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[WBS] 【ロングセラー研究所】のりたま

2016年5月12日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

丸美屋食品工業株式会社

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週末、都内のスーパー三平ストア浅草店では行楽シーズンを迎え、ふりかけの特売ブースが設置されていました。

数あるふりかけのなかでも売り上げの半分以上を占めるのが丸美屋食品工業株式会社の「のりたま」です。

お客様は

「朝ごはんとかお弁当に」

「たばごの部分が甘くて好き」

発売から56年。
のりたまは年間6億食以上を売り上げる国民的ふりかけです。

のりたまの製造方法

埼玉県日高市にある丸美屋食品工業株式会社の埼玉工場でのりたまは製造されています。

のりは国産のものを使用。
それを機械で炙って細かくカットします。

乾燥させた卵の粒とカットしたのりにサバ節やごまなどを混ぜて「のりたま」が完成します。

丸美屋食品工業株式会社の歴史

戦後の1951年、東京の京橋で丸美屋食品工業株式会社は2回目の創業を迎えました。

当時製造していたのは魚粉を使った高級ふりかけ「是はうまい」。
百貨店などで販売される高級品でした。

創業者の阿部末吉社長は庶民に支持される身近なふりかけを開発するように指示します。

マーケティング部の杉山典由さんは当時のことについて

卵とのりは当時、日本の旅館で朝食に出る非常な高価なものだった。卵とのりを使ったふりかけを作ろうと。

1960年、のりと卵を混ぜ合わせた「のりたま」が発売されます。
価格は20グラムで30円と一般的なふりかけの2倍の値段でした。

発売当初かから毎年倍々で売り上げが伸びた。当時はタンパク源、栄養が不足していた時代。子ども向けにご飯をたくさん食べてもらいたいという思い。

高級品ののりと卵を手軽に食べられるコンセプトが支持されました。

1964年には人気アニメ「8(エイト)マン」のシールのおまけにつけると大当たり、売上が倍増しました。

しかし、これをピークにのりたまの売り上げが停滞します。

新商品が育たず売り上げが一時停滞した時期があった。停滞を突き破るための新商品が必要でした。

丸美屋はある小学生のアイデアに飛びつきました。

3食パック

1968年に発売された卓上型の3食パック
「のりたま」だけでなく「たらこ」、「ごましお」の3つの味が楽しめる商品です。

これが大ヒットとなりました。

低迷期を救ったのは3色パックでした。

のりたまの進化

のりたまは今も試作を繰り返し味と中身を数年おきに変えています。

現在の商品も従来の卵の粒に大きな卵のそぼろをミックスして見た目と食感を向上しています。

大人向けのふりかけとのりたまをセットにして販売することでミドル・シニア世代の開拓を進めています。

次の世代へつなげる、いつも家族の中心にいるような鮮度感をもったマーケティング、販売活動をしていく。

のりたまの進化は続きます。

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