[WBS]【イノベンチャーズ列伝】常識破りの「野菜生産機」!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

建物の中で光や水を与えて野菜などを育てる植物工場。

実はこの植物工場、計画通りに育てるのが難しく58%の事業者が赤字だという調査結果があります。

そこでこの課題に挑み、イノベーションを起こそうとしているベンチャー企業があります。

今回のイノベーチャーズ列伝は独自の技術で生み出した野菜の生産性を高める装置に迫ります。

株式会社プランテックス

相内優香キャスター、

巨大な箱のような大きな装置ですね。

倉庫に置かれた巨大な機械。

開発したプランテックスの山田眞次郎会長。

中を開けてもらうと・・・

これ全部レタス。

相内キャスターがレタスを試食。

採れたてって感じがすごくします。シャキシャキ。すごい瑞々しい。

経営するのは山田眞次郎会長と山田耕資社長。親子です。

これは世界の植物の生産を変える装置。

高い生産性を誇るという常識破りの野菜生産機とは?

常識破りの野菜生産機

6月に販売を始めるという野菜生産機。

最大の特徴が、

一般的な植物工場は外から光が見える。これは全部密閉されている。壁で。

一般的に植物工場は広い空間に置いた棚で育てるのが常識。

しかし色の違いで分かるように場所によって温度や湿度に大きな差が出てしまい枯れてしまう野菜もあるといいます。

一方、プランテックスの装置は断熱材を使った壁で棚を密閉。

温度や光を外側と完全に遮断し均一な状態で野菜を育てているといいます。

さらに・・・

「機械のようなものがある。」

空気の温度、湿度、CO2濃度をセンサーで感知している。

二酸化炭素や温度、湿度のほか光の量も。

風をセンサーで監視。

野菜の異常を感知すると独自の栽培理論を元に光合成に必要な二酸化炭素を増やした空気を送り込んだり、水に養分を多く流し込んだりして最適な環境を自動で整えます。

枯れるリスクが大幅に減るため生産量は従来型の植物工場の2倍以上に高まるといいます。

株式会社インクス

これを作り上げたのが・・・

「インクス」で一緒に働いていた創業メンバー。インクスは私が1990年に起業して、彼らは新卒で入ってきた。

実は彼らは山田会長が創業したインクスという金型メーカーの元同僚。

インクスは金型製造にITを取り入れ、当時の小泉純一郎総理大臣も視察に訪れた注目企業でした。

しかし、2009年にリーマンショックの影響で破綻。

一緒にインクスをやっていた。一番つらいところを彼がやった。

インクスの民事再生の再生計画を担当。最後に道をつけた。

破綻後ぶらぶらして勉強中だった。2011年くらいに「家庭用の植物装置を作れば売れるかな」と。

しかし・・・

「また枯れたか・・・」

200万円以上かけた栽培装置も失敗し落胆していた山田さん。

そんな彼のもとにある情報が。

ある大学で画期的な植物工場の実現に成功したという・・・

「これは・・・」

山田さんはインクスの元部下たちを連れその大学を訪れました。

半信半疑で研究室の扉を開けると・・・

「なんだこれは!」

「驚きましたね・・・」

「これはきっと大きなビジネスになる。でも一度会社を潰した俺が・・・」

「山田さん、起業しましょうよ。」

「こんなチャンスないですよ。」

「分かっているのか?!給料だってしばらく払えないぞ」

「失敗したらまた考えたらいいですよ。」

プランテックス誕生へ動き出した瞬間でした。

それから山田さんたちは毎週末「二酸化炭素の量」や「気温の変化」など植物の成長に関する論文を引っ張り出して調べ始めました。

そして・・・

「これだ!!」

半年後ついに野菜の最適な育て方の数式を完成させました。

その数式がこれ。

約300もの論文の理論をつなぎ合わせました。

センサーで測った値がどこに影響しているかわかる。野菜がCO2をどれだけ吸っているか、水をどれだけ吸い上げているか。どこをいじれば最適になるかわかる。

この数式をもとにさらに4年間の開発期間を経てようや野菜生産機が完成。

現在大手スーパーや不動産会社から問い合わせが相次いでいます。

株式会社リバネス

そしてプランテックスは次の段階へ。

訪れたのは農業の研究などを進めるあるベンチャー企業。

そして、

ちょっと嗅いでほしい。

香りは育て方で変わる?

温度高くすると香りが高くなる。

リバネス・アグリガレージ研究所の宮内陽介所長は、

ライトを当てる時間を変えると香りに影響してきそう。

この企業と野菜の味や香り、栄養を高める育て方を研究し植物工場に生かそうとしているのです。

次は3年後に「成分」や「味」がコントロールできていないと負ける。装置は2万点の部品が入っている。自動車よりも複雑。日本の工業力を使って日本の最も得意とする「生産機」の生産をやっていけば世界一に絶対なれる。