[WBS][治る最前線]腰痛の最新治療!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

日本人の4人に1人が苦しんでいるといわれる腰痛。

放っておくと深刻な問題にもなる腰痛の最新治療を取材しました。

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腰痛

中高年の多くが悩む腰痛。

デスクワークが多い時など立ち上がった時にズンと腰にくる。

重いものを急に持った時にギクッと腰にくる。

腰痛に悩む人は国内におよそ2,800万人に上ります。

腰痛を放置すると深刻な問題が起こるといいます。

慶應義塾大学の整形外科、松本守雄教授は、

重症化すると神経全体が障害されて排尿障害や足にまひが起こる。

多くの人が苦しむ腰痛。

その治療の最前線を追いました。

国際医療福祉大学三田病院

都内にある国際医療福祉大学三田病院。

75歳の曽田淳夫さん、数年前から腰痛を患っています。

曽田さんは腰部脊柱管狭窄症という病気です。

曽田さんのレントゲン画像を見ると軟骨がすり減り背骨が大きく曲がっています。

加齢などによって背骨の軟骨がすり減ることで、背骨が曲がり骨が神経を圧迫し腰や足の痛みを引き起こすのです。

いつも腰が痛い。寝てても痛い、歩くと痛みが増す。

曽田さんは体に負担の少ない新しい治療を受けることになりました。

O-arm

はじめます。よろしくお願いします。

治療が始まりました。

まず曽田さんの脇腹を4センチほど切ります。

そしてすり減った背骨の軟骨を取ります。

次に医師が用意したのは人工骨。

チタン合金でできた枠の中に骨の成分に近い素材が入っています。

この人工骨を軟骨を取り除いた箇所に入れていきます。

人工骨が骨と骨の間に入りました。

人工骨を入れた後は背中にボルトを入れ背骨が曲がらないように支柱で固定します。

これは背骨を輪切りにしたイメージ図。

骨の周囲には神経や血管が通っているため、それらを傷つけないように1センチほどの隙間にボルトを通さなくてはいけません。

そこで医師が準備したのは「O-arm」と呼ばれる最新の装置。

この機械を患者の腰のあたりを覆うように取り付けます。

この機械でCT画像を撮影します。

いよいよ背中に金属を固定します。

その時に使う治療器具の柄には丸いマーカーが付いています。

さらに患者の体にもマーカーが・・・

天井のあたりにはマーカーの動きを読み取る赤外線センサーが付いています。

O-armナビゲーション

今回の手術は「O-armナビゲーション」と呼ばれるもので治療器具と患者に取り付けたマーカーの動きを赤外線で読み取り、ボルトを挿入する正確な位置をモニターに表示してくれる仕組みです。

医師が取り出したのは金属のボルトです。

これを患者の背中に入れていきます。

ボルトが進む方向はモニターに赤色で表示されます。

医師が神経や血管を傷つけないようにナビゲーションどおりにボルトを慎重に進めていきます。

合計6本のボルトで背骨を固定します。

ありがとうございました。

これは曽田さんの検査画像。

曲がっていた背骨が治療後に正常な状態に戻りました。

治療費は保険が適応され3割負担でおよそ100万円。

国際医療福祉大学の整形外科、石井賢主任教授は、

この治療は患者に負担が少ないが難しい。O-armがあればより安全に手術ができる。

慶應義塾大学病院

手術をせずに腰痛を治す新たな治療も登場しています。

20代後半の大木広之さん(仮名)。

数年前から腰痛に悩まされています。

刺すような痛み。非常に強い痛み。

大木さんは椎間板ヘルニアと呼ばれる病気です。

骨と骨の間の軟骨が飛び出し、神経を圧迫することで痛みが起きています。

長期間痛みが続く場合、これまでは手術を行うことが多かったですが、大木さんは手術をしない最新の治療を受けることになりました。

注射だけで治す腰痛の最新治療

治療は局所麻酔を使って行われます。

まず大木さんの腰に針を刺していきます。

医師がレントゲンを確認しながら慎重に針の先端を飛び出した軟骨まで進めていきます。

これで椎間板の真ん中に針先が来たというのが確認できました。

続いて用意したのはヘルニコアと呼ばれる最新の薬です。

軟骨の中心には水分が多く含まれています。

薬を飛び出した軟骨の中心に注射すると水分が分解され周囲の組織に排出されます。

すると軟骨が小さくなり神経を圧迫しなくなるのです。

薬を入れていきます。

薬を先程の針を通して軟骨に注射します。

治療は10分ほどで終了しました。

8月から保険が適応され治療費は3割負担でおよそ7万円。

治療後、1泊入院し翌日に退院できます。

日常生活で痛みがなくなればいい。楽しみです。

これは別の患者の検査画像。

治療前に飛び出していた軟骨が3ヶ月後には小さくなっているのが分かります。

およそ7割の人に効果がありますが、強い薬のため治療は1度しかできないといいます。

慶應義塾大学の整形外科、松本守雄教授は、

手術は体に負担になり、リスクもある。

この治療は患者に負担が少なくヘルニアを治すことができる。

侮れない腰痛。

症状が長引く場合は病院で適切な治療を受けることが大切です。

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