[WBS] 宮城のホタテ大ピンチ!「貝毒」発生で出荷ゼロ!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ホタテの生産量全国3位を誇る宮城県にいま異変が起きています。

宮城県の2017年5月のホタテの水揚げ量は661トンほどありました。

しかし2018年5月はほぼ0。全く水揚げができていない状態です。

ホタテの産地である宮城で一体何が起きているのでしょうか?

宮城県産ホタテ

宮城県石巻市。

ホタテの養殖が盛んに行われています。

例年、これから出荷のピークを迎えますが・・・

遠藤仁志さんは、

こういう感じで死んでしまう。中身がない。溶けてなくなっちゃう。

3月以降、宮城県の沿岸で養殖されるホタテから国の基準を超えるまひ性の貝毒を検出。

そのため出荷できないホタテは海に残されたままです。

さらに夏が近づき海水温が上がってきたことで暑さに弱いホタテが死んでしまったというのです。

遠藤さんの工場では・・・

こちらは全部ホタテ用、水揚げしてタンクに入れて。

今は何も入っていない。

いま宮城県全域でこうした異常事態が起こっています。

宮城県水産技術総合センター

この原因を調べているこちらの施設では・・・

宮城県水産技術総合センターの山崎千登勢さん、

二枚貝(ホタテ)が植物プランクトンを食べる。そのプランクトンが毒を持っていて、貝を食べると毒が蓄積して貝毒の原因になる。

貝毒の原因となる毒性プランクトンの一種「アレキサンドリウム タマレンセ」。

このプランクトンが発生した海水を人間が飲んでも害はありません。

しかし、ホタテは1日に数百リットルの海水をろ過してプランクトンを食べるため、毒素をどんどん蓄積します。

そのホタテを人間が食べると体がしびれたり最悪の場合、死ぬこともあります。

貝毒が出やすくなる基準はだいたい海水1リットルに100個を超えたら危ない。牡鹿半島の東側だと1万個を超えていた。

プランクトンの異常発生の原因と考えられているのが東日本大震災です。

海底に溜まっていたシスト(プランクトンの種)が津波によってかき回さて海中に多く出現。

シストが発芽しやすい環境が重なったことでこれほどの大発生を招いたといわれています。

塩釜水産物仲卸市場

市場ではサバやアナゴ、国産のホヤなど地元の海産物が並んでいますが・・・

「ホタテは取り扱わない?」

貝毒が宮城県で出て、それから扱わない。

株式会社ヤマナカ

ホタテが激減した影響は周辺の産業にも・・・

石巻市の水産加工会社です。

輸出用の牡蠣の箱詰め作業が盛んに行われています。

その隣には停止した機械が・・・

宇佐美剛所長は、

殻付きホタテを出荷するためにサイズを選別するところ。

丸ごとのホタテを扱えず工場の稼働率は例年の4割程度だといいます。

今回の貝毒の発生は人間の力が及ばない、仕方ないと思っている。

苦肉のガイドライン改訂とは?

苦境にあえぐホタテ養殖業者を救うべく宮城県と漁協も動き出しました。

加工用の貝柱出荷に関するガイドラインを改定。

僕がたまりやすい部分で基準値を超えていても貝柱に毒がなければ出荷できる枠組みを新たに設けました。

宮城県の村井嘉浩知事は、

これからホタテは加工用で水揚げできるようになる。貝柱についてです。

宮城県女川町のホタテ養殖場。

貝柱を出荷できるようになることで漁師は救われるのでしょうか?

鈴木政義さんは、

貝柱だけ出せるのであればここまで苦しむことはないと思う。かといって水揚げできる労力は私と妻の2人に限られている。

ホタテの養殖イカダを5台持つ鈴木さん。

1台の収穫に1ヶ月かかりますが、貝毒による水揚げの遅れでホタテが死んでしまうことを恐れています。

水揚げが黒字にならない赤字の状況。

資金を借りている漁師が女川でも半分くらい。一部の漁師はホタテ養殖をやめたり縮小したりするかもしれない。

少しずつ復興してきたホタテ養殖を襲った今回の貝毒。

これからが正念場です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする