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[ガイアの夜明け] 密着!「築地」7ヵ月 ~移転問題…そして新たな挑戦~(2)

2016年12月22日

密着!「築地」7ヵ月 ~移転問題...そして新たな挑戦~

いなせり株式会社

移転延期が発表される3ヶ月前の6月3日、築地市場の仲卸、約600社が加盟する組合が記者会見を開いていました。

移転を機に仲卸組合はネットを通じた新規事業を立ち上げようとしていたのです。その名も「いなせり」。

江戸時代、魚河岸から生まれたという「いなせ」という言葉と「せり」を組み合わせた造語です。

組合所属の仲卸による飲食店向けのEC(電子商取引)サービス。

数年前から「いなせり」を推し進めてきた東京魚市場卸協同組合の伊藤淳一理事長。背景にあるのは時代に取り残されることへの危機感でした。

だんだん魚のマーケットが減っている中で、何もしなければ縮まっていく。仲卸が持っている経験や優れたものが生かせないままジリ貧になっていくのは残念。スマホというツールを使ってもっとチャレンジできる。いなせりはすごく可能性を秘めている。

実は築地市場の水産物取扱量は年々減少していたのです。仲卸組合も変化を求められていました。

日本エンタープライズ株式会社

「いなせり」のシステム開発を担当するのは東京・渋谷にある日本エンタープライズ株式会社。

スマートフォンなどのアプリ開発を手掛けている会社です。

仕組みは仲卸が売りたい魚を「いなせり」のサイトにアップ。飲食店側がそれを見ながら注文します。即日配送が大きな売り。

サイトの運営責任者、「いなせり」担当の萩原義勝さん。「いなせり」はよくある魚のネット販売とは全く別物だと強調します。

仲卸組合の公式の事業なので、各店舗が独立しては出すのではなく組合としてやるので、その信用力は大きい。

商品の発送は、これまで注文を受けた仲卸が個別に行っていましたが、「いなせり」ではまとめて発送することになりました。

サービスの開始は豊洲の移転に合わせ11月の中旬にしました。

株式会社ノジ喜代

仲卸組合の新たな取組に注目する株式会社ノジ喜代。従業員は10人。ブリとカツオに特化した一風変わった仲卸です。

威勢良く魚を売るのは若き後継者、4代目の山崎雄介社長(33歳)。

北海道の方が鮮度良し、脂ありで抜群に魚はいい。北海道産の方が全然いいね。

得意の対面販売で次々に魚を売っていきます。その株式会社ノジ喜代が「いなせり」に期待を寄せていました。

やってみないと分からない。築地の中で元気よく売るだけでなく、プラスアルファで少しでも引っかかりがある。範囲が広がるのは楽しみ。

新たなチャレンジをしなければ生き残っていけない。そんな4代目の姿を3代目の父、山崎博さんはどう見ているのでしょうか。

我々の時代は売ることは、あまり苦労しなかった。いい客だけを選んで、それでもお客さんがついてきた時代だった。今はそんなことを言っていたら何にもできない。

説明会

8月19日。築地80年の歴史で初めての試み。そこでサービス開始にあたって各仲卸への説明会が開かれました。

「いなせり」に出品するにはアイフォーン専用アプリで出品してもらいます。アイフォーンを持ってない人は?

多くが昔ながらのやり方で仕事を続けてきた築地の仲卸たち、アナログからデジタルに変わるのは容易ではないようです。

こんな声も、

アイフォーンやタブレットだけだと途中で面倒くさくなってやめちゃおうかな。

200商品あったら全部、手で入力しないといけない?

不安を口にする仲卸の人たち。しかし本当の心配は別のところにありました。

顔が見えないと、価格だけではないので。画面の商品写真と値段だけだと、仲卸の良さが伝わるのかな。

最終的に600社ある仲卸の内、「いなせり」に参加の意思を示したのは約100社でした。

有限会社髙徳

冷凍マグロを専門に扱う仲卸、小川万寿男さん。参加を決めた一人です。

小川万寿男さんの店、有限会社髙徳。家族経営で従業員は4人。

うちは家族経営で営業時間も時間の制約があって、いなせりに期待している。

写真撮るから、どう撮ったら一番いいかな。

「いなせり」のサイトに載せる写真を試し撮り。

素人ながらに試行錯誤で。

早速、奥さんに意見を求めます。

これどう?

