[WBS] 「異端児」が執行役員に!パナソニック外部人材を続々登用!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

かつて家電王国と呼ばれ高い競争力を誇ってきた日本の電機メーカー。

再び輝きを取り戻そうとパナソニックは創業100周年となる2019年3月期に連結の営業利益で4,500億円を目標に掲げています。

ただ2017年3月期の営業利益は2,767億円と前の期より減少していて、いまは新たな成長戦略を模索している段階です。

そのパナソニックですが現状を打開するための必要な改革の一つとして外部人材の積極登用というのを打ち出しています。

その切り札として呼び寄せたのが片山栄一執行役員。片山氏は大手証券会社のアナリストとして電気業界などを担当した異色の経歴を持っています。

かつてのトップアナリストの片山氏はパナソニックにどんな変化をもたらしているのでしょうか?

パナソニック株式会社

片山栄一氏

片山栄一氏、パナソニックの執行役員で傘下の事業会社のトップです。

その片山氏、10年前の2017年1月は、

液晶陣営に対して少しでも投資の手を緩めると明日はない。

パナソニックのテレビ事業に物申していました。

前の職業は電機業界などを担当した企業分析を手がけるアナリストでした。

大手証券会社「メリルリンチ日本証券」で15年勤め、家電・AV部門のアナリストランキングでは4年連続首位を獲得した経歴があります。

そして2016年1月、パナソニックに入社。アナリストから大手電機メーカーの経営幹部への転身は極めて異例です。

「なんでアナリストから事業会社に?」

そっち(事業会社)へ行く意味は必ずあるはず。それを自ら世の中に示してみたい。

そんな片山氏が実行する経営改革とは?

パナソニック サイクルテック株式会社

その舞台が大阪・柏原市。

4月、片山氏がトップとして任されたのがパナソニックの自転車事業です。

製造工場に片山氏の姿がありました。

訪ねたのは開発担当の宮脇慎さん。

部屋にあったのはスポーツタイプの自転車フレームの試作品です。

非常に輝きの強い金属に見えるがメッキ加工は一切施していない。塗装の工程で表現している。

これも塗っている? ぜんぜん境目がない。

こうしてトップの片山氏自ら開発中の試作品を確かめることで経営判断を早めようというのです。

実は片山氏、就任後に自転車事業の経営の軸足をスポーツ用に移しました。主力の電動アシスト自転車に比べより多くの潜在需要を見込んだからです。

そこにはアナリスト時代のある経験が生かされていました。

アナリスト時代の経験で大事にしているのは、数多くの失敗している事業会社を見てきた。ほとんどの場合、出てきた実績に対して防衛策を取る時がまず失敗している。リスクがあっても未来に対しての仮説をぶつけている場合、被害は大きくない。

さらにスポーツ分野では業界初の電動マウンテンバイクを今月発売。年間販売目標を1ヶ月で達成しそうな勢いです。

スポーツタイプを拡大し、自転車事業の売上高を5年から10年後を目途に2015年度比で3倍以上にするといいます。

取締役会

もう1つの改革は経営幹部の集まる取締役会です。

一般的に取締役会は司会役が進め決議していくという形式が多いとされています。

ところが片山氏は、

どこまでのスペックが電動マウンテンバイクは将来的に求められるんですかね?

山本達明取締役、

そうですね・・・。

この会社では片山氏自らが取締役に細かく問い掛けます。経営戦略を取締役全員が納得して決めることを重視しているからです。

髙井真也専務は、

どうなるかというのは正直あったが、全然違和感なく受け入れています。

片山氏は、

全員が納得し賛成しているか言質をとらない限りやらせない。資料作りは限りなく減らし、決断する会議に大半の時間を使ってほしい。

外部人材

パナソニックの今期の連結営業利益は前期を上回る見通しですが果たして今後も成長路線を描けるのか?

津賀一宏社長は4月の入社式で、

既存の領域・発想だけで生き残ろうとしても限界がある。

次の成長のために変化が必要だと強調しました。

片山氏は今後も外部人材という新しい血を積極的に受け入れていくべきだと主張します。

金融業から事業会社に移る人がもっと増えてほしい。集中力を持って今の仕事だけに夢中になっているので、そう思える人だったらどんどん来てほしいと思いますね。