[ガイアの夜明け] 光と影・・・「民泊」新時代!(3)

光と影・・・「民泊」新時代!

大阪市

民泊ビジネスで相次ぐトラブルの実態。

民泊禁止の張り紙。何があったんか?

大阪、今や年間1,000万人の外国人旅行者が押し寄せる街です。

ところが観光客の宿泊先に異変が起きていました。

韓国人観光客が入っていったのはごく普通のマンション。

開かない。

外資系の民泊サイトで予約したそうですが、入り口には「民泊禁止」の文字が・・・

連絡をするとオーナーらしき女性がやって来ました。

来ないでください。時間がないから。無理!

取材を拒否する女性。

インタビューを受けるな。私が取り締まられてしまう。

マンションの管理会社が民泊禁止を掲げているのにも関わらず行われていた民泊。

女性が出てくるのを待って直撃すると、

私の弟や。これやめて、言っただろ!

大阪市は現在、特区として部屋の広さなど一定の条件を満たせば民泊が認められています。

全国で民泊が解禁されるのは6月から、民泊の新たなルール作りが各自治体で進められています。

株式会社百戦錬磨

東京・千代田区。

日本民泊のパイオニアと呼ばれるベンチャー企業です。社員約50人の百戦錬磨。

「ステイジャパン」という民泊サイトを運営し、農家や漁師の自宅など約2,000件を紹介しています。

例えばある漁師の家に泊まればタコ漁が体験させてもらえます。

代表の上山康博さん(56歳)。民泊試乗の先行きをどう見ているのか?

民泊市場は関連企業を入れて2兆円。それがほとんど違法民泊になっているので、合法の市場にしていくというスタートの年。

上山さんは元楽天トラベルの執行役員。民泊の可能性に惹かれ独立し、2013年にいち早く民泊の予約サイトを立ち上げました。

いよいよ待ちに待った民泊の全国解禁。上山さんは外資に真っ向勝負を挑みます。

取扱物件数、売り上げ、利益、時価総額、観光旅行業界の中で世界一を目指す。絶対に勝つ。

美馬市

人口3万人の徳島県美馬市。

清流、穴吹川が流れる自然豊かな町です。

百戦錬磨の羽毛田恒祐さん(34歳)。民泊の開発担当です。

地方に観光客を呼び込もうとあまり知られていない町の魅力を発掘して回っています。

ここは全国的にも珍しい石積みで壁が作られている神社「神明神社」。

地元の人は知っていても観光客は来ていない。秘境探索みたいな見せ方ができる。

この町に魅力を感じた羽毛田さん、次に向かったのは集会所。

民泊に興味のある住民に声をかけていました。

6月の民泊解禁を前にライバルに先んじて民家を押さえる作戦です。

ところが、

民泊で聞いたことがあるのは修学旅行の受け入れ。

もし民泊をやるとして、外国人が来るようになったらどういう工夫をしてみたい?

たぶん来ないでしょ。今はそこまで考えていない。

民泊の具体的なイメージがなかなか沸かないようです。

中島幸代子さん

2日後、羽毛田さんが動きました。

急に寒波が襲い、山の上は深い雪に・・・

その中を集会所に来た中で反応の良かった住民を訪問します。

細々と農業を営みながら暮らす中島幸代子さん(70歳)。

住んでいるのは築70年の古い家です。

中島さんは早速、羽毛田さんに質問攻め。

畳入れ替えないとダメでしょ?

このままでも大丈夫。

もう20年になるよ?

そのままがいい。昔ながらの生活をしたい人が多いので。

こんな汚いところ、でも汚さをウリにしようかな。

中島さんはなぜ民泊に興味を持ったのでしょうか?

畑はあまりできない。重労働だから。それで民泊をやりたい。老後の楽しみ。

2人いる子供は独立し、夫は3年前に亡くなっていました。

民泊を始めれば生活にもさらにハリが出るのではないかと考えたそうです。

しかし、気になっていたことが、

外国人の言葉は大丈夫そうですか?

大丈夫じゃない、全然ダメ。

一番の問題は言葉でした。

日本語と英語が書いてあって、必要なら中国語も書ける。物件によって違うが、「靴を脱いでお入りください」とか。

実はこれ、英語ができなくても民泊に必要な言葉が揃っているガイド。

こんな簡単な英語でいけるわけ?片言なら言えるよ。

それ頂けたら。

中島さん、一気にやる気が出てきたようです。

お助けマンちゃいますか。結構自信もった。

試しに無料で外国人を一度泊めてみることになりました。

ボンホステル

一方、百戦錬磨が都会に作ったのは超格安の宿。

さらにここに来ると日本の田舎に泊まりたくなるといいます。

一体、どんな仕掛けがあるのか?

