[WBS] 「ハラール商品」海外進出のカギ!高級和食から化粧品まで・・・

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ここ数年、訪日観光客の中でも高い伸び率を見せているのがイスラム圏から来るムスリム。イスラム教徒の観光客です。

世界的に見てもムスリムの人口は増加していて、現在の18億人から2060年には30億人に達するといわれています。

拡大するムスリム市場を見据え、国内外に向けて日本の企業も本格的に動き始めています。

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江戸料理 西麻布 ひで

東京・西麻布。落ち着いた和の雰囲気漂う店内にいたのはヒジャブと呼ばれる布を頭からまとったムスリムの女性たち。

実はこちらの店のメニューがUAE政府公認のハラール認証機関「Emirates Halal Center(エミレーツハラールセンター)」から飲食店では日本初のハラール認証を受けたのです。

「江戸料理 西麻布 ひで」の佐藤悦夫さん、

こちらの魚はみそ漬け。ハラール認定の味噌で作っているので安心して召し上がってください。

イスラム教では戒律に沿ったハラール製品でないと口にすることができません。

こちらの店では禁止とされている豚肉やアルコールを使用せずに本格的な和食の味を再現しました。コースは約8,600円から。

アルコールの代わりに1杯1,200円からという高級緑茶も用意されています。

日本在住20年のリマさん、普段はなかなか食べられない和食を楽しもうとインドネシアから訪れた友人と来店しました。

和食の調味料にはアルコールが含まれているものが多く、日本での食事は簡単ではありません。

外ではハラール料理はあまり食べられない。少し不便かな。

アンドモワ株式会社

ここ数年、ムスリムが多いマレーシアやインドネシアからの訪日観光客は約30%のペースで増加。ハラール需要への期待が高まっています。

飲食店の場合、認証を受けるのに約80~100万円かかりますが決して高くはないといいます。

アンドモワ株式会社の海外戦略総責任者、須藤茂さんは、

海外マーケットは外食ビジネスでは考えていかなければいけない。ハラールというのは大きなカギ。

ひかり味噌株式会社

「江戸料理 西麻布 ひで」で使っているハラール認証を受けた味噌。

それを製造する長野県にあるひかり味噌株式会社を訪ねました。

ひかり味噌株式会社の醸造部、小市一道部町、

こちらは味噌をカップ詰めする充填機です。

ひかり味噌株式会社では2012年に味噌としては日本国内で初めてハラール認証を取得しました。

ハラールは使ってはいけないものがあるので区分管理している。

一般的な味噌は品質を安定させるためにアルコールを使用しますが、ひかり味噌株式会社えはアルコールを使わない「無添加みそ」をハラール製品として申請、承認を受けました。

イスラム圏への輸出にも乗り出し、売り上げは毎年3割のペースで伸びています。

ひかり味噌株式会社の林善博社長は、

味噌の海外輸出が約10億。ムスリム市場への味噌の輸出は中近東より東南アジア、インドネシアやマレーシア。

さらに味噌に親しんでもらうために始めたのが、

ひかり味噌のハラール味噌を使ったチキンの味噌焼き。

インドネシアで100店舗以上を展開する中食チェーンと提携しメニューを共同開発。より多くの人に味噌の味を知ってもらうのが狙いです。

今どんどんインドネシアやマレーシアで展開中で、そこが私たちの一番狙い目の市場。

ラオックス株式会社

高まるハラール需要を取り込む動きは他にも。

外国人観光客が多く訪れるラオックス心斎橋店。

ムスリム向けのチョコレートやカレールー、そして米のフリーズドライ商品などがズラリと並んでいます。

お土産などを購入したお客様が案内されたのは、

ここが礼拝用のスペースです。

ムスリムには欠かせない礼拝用のスペースです。多い日で数十人のムスリム観光客がここを訪れるといいます。

「礼拝スペースがあるのを知っていた?」

インドネシアからの訪日観光客は、

ネットで見て知っていました。

マレーシアからの訪日観光客は、

日本では礼拝できる場所が少ないので私たちにとっては非常に大切。

実はこの礼拝用スペースの利用者の約7割が女性。

そこでラオックス株式会社では、ムスリム女性向けの商品を導入しました。

ラオックス心斎橋の山崎久美子副店長は、

女性をターゲットに何か置くものがないか考えて、やはり化粧品かなと。

2017年4月から新たに設けられたハラール化粧品のコーナー。メイク落としやオールインワンジェル、UVケアクリームが並びます。価格は1本約3,000円からと安くはありませんが礼拝の前には化粧を落とすというムスリム女性に需要があると見込んでいます。

石田香粧株式会社

ハラール化粧品の製造にいち早く動き出しのは2017年で創業102年を迎える石田香粧株式会社です。

石田香粧株式会社の石田尚志社長、

こちらは乳液を作っています。

アルコールのほか、豚を含む動物性油脂を使用することも多い化粧品。ハラール用では植物由来の成分を使用します。

またハラール製品は製造の際には一般の商品とは区分けした専用の一角で作業を行う必要もあります。

さらに原料を保管している倉庫でも、

こちらがハラール専用。

一般の製品と同じ原料を使う場合でもハラール用のものは原料も分けて保管しないといけないのです。

手間が掛かるハラール化粧品。しかし石田香粧株式会社ではイスラム圏からのOEM商品の製造依頼が来ていて海外進出への大きなチャンスと捉えています。

世界のムスリム人口を考えると非常に大きな市場。会社の発展の糧になるのではと考えている。

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