[WBS] キリンの救世主となるか!?40種類の「クラフト」ビール!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

キリンビール株式会社

先日、一部の地域で共同輸送を始めたアサヒビール株式会社とキリンビール株式会社ですが、本業では激しいトップ争いを繰り広げています。

アサヒビール株式会社とキリンビール株式会社のビール系飲料のシェアですが25年前の1992年はアサヒビール株式会社が24.0%、キリンビール株式会社は49.7%とキリンビール株式会社がほぼ5割という圧倒的なシェアを誇っていました。

ところが2016年はスーパードライを擁すアサヒビール株式会社が39.0%、キリンビール株式会社は32.4%と逆転されてその差は6ポイント以上に開き始めています。

そのキリンビール株式会社がいま力を入れ始めているのが小規模生産でさまざまな味わいを楽しめるクラフトビールです。果たして逆襲できるのか、その戦略を取材しました。

スプリングバレーブルワリー東京

東京・渋谷区にあるスプリングバレーブルワリー東京。キリン株式会社が運営するクラフトビールの専門店です。

ここで1月31日から提供されるのが、スプリングバレーブルワリーのヘッドブリュワー、福井森夫さんによると、

ミカンといえば日本の冬の代表的な果物。小田原産のミカンを100%使用して作ったビール。

「みかんエール」は発酵の途中でミカンを皮ごと漬け込んで作ったフルーティーな味わいが特徴。この時期でしか味わえない数量限定のクラフトビールです。

クラフトビールとは小規模生産による個性豊かなビールのこと。

スプリングバレーブルワリー東京では店内にクラフトビールを作る施設があり、ここで醸造したクラフトビールなどを年間で約40種類味わえます。

これまでは東京と横浜にそれぞれ1店舗ずつしかありませんでしたが、2017年秋には京都にもここと同じような店舗をオープンさせる予定です。

クラフトビールに力を入れる理由

キリン株式会社がクラフトビールに力を入れる理由をキリンホールディングス株式会社の磯崎功典社長は、

日本のビールがどんどん地盤沈下してしまう。クラフトをきっかけにして日本のビール市場をもう一度活性化したい。

年々深刻化するビール離れ。その救世主としてキリン株式会社が選んだのはクラフトビール。

ただ現在のビール市場での存在感はごく僅かです。

日本のビール市場でクラフトビールが占める割合は1%未満。2~3%と広げていくうちに、おのずと結果が見えてくると思う。

そのキリン株式会社は2014年からクラフトビールの国内大手、株式会社ヤッホーブルーイングやニューヨーク発のブルックリン・ブルワリーと相次いで資本業務提携。提携先のクラフトビールをキリン株式会社の施設で製造するなどクラフトビール事業の拡大を急いでいます。

一方、ライバルのアサヒビール株式会社もグループ会社でクラフトビール事業は手掛けているものの、「大手がブランドを前面に押し出してやることではない」という姿勢です。

「『大手がブランドを前面に押し出してやることではない』という意見もあるが」

そういう見方もあるが諸外国では大手が入ってきている。小さなクラフトビールメーカーではできないことを広げていこうと。

キリン株式会社は若者を始めビールを飲まない層にクラフトビールを飲んでもらうことで、その後キリンビールのファンに囲い込みたい考えです。

こうしたお客様で将来のシェア奪還へつなげようと狙っているのです。

1,000店舗で「クラフト」ビール

2017年1月、都内で新たな試みがスタートしていました。

飲食店で試験的に導入されていたのは、

通常の生ビールと同じ要領です。

キリン株式会社のクラフトビール専用のサーバーです。クラフトビール専用サーバーひとつで4種類のクラフトビールを提供することができます。

キリンビール株式会社の企画部、吉嵜直己さんは、

生ビールは1種類から多くても2種類の提供にとどまっている。ビールの面白さ、楽しさをまだ十分伝えきれていない。提案の幅をもたせていくことが一番の狙い。

キリン株式会社では来年度中に首都圏の飲食店1,000店舗に専用のサーバーを導入する計画です。

クラフトビールファンの獲得がキリン株式会社のシェアの奪還を実現させるのでしょうか?

キリンホールディングス株式会社の磯崎功典社長は、

クラフトビールは大変手間暇がかかる。当然原価も高い、ゆえに価格も高くなる。しかしお客様は品質へのこだわりとか味覚へのこだわりとか、その価値に金を払ってくれるので十分にチャンスがある。

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