[WBS] ライセンスビジネスの光と影!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

モンデリーズ・ジャパン株式会社

2016年5月12日、発表会を開いたモンデリーズ・ジャパン株式会社。

辺丙三社長は


われわれ自らの工場でつくり日本のお客様にお届けできることに興奮、喜びを感じる。

発表したのはオレオ(OREO)やリッツ(RITZ)といった日本でも馴染みの深いビスケット。

現在、オレオやリッツはモンデリーズがブランドの「ライセンス」を持ち、そのライセンスを借り受けて山崎製パン株式会社の子会社、ヤマザキナビスコ株式会社が製造販売をしています。

両者は8月にライセンス契約を終了します。

新商品はモンデリーズが自ら製造しました。

モンデリーズとヤマザキナビスコ株式会社の提携は約46年。

契約終了の理由

山崎製パン株式会社の飯島延治社長が交渉の内幕を明かしています。


「下請けとして製造だけやってくれ」という内容だった。

モンデリーズの提案は共にブランドイメージを作り上げてきた自負のある山崎製パン株式会社にとって受け入れがたい内容でした。

9月からはモンデリーズが製造した商品が販売されます。

ブランドイメージは従来品を引き継ぎビスケットの見た目も大きな違いはありません。

ただ従来は国内の工場で製造されていましたが、新商品のオレオは中国の北京工場で、リッツはインドネシアの工場で製造されます。

新商品のオレオを試食した野崎諒一さんは


従来のものと比べるとココアの苦味が少なくなったと感じます。

海外生産に変わっただけでなく味には少し変化を加えているといいます。


今一番好まれる味ということで今回の味を判断している。

ヤマザキナビスコ株式会社

ヤマザキナビスコ株式会社は山崎製パングループの利益の1割以上を稼ぐ優良子会社です。

2016年9月からはナビスコの商標が使えなくなり社名を「ヤマザキビスケット株式会社」に変更します。

そうなるとJリーグ開幕の前年1992年からスポンサーになっているヤマザキナビスコカップ。
今後はヤマザキビスケットカップに変更されるのでしょうか?

山崎製パン株式会社が2月に発表したリリースには


競合品の開発を視野に入れつつ、自社で開発した技術を最大限活用した新製品を販売する予定。

モンデリーズのオレオやリッツに対抗を開発する姿勢を見せています。

しかし契約の問題で発売できるのは2017年12月1日以降になります。

モンデリーズ・ジャパン株式会社の辺丙三社長は競合品について


健全な競争。お互い切磋琢磨していくことが重要。

販売店

販売店ではヤマザキのブランドが消えることで不安も出ています。

サンケイスーパーの水野竜宏社長は


馴染みがあるブランドなのでヤマザキがなくなると売り上げ的には厳しい。値段が今までは同じようにいかないのではと心配。

ある程度値引きが期待できるヤマザキナビスコ株式会社から外資系に変わることで価格にシビアになる可能性を不安に感じています。

株式会社三陽商会

ライセンスビジネスをめぐる攻防は企業の業績を大きく左右します。

大胆な変革を求められているアパレル大手の株式会社三陽商会。

これまで45年にわたりバーバリーとのライセンス契約を武器に成長を遂げてきました。

しかし2015年、売上高の約半分を占めるバーバリーとの契約が終了しました。

新たにマッキントッシュとライセンス契約を結び百貨店などで展開をしていますがバーバリーの認知度には及んでいません。

2016年度の1-3月期の営業損益は5億円の赤字。
1年前の2015年1-3月期は49億円の黒字でした。

株式会社オリエンタルランド

東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドも課題を抱えています。

ディズニー社とのライセンス契約は2046年まで。

これまでもディズニーに頼りきりのビジネスモデルから脱却しようと様々な取り組みを行ってきました。

2000年からは自社で考案したキャラクター、ネポス・ナポスを使った商品販売などに乗り出しましたが浸透せず撤退しました。

2008年にはサーカス団「シルク・ドゥ・ソレイユ」と業務提携をします。
10年以上公演する契約でしたが赤字が続き3年で終了しました。

ライセンスビジネスは一筋縄ではいきません。

草間文彦教授

東京理科大学の草間文彦教授はライセンスビジネスについて


一番に考えなければいけないのはライセンスで取ったブランドは売れば売るほどリスクになる。ライセンスでブランドを取る場合、第2、第3のブランドをつくっておくことが必要。

欧米のブランドは日本でのライセンスビジネスが成功後、契約を解除して自社で展開するケースが多いためライセンスで得たブランドを柱にするのは注意が必要といいます。


契約書に調印するときだけがリスクを回避できる唯一のタイミング。目標の売上高を達成したらライセンス契約を継続しなければならないとかハードネゴをしないといけない。それが日本のメーカーに欠けているところかもしれない。


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