国際物流総合展
[blogcard url="http://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/"]
東京ビッグサイトで9月13日から始まったアジア最大級の物流の展示会。
国内外から過去最大規模となる460社が出展しました。
伊東電機株式会社
[blogcard url="http://www.itohdenki.co.jp/"]
コンベア用のモーターローラーを製造する会社です。
コンベアは上ではダンボールがまるでダンスをしているかのように移動しています。
その仕組みはタイル型のコンベア「マジックカーペット」にあります。
それぞれに制御可能なモーターが内蔵されているため、一定の方向に進む従来のコンベアと違い、前後左右自在に仕分けをすることができるのです。
タイル型のコンベアを増やせば機能を拡張することもできます。
伊東電機株式会社の伊藤一夫社長は
今はネット通販とか多様化した時代なので、一人一人に配るきめ細かい物流と速さが必要。
ネット通販などの普及で物流は少量多品種の時代になりました。
宅配の取り扱い個数は急増し2015年は37億4,000個に達しました。
GROUND株式会社
[blogcard url="http://www.groundinc.co.jp/"]
こうした中、人だかりができているブースがありました。
視線の先にあったのは動く棚です。
これは在庫棚ごと移動させて荷物のピッキングを効率化するロボット「バトラー」です。
開発したのはインドのベンチャー企業。
そこに目をつけた日本のベンチャー企業が手を組みました。
GROUND株式会社の宮田啓友社長は
サプライヤー(仕入れ先)から多くの商品が入ってきて、それをいったん保管して、店舗別、客別に仕分けして出していく作業には、こういうロボットが非常に合う。
持ち上げられる棚の重さは最大500kg。
棚ごと持ち上げて、作業者のもとへ持ってきてくれるので動く必要がありません。
50人必要な作業が10人に抑えることが可能です。
ネット通販を始めようとする企業にとっては初期投資を抑えることができます。
来年からロボットと人を組み合わせたオペレーションが徐々に浸透してくると思う。数十億、数百億円の規模でロボットを販売していきたい。
ワム・システム・デザイン株式会社
[blogcard url="http://www.womnet.com/"]
こちらのブースでも物流倉庫での作業を効率化する製品があります。
ワム・システム・デザイン株式会社が開発した「ピックシー」はウェアラブル端末を使ったサービスです。
これを使うと伝票に従って商品を取り出す作業が効率化できるといいます。
加藤昌宏さんによると
伝票を2枚読み込むと、オレンジ色の箱と水色の箱に情報がひも付けられました。
「3」という数字が表示されました。
複数の商品が並ぶ棚へとカメラを向けると取り出すべき商品といくつ必要なのかが画面上に表示されます。
また画面右下にはオレンジ色の箱に2つ、水色の箱に1つ、商品を入れるように指示が出るので、それに従い商品を入れていけるのです。
この技術を可能にしたのが、色のついた「カメレオンコード」です。
カメレオンコード
開発をしたのはベンチャー企業の株式会社シフトです。
[blogcard url="http://www.shift-2005.co.jp/"]
営業部の藤田朋彦部長は
カメラの画角の中にたくさんのコードが入っても認識できる。複数一括、高速で認識できるのが特徴。
カメレオンコードは一瞬で複数のコードを同時に読み込めるため、バーコードのように1つ1つ読み込む必要がなくなり、モノが大量に行き来する物流の場でも効率よく作業を行うことができるのです。
株式会社エフピコ
[blogcard url="http://www.fpco.jp/"]
すでに物流の場で動き出しているベンチャーの技術もあります。
食品トレイなどを扱うメーカーの株式会社エフピコの巨大物流施設です。
使われていたのは普通の台車?と思ったら、2台目以降は人が押していません。
3台目も無人で動いています。
これが新技術を使った次世代のロボット台車「CarriRo(キャリロ)」です。
仕組みは発信機から出る信号をロボット台車のセンサーが受け取り、発信機が動くと、まるでカルガモのようにその後をついて行きます。
このロボット台車を活用することで、1度に通常の2倍、3倍の荷物を運べます。
株式会社エフピコでは慢性的な人不足解消のために8月末から試験的に導入しています。
田中義直さんは
まだ初期段階で非常に使いづらいところもあるが、現場に入れてみて創造性をかき立てるものになっている。
株式会社ZMP
[blogcard url="http://www.fpco.jp/"]
「CarriRo(キャリロ)」を開発したのはロボットベンチャーの株式会社ZMP。
現場の声を吸い上げることで、さらなる進化を目指しています。
キャリロ事業マネージャーの笠置泰孝さんは
将来的には自律移動機能を入れて人手をなくして自動で台車が搬送する。
式会社ZMPはこの自律機能の技術で無人で自動運転するロボットタクシーなどの開発も手掛けています。
さらに未来の物流を見据えた取り組みが始まっていました。
エアロセンス株式会社
[blogcard url="http://www.aerosense.co.jp/"]
社員たちの中心にある飛行機、じつはドローンです。
株式会社ZMPとソニー株式会社の合弁会社、エアロセンス株式会社が開発したドローンです。
自動運転ができ、最高時速は100km以上出せるといいます。
株式会社ZMPの谷口恒社長は
固定翼で遠くまで長く飛べる。1時間くらい、改良すれば2~3時間飛ばせる。
このドローンを使ってアフリカのザンビア共和国に空中物流網を築こうとしています。
2017年始めにはザンビア共和国で都心部から農村部までの数十キロを自動運転で薬を運ぶ実証実験が行われます。
日本ではドローンを長距離飛ばせないので、この実験の成果を元に日本での物流に生かしたい考えです。
宅配業者からスーパー・店での物流まで、もっと広い物流ソリューションができる大きなチャンス。