日本を訪れる外国人観光客の数はここ5年過去最高を更新し続け、2017年は初めて消費額が4兆円を突破しました。
中でも最近増えているというのがロシアからの訪日外国人客です。
中国人観光客による爆買いも落ち着きを見せている今、インバウンド需要の拡大の起爆剤となるのでしょうか?
ロシア人観光客
雪の残る人気の観光スポット、浅草・雷門。
たくさんの外国人観光客の中にいたのはロシアから来たという母と娘。
「どこから来た?」
ロシアのモスクワから来た。
日本はロシアとは別世界。全てが興味深い。
同じく観光客に人気の高いスカイツリーにも、
ロシアのサンクトペテルブルクから来ました。以前は知人や親戚が日本にいなければ入国するのが難しかった。
2017年1月から始まった日本への入国ビザの緩和を受けてロシア人観光客は2017年は40%以上増加。
日本での身元引受人が必要なくなったため個人旅行がしやすくなったことで需要が高まり、主要国での伸び率は1位を記録しました。
PRイベント
こうした中、冬本番を迎えマイナス10度に冷え込むモスクワ市内を見てみました。
豊島晋作記者は、
さらに多くのロシア人観光客を呼び込もうと、こちらの会場では日本が主催するイベントが開かれています。
東京都が日本の旅行関連企業などと開いたのは東京観光のPRイベント。
東京都がロシアで観光イベントを開くのは初めてです。
ロシア国内では訪れたい海外の都市で第4位にランクインしているという東京。
1位 | ローマ |
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2位 | パリ |
3位 | マドリード |
4位 | 東京 |
その印象を聞いてみると、
日本には伝統と歴史があるが、東京は未来の都市だ。
ヨーロッパの近くに住むロシア人には日本は精神的に遠い国だったが、今は距離が近づいている。
しかし数の上では中国やタイ、韓国など他のアジアの国がロシアでは人気が高いのが実情です。
中国 | 158万2,000人 |
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タイ | 88万4,000人 |
韓国 | 18万8,000人 |
日本 | 7万7,000人 |
こうした劣勢を挽回しようと会場内では日本のホテルや観光施設、そして航空会社などがロシアの旅行代理店と早速商談に臨んでいます。
日本企業の手応えは?
東武タワースカイツリーの観光営業部、鈴木健大主任は、
東京の可能性を考えるとロシア人のお客様はこれからますます増えるのではないか。
ホテル雅叙園東京の海東保晴営業部長は、
ロシア人は家族利用が多いので、そこをプロモーションして拾っていきたい。
2倍といわず3倍くらいのロシア人のお客様に泊まっていただきたい。
東京都も更なる旅行客の拡大につながればと期待を寄せます。
東京都の藤田裕司産業労働局長は、
ポテンシャルとしてロシアは日本を上回る1億5,000万弱の人口がいる。ぜひ日本に目を向けてほしい。