違う。ダメ。

ダメ出しされた小川万寿男さん、照明役に回ります。

ドヤ顔された。同じマグロなのに光の当て具合で全然違う。

飲食店への1冊単位での販売はあまりない。少量で中トロを買えるのはあまりない。個人店をイメージしている。無駄なくきれいに使ってほしい。

株式会社奴寿司

「いなせり」の主なターゲットはこれまで築地に足を運ぶことができなかった飲食事業者です。

萩原義勝さんたち、「いなせり」の専属スタッフは東京近県の飲食店に営業活動をかけていました。

この日は、栃木県内で6店舗を経営する株式会社奴寿司を訪れました。

藤咲幸男常務は、

東京に住んでいれば築地に行けるけど、宇都宮から行くのは大変なので。

この店は普段、宇都宮の市場から魚を仕入れているそうです。まずはサイトのサンプル画像を見せて実際の手順を説明します。

午前2時までに発注すれば午後4時までに届きます。

夜の営業前には届く?面白い、ぜひやってみたい。実際やってみて、頼んだものとイメージが違うと「あー」となる。

問題点

10月下旬、サイトのオープンが迫る中、解決しなければならない大きな問題が生じていました。

萩原義勝さんたち運営側と仲卸組合との打ち合わせです。

豊洲を100%だとすると築地は3分の1の荷量しか扱えない。

頭を悩ませていたのは商品を送る際の集荷場所の確保です。

元々、豊洲新市場での目玉プロジェクトとなるはずだった「いなせり」。そこには仲卸たちが魚を持ち寄る専用の集荷スペースが広々と確保されていました。

しかし手狭になっている築地市場にそんなスペースなどありません。仲卸組合は「いなせり」の規模縮小を訴えました。

スタートは23区内でいくのが組合側の希望。

23区内だといなせりのコンセプトが違ってくる。商圏は23区外にあると思っている。

「何だよ、23区だけか」と言われるのも予想はつく。大好きな営業なんだけど、結局トラブルになったら、こちらにクレームがくる。

リスクはあると思う。お互いが。はっきり言うと組合以上にリスクを取ってやっているので。

会議は紛糾。サイトのオープンは12月5日に延期することに。

正直に言えば痛い。2年がかりで「いなせり」を組み立ててきたので、まさか最後の2ヶ月で不測の事態が起きるとは思わなかった。でも、こうなった以上は解を見つけてやるしかない。

登録作業

サイトオープンまで1週間を切った11月30日。「いなせり」に参加する仲卸、株式会社ノジ喜代は登録作業を進めていました。

山﨑雄介社長はいつもにましていいものを仕入れてきました。店の看板「天然のブリ」です。

そのブリを抱えての写真撮影です。店主の顔が見えるのは大事な要素。

ここまでは必須項目。次のステップにいくと商品をより魅力的に見せる追加項目。

商品を説明する16の項目を記入。

お店のアピールポイント。鰹と鰤は絶対負けない。楽しい。売れるともっと楽しいけどね。

サイトオープン

12月5日、ついに「いなせり」のサイトがオープンの日を迎えました。

初日、出品した仲卸は26社、商品数は280点です。

天然のイカやブリに混じって、長崎のヒゲダラといった珍しい魚や、冬の味覚、北海道産の毛ガニ、干物や粕漬けと言った加工食品もアップされました。

仲卸の皆さんがやる気になっている。熱を感じた。不安だったけど、今見たらいいじゃん。

株式会社奴寿司

同じ頃、宇都宮の奴寿司 華月では、

カキの売れ行きはどうですか?

「いなせり」の画面を見ながら何を注文するか相談し合っていました。

どうやら長崎県産の長カキを注文するようです。

天然ブリ、高いよ。

株式会社ノジ喜代が出品していた富山県、氷見産の天然ブリです。かなり値は張りますが、

買ってみる?

お買上げです。

氷見のブリはなかなか地方には来ないので、明日時間通りに来てくれるか。

株式会社ノジ喜代

翌午前2時、ブリを出品した仲卸、株式会社ノジ喜代を訪ねてみると、

注文来ましたね。2件来ている。初めてなので分からなかったけど注文が入って良かった。

山﨑雄介社長が仕入れにやって来ました。気合が入っています。

ブリの中でもトップブランドとして知られる富山県氷見産の「ひみ寒ぶり」。その中から、とびっきりの一尾を探します。

間違いない、これは。この1本だけは全然違う。

見事な包丁さばき、見立てはあっていたのでしょうか?

これ本当にいい。めちゃくちゃいい。自信持って。

午前5時、梱包された株式会社ノジ喜代のブリが運ばれてきました。

難航していた「いなせり」の集荷場所は仲卸組合が所有する冷蔵庫の一角を間借りすることに。次々と注文を受けた品が集まってきます。

あとはこれを発注があった店ごとにまとめて出荷するのです。

株式会社奴寿司

午後4時、宇都宮。配送のデッドライン、ギリギリに魚が到着しました。

初めての購入。思い描いていた品と違いはないのでしょうか?

身に張りがある。いいですよ、すごく。

この日の夜、早速、常連客に勧めます。

滅多に入らない、氷見の寒ブリが入った。

素材の良さを味わってもらおうと、まずは刺身で。

脂がのっていておいしい。

長崎のカキです。味はしっかりしています。

大ぶりな身と、さっぱりとした中にも甘みがあるのが特徴なんだそうです。

栃木は海がないので魚が遠い。海の近くに行って食べてみたい。

喜んでもらう笑顔が一番。顔は嘘つけない。口に入れた時の表情ですぐ分かった。

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カテゴリー:ビジネス関連
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