[WBS] 日本殺到!モンドセレクション!知られざる授賞式の現場!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ロングセラーのビスケット「たべっ子どうぶつ」、静岡の茶葉など地方の特産品、富山市の水道水。どの商品にも共通しているのはモンドセレクション。

モンドセレクションはベルギーの民間団体の品質審査をクリアした証です。品質の「お墨付き」です。

日本企業はこのお墨付きを獲得しようと躍起になっていることが多いのですが、現場では意外な事情も見えてきました。

モンドセレクション

地中海に浮かぶマルタ共和国。歴史ある城塞都市として有名な街の一角に5月29日、長い行列ができていました。

目立つのはドレスやタキシードで正装した大勢の日本人。皆、年に1度開かれるモンドセレクションの受賞者だといいます。

シャロン甘洋堂の石黒和彦さんは、

これはコーヒー味のケーキなんです。やはり、こういうところで受賞できるのはうれしい。

「今日はわざわざドレスで?」

さくらフォレストの宮崎麻美さん。

そうですね、「めなり」といって目のサプリメント。最高金賞です。

最高金賞を始め金賞、銀賞、銅賞など4段階で評価され授賞式では認定証やメダルなどが授与されます。

モンドセレクションのパトリック・ド・ハリュー会長は、

食品の成分などの科学的な評価や味や見た目などで評価している。世の中の商品の数があまりにも多い中で品質の証明を求める消費者が増えている。

日本からの申込み費用は1点約27万円。1つの商品を最低8人の審査員が20項目に渡って評価します。

審査員全体の平均点で受賞が決まる絶対評価方式です。

ヘアケア用品が金賞に選ばれた千葉県の会社「アトリエオリーブ」の大山絵理子さん。

「受賞すると売上げにはプラスか?」

プラスになります。使っているお客様も優越感が出て満足感が高まる。

バームクーヘンが金賞を取った創業120年を超える東京の菓子メーカー、青木屋の多久島治社長は、

開発して49年。来年50周年で金賞をもらえるのは弾みになる。

地元の声

一方で地元、ヨーロッパの人々は、

「モンドセレクションを知っているか?」

はい?モンドなにって?何それ、知らないわ。

私はオランダ人だが知らないなあ。

その認知度はいまひとつ。

しかし、なぜ日本人が大挙して押し寄せているのかというと、

会場の中ですが受賞した商品が並んでいます。数は非常に多いです。そして半分以上が日本の商品ということです。

モンドセレクションを受賞した総数約2,700点のうち半分以上の約1,800点が日本の商品。ひとつの国としては最多です。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社

モンドセレクション、応募する企業にはどんな背景があるのか?

ポッカサッポロの食品ブランド戦略部の武田吏加さんは、

モンドセレクションを受賞した商品です。今年も金賞をいただいた。

ポッカサッポロが受賞したのはプルーン。今年で食べるタイプが5年連続、飲料タイプが3年連続で金賞受賞となります。

そもそも何故、モンドセレクションに挑戦したのか?

プライベートブランドが増えてきた。プルーンは毎日食べる人が多いので買い求めやすい値段は脅威だった。

プライベートブランドの低価格路線に対抗するため品質のお墨付きを取る戦略に出たのです。

受賞すればメダルと同じデザインの受賞マークを販促やパッケージに使うことが許されます。

金賞受賞の後押しもあり、ポッカサッポロのプルーン商品は金賞受賞前に比べ3割以上売上を伸ばすことに成功しました。

また日本製品の受賞ラッシュについて訪ねると、

カテゴリーによってはモンドセレクションが当たり前になるかもしれない。10年、20年、受賞を続けていけたら、より一層の箔になると思う。

大丸東京店

消費者はどう捉えているのでしょうか?

買い物客に聞いてみると、

「モンドセレクションを聞いたことあるか?」

名前は聞いたことがある。金賞というとすごいのだろうと。

金賞取っているんだ。じゃあ大丈夫かな。安心材料。

日本では絶大なアピール効果のあるモンドセレクション。賞への応募から受賞のコツまで手助けを行う会社も現れました。

その中のひとつ、フーズR&Dの中村光宏さんは受賞するには味だけでなくパッケージなどの消費者に向ける情報の正しさが大切だといいます。

カロリーや材料表示が本当に間違いないか、物理的・科学的に確認する機関でもる。味はおいしくても本当は入ってはいけないアレルギー成分が入っていたら事故にある。品質としては良くないということ。

中小企業などにとっては大手と同じ舞台で勝負をするチャンスともなるため応募する企業も多くなるといいます。

授賞式

マルタ共和国。日本人の受賞ラッシュで式典は3時間以上も続き、時間を持て余す受賞者たち。

「どれくらい待っている」

青木屋の多久島治社長は、

2時間半です。

実際は一定の基準を満たせば受賞できることもあり、銀や銅を含めれば応募商品の90%近くが受賞しています。

「「90%」の受賞は多すぎるのでは?」

モンドセレクションのジョセフ・ベスマン審査委員長は、

自分にもそう問いかけたことがあるが、答えはノーだ。例えば酒なら日本からは質の高い上位2~3%の大吟醸が応募されてくる。質の悪いものを見つける方が逆に難しい。

モンドセレクションのトップ、パトリック・ド・ハリュー会長は、

これは競争ではなく、学校のようなもの。70点以上の成績なら銀メダル。80点以上で金メダルを取るのと同じだ。

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