設計データがあればあらゆる立体的なものが作れると世界で注目を集める3Dプリンター。
ものづくり産業を変えるなどといわれ期待されてきましたが、これまでどれだけ進化し、どのくらい世の中に普及してきたのでしょうか?
株式会社ビックカメラ
[blogcard url="https://www.biccamera.com/bc/main/"]
都内の家電量販店。
売り場の一画には3Dプリンターが並んでいます。
樹脂の素材などから立体的なものを作り出す機械です。
「売れ行きは?」
ビックカメラ新宿西口店の八島寛さんは、
新規で買うお客様もいるし、買い替えで購入する人もいる。コンスタント(安定的)に売れている。
価格は5万円から15万円前後。
低価格化や小型化が進み購入のハードルが下がったといいます。
個人で購入する方が多い。スマートフォンのケースなど自分で何か作るのが趣味という人が買う。
いまや誰でも買える身近なものになった3Dプリンター。
その進化の行方は…
日本ものづくりワールド2018
[blogcard url="http://www.japan-mfg.jp/"]
こちらでは最新の3Dプリンターが日本、そして海外から数多く出店されています。
ここで見つけた最新の3Dプリンターが作り出せるものとは…
株式会社ストラタシス・ジャパン
[blogcard url="http://www.stratasys.co.jp/"]
カラフルな色が出せたり、違う素材のものも同時に作ることができるといいます。
再現できるのは50万色。
さらに6つの違った樹脂を組み合わせることもできます。
どれも3Dプリンターで作ったとは思えない出来です。
株式会社松浦機械製作所
[blogcard url="http://www.matsuura.co.jp/japan/index.html"]
こちら、かなり大きいですね。これは樹脂ではないですね…
松浦機械製作所の天谷浩一常務、
アルミニウム。金属でできている。
3Dプリンターでつくったもの?
そうです。
複雑な形の部品、ジェット機のエンジンに使われるといいます。
金属3Dプリンターを使って作り出しました。
粉状の金属をレーザーで一層一層焼き固めながら成形していきます。
これまでのように材料を削って作るのではなく、積み上げながら作るので軽量化は得意分野です。
軽くする、燃費を良くするというのは今すごいリクエスト。3Dプリンターの良さ、メリットになる。
株式会社シーケービー
[blogcard url="http://www.ckb.co.jp/"]
注目が高まる金属3Dプリンター。
その品ぞろえも充実してきています。
コンパクトタイプの金属3Dプリンター。細かい、微細なモノを造形することが可能。
従来の機械では出来ない細かな加工も得意とするところです。
こうした金属3Dプリンター、ものづくりに携わる技術者たちはどう見ているのでしょうか?
世界的にも未来のあるツール、加工機になると思う。
強度や価格面、試作レベルで導入するには良いが量産はまだまだという気がする。
七宝金型工業株式会社
[blogcard url="http://www.ckb.co.jp/"]
しかし、すでに金属3Dプリンターに可能性を感じ導入した企業も。
こちらの工場、主に自動車関連部品の金型を制作していますが、約3年前に8,000万円を投資し、金属3Dプリンターを導入しました。
入れ子と呼ばれる金属を冷やす部品などを受注し製作しています。
なぜ金属3Dプリンターの導入を始めたのでしょうか?
宝金型工業株の林信久さんは、
複雑な形状が作りやすい。いろいろな加工をしていたのがレーザーだけで作れる。
こちらの金型、溝を作るさい、ドリルで真っ直ぐに掘ることしか出来ませんでしたが金属3Dプリンターでは曲がった溝を作れるようになりました。
しかし課題も…
全然桁が違う。20倍、25倍、30倍。
使用している鉄粉の粒の大きさは35マイクロメートル。
細かい鉄粉に加工するコストが高いため、材料費がかさむといいます。
材料は高いが、いままでに作っている物よりは短期間でできるので、スピード感は多少なりとも縮められる。そういうところでメリットを出していかなければと思う。