[WBS] 再雇用でも仕事は同じなのに・・・年収が100万円以上減った!?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

正社員と非正規労働者の賃金格差。

定年退職後に再雇用され以前と同じ仕事を続けているのに賃金を引き下げられたのは不当なのかどうか。

最高裁判所が初めての判断を下しました。

長澤運輸株式会社

トラック運転手の山口三成さんと鈴木修さん。

2人は横浜市の運送会社、長澤運輸で30年以上働いています。

4年前、会社を定年退職しましたが翌日から再雇用され、嘱託社員となりました。

ところが・・・

1ヶ月後に給料をもらったとき、がく然とした。

仕事内容は全く変わらないのにかかわらず給料が大きく削減されたといいます。

全く同じ仕事なのに賃金だけ下げられた。全く不合理だと思う。

山口さんの給与明細です。

定年前の2014年9月と定年後で残業時間がほぼ同じだった2015年7月を比べました。

基本給は7,500円増えていますが、定年前には約8万3,000円あった職務給がゼロになりました。

こうした結果、総支給額は7万2,000円ほど減りました。

さらにボーナスも支給されなくなり、年間で100万円以上収入が減ったといいます。

月々の給料は高くない。なんとか暮らしている。一時金(ボーナス)で旅行に行ったり孫に何か買っている。それが全くなくなった。余裕のない生活になっている。

同一労働同一賃金

同じ企業で働く正社員と非正規労働者の不合理の待遇格差をなくすいわゆる「同一労働同一賃金」の導入は今国会で審議が進み「働き方改革関連法案」の柱のひとつとされています。

同じ働き方であれば同じ賃金であるべきか?

街の人は・・・

40代の正社員の男性、

責任だけ持たされて給料が減るのは嫌。同じ仕事で給料が下がればモチベーションも下がる。

40代の非正規の女性、

退職金はない。不当だと思いながらも雇われる側はなかなか強く言えない。

20代の正社員の男性、

正社員の方が責任がある。全く賃金が一緒とはいかない。

司法の判断

労働契約法20条には正社員と契約社員の格差は不合理であってはならないと記されています。

鈴木さんと山口さんらは同一労働同一賃金を訴え裁判を起こしました。

一審の東京地裁では仕事内容が同じなのに賃金が異なるのは不合理と判断されましたが・・・

二審の東京高裁では定年後の再雇用で賃金が減らされるのは一般的であり社会的に容認されているとして逆転敗訴。

そして今回下された最高裁の判決は・・・

賃金の総額を比較することのみによるのではなく、賃金を個別に考慮すべきものと解するのが相当である。

運転手側が退職金を受け取っていることや年金が見込まれることから定年退職後の再雇用で待遇格差が生じること自体は不合理ではないと判断されました。

定年後の賃下げを容認したことに怒りをあらわす山口さん。

きょうの判決は大変納得ができない。60歳になったら賃下げをするという訳の分からないことを裁判所が認めた。怒りを感じているし不当だと言わざるを得ない。

一方、長澤運輸は会社の主張がほぼ認められたとコメントしています。