最近、何かと話題に上る残業。
残業時間と幸福度の関係を表したグラフでは残業時間が増えていくと幸福度は低下していく傾向があります。
ところが1月に60時間の残業を越えてくると逆に幸福度が上がってきます。
これは一体、どういうことなんでしょうか?
パーソルホールディングス株式会社
[blogcard url="https://www.persol-group.co.jp/"]
2月8日、人材派遣などを手掛けるパーソルホールディングスが説明会を開きました。
東京大学と共同で会社員6,000人に行った調査で判明した残業代が減らない理由とは?
残業は「『集中』する」「『感染』する」「『麻痺』する」「『遺伝』する」。
仕事のできる人や管理職への業務の「集中」。
上司や同僚が残業をしていると先に帰りにくいという「感染」。
辛いはずなのに満足感を見出す「麻痺」。
そして残業が習慣となった人から、その部下にも「遺伝」していくといいます。
街の声
30代男性、
月200時間の時もあった。仲間がいっぱいいたので同じ境遇でやていて苦にはならない。
40代男性。
ここまでやりたいと仕事を求めると、どうしても時間が経ってしまう。
麻痺
中でも深刻なのは「麻痺」です。
今回の調査では驚くべき結果が…
東京大学の中原淳准教授
残業時間が増えれば増えるほど幸福度は下がっていく。ところが残業時間60時間を超えると幸福度はぐっと上がる。
月60時間という残業時間は政府が働き方改革で残業の上限として一時提案した時間です。
ところが、こうした長時間残業をしている人は幸福度や会社への満足度が残業時間の短い人よりも高いといいます。
ランナーズハイのようなもの。熱心に仕事をしているのでハイになっている。
これが自分でも気付かない麻痺状態。
中原准教授はこの状態が続けば心身の健康を害すると警鐘を鳴らします。
今回の調査でも長く残業している人は残業をしない人に比べ食欲が落ちていたり、病気にかかっている人が2倍前後いました。
長時間労働は長い間かけて学習してしまった「仕事の習慣」。職場でどんなことが起こっているか「見える化」おして職場で、どう働き方を変えていくか対話をしないといけない。
ChatWork株式会社
[blogcard url="https://go.chatwork.com/ja/"]
残業時間の削減で注目を集めているのがビジネスチャットです。
国内大手のチャットワークは223の国と地域で16万を超える企業が活用。
証券会社大手の大和証券も2月8日、チャットワークの導入を発表しました。
すでにチャットワークを導入しているIT企業のサイバーエージェントでは1人当たりの労働時間が約1時間15分減ったという成果も。
チャットワークの山本敏行CEOは、
生産性をあげる施策が求められている。チャットワークは導入するだけ。生産性を上げるにはマストツール。
ビジネスチャットでは海外大手の「スラック」などが相次ぎ日本に上陸しています。
チャットワークは他社との差別化のため残業削減につながるサービスとの連携を強化していく考えです。
例えば2017年11月には代行業者が取り次いだ電話の内容をチャット上に表示するサービスを開始。
業務の効率化につながる機能も充実させています。
自社でやらなくていいようなことをチャットワークだけでできるようにしたい。
株式会社LIFULL
[blogcard url="https://lifull.com/"]
そのチャットワークを2015年からほぼ全ての部署で導入している企業が住宅情報サイトを運営するライフルです。
エンジニアの村田智哉さん。仕事上におけるメールでのやりとりはほとんどなくなりました。
インドネシアと東京の技術者のグループで会話している。
グループは11人、やり取りは全てチャットです。
採用したことで大幅な時間短縮につながったといいます。
以前メールを書いて「でにをは」など見直して20~30分かかった。長文を書いても内容が伝わらないと時間がもったいなくなる。
チャットワークだと一文なので、そこで疑問がわかる、スピードが全然違う。
チャットワークを利用することでコミュニケーションが効率よく行えられるようになったといいます。
LIFULLの伊東祐司執行役員は、
コミュニケーションが円滑になったことで1~2割の残業時間削減ができた。