[WBS] なぜ急増?スーパー内の野菜直売所!

  • ワールドビジネスサテライト(WBS)

    スーパーやレストランで産地直送の新鮮な野菜を集客の目玉にする店が急増しています。

    それを支えているのがIT技術を活用して農家と消費者をつなぐ農業ベンチャー企業です。

    日本の食卓を変えつつある野菜の流通革命の裏側を取材しました。

    株式会社農業総合研究所

    東京・中野区のスーパー「サミットストア東中野店」。

    入口近くの売り場に「農家さん家から直送!!」というコーナーがあります。

    ラベルには生産者さんの名前が書かれ、売り場には農家の写真がずらりと並びます。

    お客様は、

    なんか新鮮そうな感じがする。トマトとか必ずここで買う。

    いま全国のスーパーでこうした野菜の直売所が増えています。

    サミット青果部の齋藤秀人さんは、

    集客効果は抜群にある。こちらのコーナーがあることでお客様が来店する動機づけになっている。

    売り場に並ぶ野菜には少し高めのものもあります。生産者が自ら価格を決める委託販売方式で売り上げの65%が生産者の収入となります。

    紫水菜は1袋138円。同じ店で売っている普通の水菜(75円)の倍近い価格ですが、比べてみると茎が太くしっかりしています。

    「値段の違いは気にならない?」

    一人で住んでいるから、おいしいものを食べたい。

    このような直売所を全国およそ970のスーパーの中に展開しているのが2007年に創業したベンチャーの農業総合研究所です。

    及川智正社長は、

    日本に食べる人がいて、彼らを幸せにするために日本から、世界から農業が衰退しない仕組みをつくる。

    旭集荷場

    千葉県にある農業総合研究所の旭集荷場。全国に65ヵ所ある集荷場のひとつです。

    午前10時、そこにやって来たのは地元のシイタケ農家の森林好治さん。

    まず集荷場の奥に向かうと、そこには備え付けのタブレットが置かれています。品目の一覧から生しいたけ(菌床栽培)を選び、1袋の値段は240円に設定しました。

    すると森林さん、今度は販売先として数あるスーパーの中からサミットを選びました。

    そしてできあがったのがサミットのレジに対応したバーコードの付いたラベルです。こうしたラベルを袋に貼れば、スーパー各社の直売場に届けてくれる仕組みです。

    都内と神奈川、埼玉、山梨に届けてもらえるので非常にありがたい。

    旭集荷場ではタブレットの操作ひとつで関東1都3県と長野や山梨などのスーパー、200店を出荷先として選べるのです。

    販路が一気に拡大でき野菜の価格も自由に設定できるため、全国で約6,500人の生産者が得録しています。

    ラベルを通じた新たなサービスも開発されています。

    QRコードを読み込むと動画が再生されます。

    この開発中のアプリには消費者から「おいしいね」というメッセージを送れる機能も搭載しています。

    及川智正社長は、

    「ありがとう」「またよろしく」ということが双方向でできる。モチベーションが上がり面白い仕組みで農業ができるのでは。

    SEND(センド)

    飲食店でも直送が広まっています。

    渋谷にあるイタリアンレストラン「sumile TOKYO」。

    シェフの小久保隆彦さん、営業時間の合間に何やらタブレットを操作しています。

    使っていたのはSEND(センド)という飲食店へ産地直送の野菜を届けるサービスです。配送料は無料で野菜1個から注文ができます。

    実際に野菜の写真を見て、値段もその場でわかるのですごく便利。

    SENDの宅配人がやって来ました。

    「スカイアグリ」の大久保さんの赤キャベツです。

    店に届いたのは昨日、小久保さんが注文した野菜です。千葉の畑で昨日収穫されたばかりです。

    みずみずしいですね。鮮度がすごく良い。いつも。八百屋さんとかスーパーで売っているのと比べると全然違う。

    市場を通した流通では収穫から納品まで3~4日かかります。しかしSENDでは収穫の翌日には届くため野菜が新鮮なのです。

    小久保さん、赤キャベツでサラダを作りました。

    プラネット・テーブル株式会社

    SENDを提供するベンチャー企業、プラネット・テーブル。

    2015年8月に「SEND」を開始して、2年足らずで顧客の飲食店は2,500軒を超えました。

    菊池紳社長は鮮度の高い事前発注が鮮度のカギだと話します。

    何曜日に、どのくらいくださいと生産者に事前に伝えている。需要予測というやつ。

    飲食店の過去の客足や注文データを元に野菜の需要を事前に予測。それを元に生産者に発注して全て買取ります。

    在庫を抱えるリスクを負う分、出荷までのスピードが早くできます。

    仕入れ額と販売価格の差額がプラネット・テーブルの収益になります。

    スカイアグリ

    日曜日、千葉県緑区。

    菊池会長が訪ねたのは契約生産者のスカイアグリの大久保昇さん。

    新たな食材を視察するためです。

    もういけますね。おいしい。

    カリーノケールという野菜。サラダに合いそうです。

    大久保さんは鮮度を通じた出荷に大きなメリットを感じているといいます。

    こちらが提案した価格をほとんどかなえてくれる。

    合理的な値段でちゃんと出す。そうでなければ我々の存在意義がなくなってしまう。

    実家が農家だった菊池社長。新鮮な野菜を届けるだけでなく生産者の手取りを増やすことも目指しています。

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