRDY.の製品は注目を集めました。

デキャンタ

BIRDY.の次の新製品はワインを入れるデキャンタです。

ガラスのデキャンタが一般的ですが、それをステンレスで作ろうとしています。

クリスタルガラスでも微細な凹凸があって、そこにワインのおりとかが絡んで香りが立ちやすくなる。どのくらい削ったら一番いいのかと探る技術はあるので色々と試している。

デキャンタは2016年秋に発売予定です。

プロ向けだけでなく広く一般消費者に向けた新たな市場の開拓に動き出します。

これから人口がどんどん減っていく中で下請けの仕事もその分縮小していくと思うので、うちの考えとしては下請けプラスワン。幅広くより大きな市場、違う市場へ挑戦していければと考えている。

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