剣を刺すと人形が飛び出すハラハラドキドキが売りのオモチャ。
誕生から40年が経ついまも業界トップクラスの売上を誇るその戦略に迫ります。
黒ひげ危機一発
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黒ひげ危機一発。
年間10万個売れればヒットと呼ばれるオモチャ市場で2016年度は約17万個を売り上げました。
単純だけどみんなで楽しめる。
発売から約40年、今も売れ続ける理由とは?
初代「黒ひげ危機一発」
東京・葛飾区、タカラトミーの本社。
ここに発売当初の初代「黒ひげ」が保管されています。
1975年に発売された「黒ひげ危機一発」。
今より樽がほっそりしている初代の黒ひげ。代名詞の髭はあごの部分だけ生えています。
そのジャンプ力は今と変わらぬ勢いです。
開発のきっかけ
開発のきっかけは意外な場所。
タカラトミーのトイゲーム企画課、池田源さん、
海賊「黒ひげ」は鎌倉の海がきっかけで生まれた。
1974年、新商品のアイデアに行き詰まった開発者は鎌倉の海を歩いていました。
その時、頭の中に海賊のイメージが浮かびます。
開発者は海賊を救出するというストーリーで製作に取り掛かりました。
その翌年に誕生したのが黒ひげ危機一発。
ルール
当初のルールは、
剣を刺して縄を切って海賊の親分を助けるストーリー。飛ばした人が勝ちというルールだった。
しかし、思わぬ反応が…。
飛び出すとびっくりする。「びっくりしたのに勝ちはおかしいびじゃないか」と「飛んだら負けじゃないか」が広がり最終的に飛び出したら負けにしようと。
歴代の黒ひげ危機一発。
説明書を見ると1975年は「飛び出させた人が勝ち」というルールでしたが、1979年には「飛び出させた人が勝ち又は負け」となり、1995年以降は「飛び出した人が負け」となりました。
最盛期は年間50万個を売り上げた黒ひげ危機一発。しかし、1990年台後半から伸び悩みました。
発売から20年たつと世代がかわる。親から子への引き継ぎがうまくいかなかった。
そこでアニメのキャラクターとコラボしたものや、従来の5倍も高く飛ぶ黒ひげなどを開発しました。
話題性を高めることでV字回復を成し遂げました。
パセラリゾーツ AKIBAマルチエンターテインメント
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近年、その人気は意外なところまで広がっています。
都内のダーツバー「パセラリゾーツAKIBA マルチエンターテイメント」。
次の順番をこれで。
お客様がダーツの順番を黒ひげ危機一発で決めていました。
湖東すこやか倶楽部
[blogcard url="http://www.keiseikai6001.or.jp/service/sukoyaka/index.php"]
さらにこんな場所でも。
静岡県浜松市の高齢者のリハビリ施設。
実はこちらではリハビリの一環として黒ひげ危機一発を導入しています。
湖東すこやか倶楽部の介護福祉士、田中雄一郎さんは、
自分の目で見て狙いを定めて剣を刺す。これ自体がリハビリにつながる。
黒ひげ危機一発に見るロングセラーの極意とは?
ロングセラーの極意とは?
あえて遊び方を変えずに遊べる場所を増やす。