[WBS] プラナリアで再生医療!?最先端研究に挑む高校生!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

いま日本で進められている最先端の研究。

例えば動物の細胞を取り出してiPS細胞に変えてしまう研究や工場から出る廃棄物で汚染された土壌を植物の研究といったものです。

こうした世界に前例のない研究、実は日本の高校生が進めているものです。

これらは「科学(Science)」「」「技術(Technology)」「工学(Engineering)」「数学(Mathematics)」を意味する4つの英語の頭文字を取ってSTEM教育と呼ばれていて、いま急速に広がりを見せています。

新たな教育が導く未来の研究を取材しました。

広尾学園 中学校 高等学校

東京・港区にある中高一貫校、広尾学園。

理科室で研究に励んでいるのは医師や研究者を目指す「医進・サイエンスコース」の生徒たちです。

高校1年生の手塚叶子さん。

いま研究しているのは、

プラナリアという再生医療に優れた生物のメカニズムを人間に応用できたら。

手塚さんが研究しているというプラナリア。

体を半分に切っても、すぐにそれぞれが動き出しました。

高い再生能力を持っているのです。

切っても何の問題もなく勝手に成長して増える。

体を細かく切っても1週間ほどでほぼ元通りに。

ただ、その詳しい生態は解明されていません。

そこで手塚さん、細胞をつなぐタンパク質が再生に関係していると仮説を立てました。

成果はまだ出ていませんが、卒業までにプラナリアの再生の謎を解き明かしたいと考えています。

記憶障害がない状態に戻したり、物理的に腕や足をなくした人が残っている体の細胞から再生させて元通りの体になれるのではないか。自分が研究した再生メカニズムがいつか使えたらいいなと思う。

この日、手塚さんたちは研究のヒントを求めてある場所を訪ねました。

東京工業大学です。

東京工業大学

そこで見せてもらったのはハエの幼虫。

手塚さんはハエの神経の再生について学ぼうというのです。

ハエの脳の7割が視覚とは何が基準か?

神経回路を見ると目から出ている。

真剣な高校生たちの様子に東京工業大学・生命理工学院の鈴木崇之准教授は、

座学で積み上げたというより経験に裏打ちされた知識がある。いかにつぶさずに、伸ばしていけるかというのを考えさせられる。

STEM教育の課題

広尾学園のような実践的な理系教育はSTEM教育と呼ばれ広がりを見せています。

しかし課題も・・・

最新の実験器具などに多額の費用がかかってしまうのです。

これを広尾学園はどう捻出しているのか?

例えば120万円する機械は?

広尾学園の木村建太教諭は

DNAを増やす機械だが金額も高いので、最初は企業に無償で貸してもらった。

企業や大学から中古やデモ用の器具などを一部無償で提供してもらっているのです。

池田富一理事長は、

学校だけでは無理な部分がたくさんある。その時に企業や大学からサポートを受けられるのは教育環境を整えて質を上げるためにもありがたい。

High Technology High School

一方、STEM教育発祥の地、アメリカではさらに進んだ仕組みづくりが。

ニュージャージー州のハイテクノロジー高校。

この日はロボットを制作する授業が行われていました。

卓球のボールを飛ばすロボットやキャンディーを配るロボットなど企画から制作まで全て生徒が手掛けています。

論理的に考えられるようになった。グーグルなど世界を変えるような大企業で働きたい。

この高校、STEM教育を導入しているのにもかかわらず、なんと授業料は無料。

その財源は・・・

ケビン・バルズ校長は、

群や州、連邦政府からの補助金で全てを賄っている。

2017年9月、トランプ大統領はSTEM教育に年間2億ドル(約220億円)の補助金を出すよう教育省に指示をしました。

政府が多額の資金を注ぎ込み普及を主導しているのです。

STEM教育を全ての子どもが受けられるように最善を尽くす。

またこの高校のSTEM教育はNPOがあらかじめ用意したプログラムに基づいて実施されています。

ノウハウがなくてもすぐに導入ができるため、1万校以上の高校がプログラムを使っています。

教師へのトレーニングなどたくさんのサポートを受けられる。

日本政府

STEM教育の普及に向け、日本政府も動き始めています。

文部科学省の鈴木寛大臣補佐官は、

多くの高校生が2年生の段階で文系と理系を分けて選ぶ。文系・理系と言っているのは日本くらい。文系でも理科を学び続けるために入学試験の改革が重要。

そこで文科省は2020年から国立大学の入学者の3割を優れた研究をした高校生にあてる新たな制度の導入を検討しています。

理数探求に3年間取り組んだ人、例えば学会発表などを入試で評価する。高校と大学の7年間を接続してSTEMの力を磨ける。

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