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[ガイアの夜明け] サラリーマン人生で「得たもの」を活かせ!(2)

2016年6月29日

サラリーマン人生で「得たもの」を活かせ!

群馬ものづくり改善インストラクタースクール

群馬県太田市のテクノプラザおおた。

県が運営する群馬ものづくり改善インストラクタースクール。

中小企業が抱える課題をいかに解決するか、そのノウハウを教えます。

受講者は自分たちの会社を改善するために学びに来た中小企業の社員、そして大手企業を退職してきた人たちです。

三洋電機からパナソニックに移って去年退職した。今61歳。

出身は信越化学工業、長い間、研究開発にいた。

授業は毎週末、3ヶ月に渡り行われます。

受講料は退職している人の場合10万円、現役は25万円です。

大手退職者がいきなり中小企業を立て直すのは規模などが違うため難しいといいます。そのため、まずはこの学校でノウハウを学んでもらいその後、中小企業に派遣するというものです。

六本木俊明校長は

コミュニケーション能力をどうやって上げるか。リーダーシップをどうやって発揮したらいいか、チームワークはどうやって作ったらいいか、一緒に学んでいきたい。

中小企業の社長からどうやって悩みを聞き出すか、シュミレーションの授業が始まりました。

私が「68歳の社長」になる。「68歳の山田社長」で「A製作所」。

講師が扮するのはプラスティック部品を製造する会社の叩き上げの社長です。

事業内容を詳しく教えていただければ

業界の状況ってどういうことですか?私はあまり頭が良くないので。

会社方針とか社長のポリシーがあれば

会社の方針?方針なんて立派なものは・・・

なかなか聞き出せません。

抽象的な部分は返ってこない。分かるでしょ。抽象的な質問は、まず返ってこない。

今、こうした改善スクールが全国に広がっています。2016年度は13の自治体で開講されています。

古澤秀明さん

群馬県伊勢崎市、スポーツチャンバラが趣味という61歳の古澤秀明さん。

去年、自動車部品などを製造する大手メーカー「サンデン株式会社」を定年退職しました。その後、群馬ものづくり改善インストラクタースクールに通ったそうです。

個人で行くと「あの会社のOBか」と見る人もいるし、「あの会社のOBですか」という人もいる。「改善スクールで勉強してきた人」と受け入れる側も胸襟を開いてくれる。

株式会社北毛久呂保

群馬県北部に位置する昭和村。こんにゃく芋生産、日本一のこんにゃくの里です。

5月13日、その昭和村に古澤秀明さんがやって来ました。

同じ改善インストラクターの71歳の山越志郎さんと派遣されたのです。

そこは老舗のこんにゃく工場「株式会社北毛久呂保」。

群馬県に頼んで2人を派遣してもらったのは2代目社長の53歳の兵藤武志社長。

早速、2人に工場を見てもらいます。

従業員15人の小さな会社です。

地元産のこんにゃく芋を使った手作りのこんにゃく。味には定評があります。

ところが兵藤武志社長、色々と悩みを抱えていました。

今、そこにたまって流れていない。ものが停滞していると良くない。

工場のあちこちに作業効率の悪いところがあると言います。それをインストラクターに改善してもらいたいという依頼でした。

山越志郎さん、早速一連の工程を撮影し始めます。

山越志郎さんは自動車のベアリングなどを作る日本精工株式会社で工場長などを歴任したベテランです。

山越志郎さん、作業場所に問題があると考えました。

狭い。機会が固定されているので動かせない。

使われていない大型機械が作業の邪魔になっていたのです。

そこで、兵藤武志社長を呼び、機械の活動状況を説明してもらうことになりました。

新しいものが好きで機械を先に買ってしまう。よく言われる「これ、いつ使うんですか?」と。

置かれていた機械はレトルト用の殺菌機。2,000万円しました。他にも最新の自動包装機、600万円。

まだ2回しか使っていない。

次々と導入した大型機械がほとんど使われないまま場所をとっていました。

兵藤武志社長が新しい機械を買うのにはワケがあります。

ブルーベリー味のこんにゃくに、わらびもち風のこんにゃく、そしてビーフジャーキー風などアイデア商品で市場を開拓しようとしていたのです。

しかし、その多くは試作品止まり。商品化されず、機械が使われなくなるという悪循環に陥っていました。

なんとか商品化にこぎ着けたビーフジャーキー風のこんにゃくをつくる機械。薄切りにしたこんにゃくが次々に乾燥機に並べられていきます。

古澤秀明さん、そこで足を止めました。

膝の上にのせているのが大変。低い、全然。

ビンなどを入れるプラスチックの箱を椅子代わりにしているため窮屈な姿勢になっていたのです。

いちいち腰が曲がっている。これは大変。まして膝の上にのせているから。足を動かせないから腰にくる。

改善提案

6月1日、群馬県昭和村。こんにゃく工場の改善に派遣された古澤秀明さんと山越志郎さん。

この日、社長以下、全従業員を事務所に集めました。

なかなか社長にものが言えない従業員のために話を聞いてくれる場を設定したのです。

「社長ここが大変なんです」という話をすると、作業をしている人の状況を社長が理解できる。

そこで示したのは事前に従業員から聞き取った改善リスト。

「指を切りそうになる」「7kgのトレイが重い」など具体的な悩みが出されていました。

リストを見た兵藤武志社長、苦い顔です。

古澤秀明さんも呼び掛けに従業員が次々に口を開きます。

たまに指を切ることがある。気を付けていても。

一人だと無理です。

これまでの不満が一気に噴き出します。

長年、ワンマン社長が引っ張ってきた会社、これまでこういう場がなかったのです。

続いて古澤秀明さん、製造現場で具体的に改善点を話し合うように促します。

作業する人が「これをやってみたい」というのを、まずやったほうがいい。

不満が出ていた作業の一つ、原料のこんにゃく芋をトレイに入れて伸ばし蒸し器に入れる工程。トレイ1枚が約7kg、これを数人が受け渡しながら作業をします。かなりの重労働。

兵藤武志社長もどうしたらもっと楽になるか考え始めました。

止めていいよ、一回入れ替えてやってみよう。

兵藤武志社長が率先して機械から作業台までレイアウトを変えていきます。

もっと向こうにいかないかな機械が。

従業員の声を聞きながら、試行錯誤する兵藤武志社長。

これが改善された作業です。一直線上にトレイを動かすことで作業が遥かにスムーズになりました。

楽ですよ。この動きだけだから。

一方、山越志郎さん使われていない大型機械をメジャーで測り始めました。

稼働率の低い設備を外に出すとか、別の所へ置いて使用するときだけ持ってくる。

全員で工場全体のレイアウトの見直しに取り掛かります。

みんなに参加してもらって変えていくことが一番の今回の肝。

今回の改善作業はインストラクターが8ヶ月に渡って訪問するというもの。大手退職者にとっても日々発見があると言います。

仕事というのは改善、変えていくことが仕事。

我々が当たり前に思っていることを意外にやっていない、知らない。そこが新しい発見で面白い。

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カテゴリー:ビジネス関連
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