以前、スターバックスが全世界の店舗でプラスチック製ストローをやめるというニュースが話題となりました。
その流れが日本にも広がってきています。
脱プラスチックをビジネスチャンスと捉えて動き出した企業を取材しました。
株式会社すかいらーく
[blogcard url="https://www.skylark.co.jp/index.html"]
東京都内のファミリーレストラン「ガスト三鷹上連雀店」。
すかいらーくホールディングスの柴田俊一さん、
これがドリンクバーに常備しているプラスチック製ストロー。
ガストなどを展開するすかいらーくホールディングスは8月17日、このプラスチック製ストローの使用を2020年までにすべて取りやめると発表しました。
ガストだけで年間約6,000万本。グループ全体で1億500万本使用。
すかいらーくではまず2018年12月までに全国1,370店のガスト全店でプラスチック製ストローを撤去。
ジョナサン、バーミヤンなど他の業態でも2020年までにすべて取りやめる方針です。
ストローなどプラスチックゴミを巡っては鼻にストローが刺さってしまったウミガメの映像などをきっかけに世界で問題意識が高まっています。
すでにアメリカのスターバックスがプラスチック製ストローの廃止を決めていますが、国内の外食大手ではすかいらーくが初めてのケースとなります。
具体的な話は社内で検討を進めている。
例えば紙製のストローへの代替も引き続き検討したい。
株式会社尚美堂
[blogcard url="http://www.shobido-f.com/"]
プラスチック製ストロー廃止の流れを受け注目を集めているのが紙製のストローです。
外食向け紙製品を輸入販売する尚美堂には紙ストローを販売してほしいという問い合わせが急激に増えているといいます。
松本秀文社長は、
問い合わせが殺到した。
急きょ営業から「取り扱いしてほしい」ということで今回輸入に踏み切った。
この2ヶ月で外資系のホテルや飲食店などから1,000件近くの問い合わせがあったといいます。
ふやけずに1~2時間であれば十分使える。
中国からの輸入を決め2ヶ月位以内に販売を開始します。
しかし販売に向けては不安も…
プラスチック製ストローは単価が1円。紙製ストローは5円。
環境なのか価格なのか決めるのはお客様次第。
いくつか予約注文を受けているが、どこまで伸びるか若干の不安はある。
株式会社日本製紙グループ本社
[blogcard url="https://www.nipponpapergroup.com/"]
一方、業績低迷に苦しむ国内の大手製紙メーカーも動き出していました。
8月、日本製紙はプラスチック製品から紙製品への置き換えを取引先などに提案する専門チームを発足させました。
水につけたら弱くなるところは紙ストローの課題だと思っている。
そういうのが出てしまうと「しょせん紙じゃない」となってしまうので、求められているプラスチックと同等まではいかないが紙の限界というところまでは作りたい。
日本製紙は強度や安全性などを試し年内に紙ストローを生産する構えです。
紙化ソリューション推進部の長知明室長は、
ストローは海洋ごみ問題の1つの象徴なのでほかの包装材とかパッケージ関係にプラスチックから紙へ変わっていく動きになればわれわれの業界としても追い風。
日本製紙ではスナック菓子用の紙製の袋や容器などストロー以外の開発もすでに進めています。
プラスチック代替品として紙が使われれば、全体的にごみを減らすとつながっていく。紙としてそういう役割を負っていきたい。