[WBS] 北朝鮮は資源大国!?その価値は本物か?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

史上初の米朝首脳会談が5日後に迫っています。

北朝鮮の非核化をどう実現するかが焦点ですが、北朝鮮としてはこの会談をきっかけに経済制裁の解除をこぎつけ経済発展を進める狙いがあるとみられています。

なかでも期待されているのは豊富にあるとされる地下資源の開発です。

その実情を取材しました。

石村陶磁器

韓国・仁川。

北朝鮮の経済特区、開城工業団地から2016年に撤退した石村陶磁器。

透明感のある白磁の食器などを作っていますが、北朝鮮情勢の変化でいまある動きが・・・

和田高記者、

ここにある陶磁器は全て開城工業団地で作られた製品なんですが、この会社ではこうした陶磁器の原料の土も北朝鮮から調達する計画を持っています。

原料の土とはどんなものなのか?

石村陶磁器の趙庚柱社長は、

これが原料。

この会社が北朝鮮で採掘しようとしている白磁用の特別な土です。

いまあるのは北朝鮮産ではありませんが、白磁を作る時に欠かせない1トン約10万円もする高価な土です。

白磁用の土を使うと一番品質が高い製品になる。

趙社長はこれまで約12億円を開城工業団地に投資してきました。

安い労働力だけでなく開城近くに白磁用の土が多いのも北朝鮮との事業にこだわる理由です。

開城は白磁が昔多かった場所なので原料がたくさんあると思われる。外資などパートナーを見つけ北朝鮮側とも話していきたい。

北朝鮮の資源

これは韓国の専門家がまとめた北朝鮮の資源の分布図です。

貴重な土だけでなくレアアースまで産出され豊富な地下資源があることを示しています。

しかし、これらの資源はまだ十分に開発されていないと北朝鮮の元高官は証言します。

脱北した太永浩元駐英行使、

北朝鮮に地下資源が多いのは事実だが鉱山は日本統治時代の古い設備のままだ。

北朝鮮には石炭や鉄、マグネシウム、銅など数多くの鉱物があり、埋蔵量は320兆円相当と推定されています。

経済制裁解除で北朝鮮は国外資本を使い開発に乗り出すと太氏は見ています。

北朝鮮への投資は核・ミサイル問題でロシア・中国・韓国・日本・米国に障壁となっている。問題がなくなればIMFやAIIBのような多くの金融機構が北朝鮮に投資するだろう。

方慶鎭さんは北朝鮮の資源事情を知る一人。

韓国鉱物資源公社で北朝鮮と鉱山を共同開発し設備の機械化などを担当していました。

北朝鮮から黒鉛鉱山の開発話があり始まった。露天掘りだから費用は少なくていいと思った。

韓国と北朝鮮は2007年から3年間、約6億円ずつ出資し黒鉛を採掘しましたが3年で1,000トンの採掘にとどまりました。

構想では毎年3,000トン採掘する計画でしたが、南北関係が悪化し頓挫しました。

方さんは設備を近代化すれば産出量は飛躍的に伸びると見ています。

関係が改善すれば鉱山を集中的に開発し長期的に鉱物の備蓄も進めたい。

一方、韓国が撤退した後、北朝鮮の鉱山は中国が独占的に開発を進めました。

2018年3月、金正恩委員長は2度も中国を訪問。

北朝鮮が中国に近づき政治的後ろ盾だけでなく経済面での協力を模索しているといいます。

資源開発で北朝鮮経済は飛躍的に伸びる可能性があると太氏は指摘します。

中朝は段階的非核化という考え方。そのたびに見返りを求めるつもりだ。だが北朝鮮の核問題が解決すれば東北アジアに経済的奇跡も起こりうる。

北朝鮮を飛躍的に成長させるかもしれない地下資源。

非核化、そして制裁緩和という流れが現実のものになれば、その資源の利権を巡って争奪戦が始まるかもしれません。

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