金地病院
[blogcard url="http://www.kanaji.jp/"]
都内にある甲状腺の専門病院「金地病院」。
67歳のい岡田たか子さん(仮名)。健康診断で首に異常が見つかっていました。
この日、精密検査の結果が伝えられます。
甲状腺の左側に癌がある。11ミリくらい。
岡田たか子さんに甲状腺がんが見つかりました。
本人は全然分からない。症状もなく、痛みもない。こういう所に癌ができるとは思わなかった。
甲状腺がん
甲状腺は喉仏の下にある5センチほどの小さな臓器。体温調節や自律神経を整える機能を持ちます。
金地病院の名誉院長で日本医科大学の清水一雄名誉教授は、
ある程度進行しても自覚症状はない。しこりに触れるとか、気管を圧迫するとか、気道内に出血するとか、そういうので見つかる場合はかなり進んだ場合。
甲状腺がんの患者数は約4万8,000人。女性に多く30代から患者が増え始めます。
甲状腺の近くには様々な神経が通っているため、手術は神経を傷つけてしまう可能性があります。
日本医科大学の内分泌外科の杉谷巌教授は、
神経を切ってしまうと永久的に戻りません。
気付かないうちに進行し、手術も難しい甲状腺がん。その治療の最前線を追いました。
手術
岡田たか子さん、神経を傷つける心配の少ない最新の手術を受けることになりました。
まず、喉仏の辺りを6センチほど切開します。
そして医師が準備したのはサンダービート(超音波凝固切開装置)と呼ばれる最新の治療器具です。先端がハサミのような形になっていて上の内側の部分から超音波の熱が出ます。
癌の切除が始まりました。超音波の熱はピンポイントで患部を切断し、周囲の神経を傷つける心配も少ないといいます。
1時間30分ほどで手術が終わりました。
治療費は保険が適応され、約30万円(3割負担)です。
清水一雄名誉教授は、
喉には重要な神経、血管がたくさんある。サンダービートは手術しやすい。
日本医科大学付属病院
[blogcard url="http://hosp.nms.ac.jp/"]
さらにリアルタイムで神経の損傷をチェックできる新しい治療器具も登場しています。
杉谷巌教授は、
手術中に確認して神経を確実に残して甲状腺だけを取る。神経を必ず確認することがゴールドスタンダードになっています。
一体、どのような治療器具なのか?
まず喉にチューブを入れます。そしてチューブに神経モニタリング装置を取り付けます。神経に電気を流して声帯が動くかチェックします。声帯が動けば神経を傷付けていないと手術中にリアルタイムで分かる仕組みです。
手術が始まりました。
甲状腺がんが切除されました。そして神経に電気刺激を与えます。すると、モニターが反応しました。神経は無事です。
これまで神経を傷付けても気付かないことがありましたが、この器具の登場で万が一神経を傷付けてもすぐに対処できるようになりました。
治療費は保険が適応され約13万円(3割負担)。
神経を確実に見つけて、確実に残すことが大事。患者さんの生活の質(QOL)に直結することですので、。
放射性ヨウ素
甲状腺がんは転移するケースも多く、その最新治療も登場しています。
中川詩織さん(仮名)(44歳)。去年、甲状腺がんの手術を受けましたが、胚に小さな転移が見つかりました。
医師が治療に使う薬を準備します。金庫の中で厳重に管理されていた容器、この中には放射性ヨウ素という薬が入っています。
要素の周りに放射性物質が付いているという薬です。
飲むとこの薬はヨウ素を吸収しやすい甲状腺と転移した癌の所に集まります。薬から出る放射線ががん細胞をピンポイントでやっつけるという治療法です。
3ヶ月ほどでがん細胞を死滅させることが可能だといいます。肺を切除する必要もありません。
治療は放射線が漏れないように厳重に管理された特殊な部屋で行います。
中川詩織さんが部屋に向かいます。この中で薬を飲み、8日間生活をします。
余分な放射性ヨウ素は尿として排出されるため、人体への影響も少ないといいます。
治療費は保険が適応され約40万円(3割負担)。
清水一雄名誉教授は、
目に見えないき甲状腺がんを叩く上ではいい治療法だと思う。
自覚症状がないまま進行する甲状腺がん。まずは定期的な検査を受けることが重要です。