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[WBS] 日本とEU、経済連携協定に署名!自動車もワインも関税撤廃へ!

2018年7月17日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

安倍総理大臣は7月17日、EU(ヨーロッパ連合)のトゥスク大統領などと会談し、日本とEUとのEPA(経済連携協定)に署名しました。

早ければ2019年にも発効され、自動車などの工業製品やチーズやワインなどの関税が撤廃されます。

この協定には日本の伝統産業も期待を寄せています。

EPA(経済連携協定)

安倍晋三総理大臣、

EPAへの署名は保護主義的な動きが広がる中、日本とEUが自由貿易の旗手として世界をリードしていく。

7月17日に署名式が行われた日本とEUとのEPA(経済連携協定)。

トランプ大統領による鉄鋼、アルミニウムの輸入制限やそれに対する各国の報復措置など世界で保護主義の動きが強まる中、自由貿易の成果だとアピールしました。

EPAは早くて2019年にも発効する見通しで、現在1本あたりおよそ94円掛かっているワインの関税が即時撤廃に、チェダーやゴーダチーズは現在およそ30%掛かっている関税が段階的に下がり発効から16年目に撤廃。

日本が得意とする自動車などの工業製品も段階的に関税を引き下げ100%の関税撤廃となります。

世耕弘成経済担当大臣

通商交渉を担当する世耕経済担当大臣はEPAの恩恵を受けるのは自動車メーカーなどの大手企業だけではないと強調します。

中小企業にとってもビジネスのチャンスが増える。

品質が高いが価格も高くて相手国に入るチャンスがなかった商品が関税が減ることで参入チャンスが圧倒的に多くなる。

なかでも政府が期待するのは近年、ヨーロッパで人気が高まっている傘や瀬戸物などの日本の伝統的な工芸品。

現在4.7%の傘や最大12%の陶磁器の関税はどちらもEPAの発効後、撤廃になる予定でヨーロッパの富裕層向けに輸出を拡大していきたいと考えています。

株式会社NAGAE

[blogcard url="http://www.nagae-seto.co.jp/"]

創業100年を超える老舗瀬戸物メーカーではヨーロッパでの展開を期待してすでに準備を進めていました。

NAGAEの長江一彌代表は、

いまヨーロッパの会社と商品開発して今秋から来春までに現地で販売開始する。

創業以来、国内向けの事業が中心だったNAGAEですが、5年ほど前から海外の注文が増え始め、今後はさらに拡大する考えです。

ただ、ある問題が…

海外に拠点のない中小企業が海外で商品展開する場合、輸送や在庫管理に費用がかかり日本国内の価格の何倍にも跳ね上がります。

さらに複雑な事務手続きも必要となり従業員の少ない中小企業にとっては大きな負担です。

そこでNAGAEは7月からあるサービスの導入を決めました。

日本通運との取り組み。小口でも海外に発送してくれる。

小さなメーカーでもチャンスになる。

日本通運株式会社

[blogcard url="https://www.nittsu.co.jp/"]

NAGAEが導入したのが物流大手の日本通運が手掛ける海外展開ハイウェイ。

2017年秋にスタートしたサービスで海外進出を目指す複数の会社を日通がまとめ、輸出に必要な作業も代行する仕組みです。

日本通運の事業開発部、由井瑞穂課長は、

説明書を私たちで英訳してNAGAEに渡した。

海外では電子レンジで調理するのは日常的。「対応しているなら書き直してください」と。

日通は英語などへの翻訳を代行するほか、現地の法律や習慣に合わせたさまざまなアドバイスもします。

多くの企業の製品をまとめて輸出するため、コストの大幅な削減にもつながっています。

NAGAEの荷物はこちら。

「まとめた時とコスト差は?」

単純に比較できないが5分の1とか10分の1になる。

現在、アメリカ向けのサービスのみですが、今後はヨーロッパなどにも展開する考えですでに準備を進めています。

世耕弘成経済担当大臣

世耕大臣は今後、中小企業は海外展開にさらに力を入れていく必要があるといいます。

中小企業にとっても今まで日本は国内マーケットが大きかったので海外に行かなくても国内で稼げる安心感で成り立っていた。

その状況が未来永劫続くかというと日本も人口減少がある。

海外のマーケットを手掛けておくことが中小企業の事業継続・成長に必要不可欠。

一方、TPPから離脱し、保護主義的な動きを強めるアメリカについて聞くと…

「アメリカへの進出は中小企業は二の足を踏む?」

先々の予見が難しいのは事実。アメリカへの輸出は躊躇する動きあると思う。

TPPは日米の高いレベルの思いをアジアもしっかり受け止めて成立したもの。

アメリカが離脱したのは残念だし今でも帰ってきて欲しい。

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