肩こりにサッと塗るアンメルツが今年で発売50年を迎えました。
その開発のきっかけは、ある社員の失恋体験だったそうです。
イオンスタイル幕張新都心
[blogcard url="http://shop.aeon.jp/store/15/0117900/"]
千葉市のショッピングモール「イオンスタイル幕張新都心」。
ドラッグストアである商品がキャンペーンを行っていました。
肩こり治療薬のアンメルツです。
お客様は
10年は軽く使っている。
湿布は面倒くさいから、これが一番いい。
アンメルツは発売から50年、累計販売は2億本を超えるロングセラー商品です。
小林製薬株式会社
[blogcard url="http://www.kobayashi.co.jp"]
大阪市中央区にある小林製薬株式会社の小林製薬ミュージアム。
50年前に発売された初代アンメルツです。
1966年に発売された初代アンメルツ。
名前は英語で否定を意味する「アンチ」と痛みを表すドイツ語「シュメルツ」を組み合わせたものです。
開発のきっかけ
開発のきっかけは意外なものでした。
商品開発担当の奥山保雄さんによると
切ないエピソードがある。自社の営業マンが貼り薬を貼ってデートをしていたところ、相手の女性に「恥ずかしい」と言われふられてしまった。
当時、貼り薬の湿布を肩に貼ったままデートをした男性社員が「年寄り臭い」などと言われ女性から振られてしまいました。
これをきっかけに「見えない肩こり薬」の開発が始まりました。
液体を使って片手で塗れるものを目指した結果、ボトルの口にスポンジをはめ込む方式が採用され発売すると瞬く間にヒット商品になりました。
アンメルツは社員の失恋から誕生した。
アンメルツヨコヨコ
すぐに競合他社に模倣され売り上げは頭打ちになります。
そこで「孫の手」のように使える商品の開発が進められました。
すると
アンメルツを洗濯バサミではさむと肩や腰に塗りやすいことに気付いた。
アンメルツを洗濯バサミではさむと塗りやすいことに気付き、塗り口を斜めにすることになります。
1974年、アンメルツヨコヨコが発売されます。
しかし、このボトルだと工場の生産ラインで液体を注ぐことができないため、生産ラインを斜めに改造して量産化に成功しました。
孫の手をヒントにアンメルツヨコヨコは誕生した。
アンメルツNEOロング
2000年代に入ると街中に次々にできたマッサージ店にお客様を奪われアンメルツの売上が落ち込みました。
40年近く劇的に使い勝手が改善する商品は出なかった。進化の余地はもうないのかと苦悩した。
そんな時、肩こりに悩む消費者を集めて行った調査で、奥山保雄さんは気になることを発見しました。
1人のお客様が肩を回したり、壁の出っ張りに背中を押しつけた。未充足のニーズがあるのではと思った。
肩こりで苦しむ人は背中全体のコリに苦しんでいる。
そう考えた奥山保雄さんが次に開発したのが新商品のロングボトルタイプの「アンメルツネオ・ロング」です。
全長は従来品より5cmほど長い16.5cm。
これまでは届かなかった肩甲骨の真ん中付近にあるツボに塗ることができます。
現在、アンメルツはシェアトップの24%。この商品で10ポイント上げたい。
塗りやすいボトルとの戦い。
アンメルツの進化は続きます。