三菱自動車工業株式会社による燃費データ改ざん問題の影響が広がっています。
国土交通省は4月21日、この問題をめぐり三菱自動車工業株式会社に立ち入り検査を行いました。
かつて2度に渡るリコール隠しで深刻な経営危機に陥った三菱自動車工業株式会社。
なぜ3度目の不正を防げなかったのか?
三菱自動車工業株式会社
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4月21日の朝、データ改ざんの舞台となった三菱自動車工業株式会社の名古屋製作所の技術センターに国土交通省が立ち入り検査に入りました。
石井啓一国土交通大臣は言います。
わが国の自動車業界に対する信頼性を失墜させかねない重大事案。
国土交通省は不正の全容を把握し三菱自動車工業株式会社の処分や再発防止策を検討する考えです。
株価
三菱自動車工業株式会社は昨日に続き、売りが殺到しストップ安の583円で取引が終了しました。
株価は2日間で3割以上下落しました。
水島製作所
不正が行われていたEKワゴンなどを製造していた岡山県倉敷市にある水島製作所の従業員は
残念です…
この影響を避けられないのが部品メーカーです。
協同組合ウイングバレイ
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4月21日に開かれた三菱自動車工業株式会社の協力部品メーカーの会合。
組合創立50周年の記念すべき日でした。
しかし会場の雰囲気は重苦しい。
昼田真三理事長は
辛抱のときが続くと思う。
自治体からも戸惑いの声は上がっています。
岡山県総社市の片岡聡一市長は
皆さんが倒れたら総社市も倒れる。でも倒れるわけにはいかない。
有限会社中村自動車
岡山県倉敷市の有限会社中村自動車。
地元で生産されていたEKワゴンは売れ筋の車種でした。
中村公彦社長は
やっと三菱自動車工業株式会社の信頼回復ができて、これからという感じだったのに…。世間の人からは「またかと」
リコール隠し問題
三菱自動車工業株式会社は2000年と2004年に2度に渡るリコール隠しが発覚し深刻な経営危機に陥りました。
この危機を乗り越え2013年度には過去最高益を出し、三菱ブランドが復活したように思われていました。
国沢充宏氏
自動車評論家の国沢充宏さんは
「燃費一番の軽自動車をつくれ」と言われる一方で、それをつくる技術は育っていなかった。
既に三菱自動車工業株式会社のブランドイメージは非常に低い。今回対象になった車も三菱自動車工業株式会社が開発・生産しているのに日産自動車株式会社のほうが3倍くらい売っている。軽自動車部門は日産自動車株式会社が引き取ることは十分考えられる。