大阪に日本民泊のパイオニア、百戦錬磨の上山康博社長がやって来ました。

向かったのは南海なんば駅近くの高架下にある宿泊施設「ボンホステル」。

実はここで百戦錬磨が自社運営する宿を建設中でした。

部屋は相部屋タイプで1泊3,000円から。

気ままに旅をするバックパッカーがターゲットです。

でも、なぜ高架下なのか?

電鉄に沿って都会だけではなくて田舎にも向かって行ける場所を選んだ。地方と都会をつなぐことをどこでもやりたい。

民泊2,000軒のネットワークを持つ百戦錬磨、このホステルに泊まりに来たお客様に自分たちが開拓した地方の民泊を売り込み、足を運んでもらう作戦です。

2月1日、オープンの日を迎えました。

1ヶ月で予約した人は500人を超えています。

中にはターゲットのバックパッカーの姿も。

イスラエルから来たヤーデン・コーンさん。日本中を旅している途中でした。

日本には5週間滞在するから安い宿を選んで泊まっているよ。予定は立てずに気分で行きたいところに行っているんだ。

早速、羽毛田さんが動きます。

徳島は知ってる?四国にあるんだけど。農家に泊まるのをお薦めしている。

羽毛田さんが用意していたのは徳島の特設サイト。その中には掲載されたばかりの中島さんの紹介もありました。

顔写真も見せて安心してもらいます。

彼女は英語はできないけど。

でも日本人じゃない僕からしたら、床で寝たり食べたりするのが日本的でいい。行ってみるよ。

即決です。

2日後に美馬に行くことが決まりました。

繰り返し紹介して何度も行ってもらうことで、受け入れ側も慣れていく循環を生み出せるといい。

ヤーデン・コーンさん

2月5日、ヤーデルさんがホテルの上を走る南海電鉄で徳島に向かいます。

終点の和歌山港でフェリーに乗り継ぎました。

きれいだね。徳島に行くのが楽しみだよ。

直通バスで行くのが近いのですが、船旅を楽しんでもらおうと羽毛田さんがこのルートを薦めました。

徳島港からはバスと電車を乗り継ぎ、合計6時間を掛けて美馬に到着しました。

駅では中島さんが出迎えます。

何歳ですか?

23歳。

分かった。22歳。

駅から車で30分かかる中島さん宅に到着。

すごい!

案内したのは普段は居間にしているこたつ部屋。ヤーデンさんはこたつを見るのは初めてでした。

暖かくていいね。

すると中島さん、あのガイドを取り出しました。何か伝えたい事があるようです。

これ、ありますか?

中島さんが聞いたのは食事に関すること。

食べられないものはある?

何でも大丈夫。

するとヤーデンさんを雪が降る中、外に連れ出します。

そこで待っていたのはイスラエルでは決して味わえないものでした。

いいね。雪の中で特别な体験だ。

中島幸代子さん

6月の民泊解禁を前にイスラエル人を自宅に招いた中島さん。

向かったのは畑。

雪の中、白菜の収穫です。

イスラエルでは雪が珍しいため、ヤーデンさんにとっては人生初体験。

いいね。雪の中で特别な体験だ。

中島さんも収穫を手伝ってもらえて一石二鳥。二人の距離もぐっと近づきました。

その採れたての野菜を鍋にするようです。

特産の阿波尾鶏で水炊きに。

ヤーデンさんが手伝っているのは大根おろし。もちろんこれも初体験。

そして一緒に食事。

からい。

カレー?

スパイシー?

ちょっとだけ入れて。

中島家では大根おろしに一味を入れて食べます。

自分で採ってきた白菜の味は?

おいしい。

すると中島さん、何かに気づきました。

持ってきたのはラップ。箸で食べづらそうにしていたのでチキンを包んであげます。

まるで親子のようです。

しゃべれないけど、顔を見れば分かる。満足そうな顔をしている。近所の子が来たみたい。

中島さんも楽しそうです。

今日はこたつで寝たいよ。

お風呂、入浴。

ニューヨーク?

シャワー。

シャワーか。

ヤーデンさんは来日して2週間。これまでで一番の思い出になったそうです。

僕の家ではもちろん、日本のホテルでも体験できない。もし他にもこういう民家に泊まれるなら帰国するまでにもっと泊まりたいですね。とてもいい体験でした。

そして翌日、駅まで中島さんが送って来ました。

また来てね。お弁当。

ヤーデンさんが車中で食べられるようにとお弁当を用意していました。

寂しい。子供がどこか行ってしまうみたい。「もう1日いてください」と言いたい。

これから勉強します。英語。

中島さん、今後本格的に民泊を始めることに決めました。

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