[WBS]キャッシュレス促進!?手軽な「電子地域通貨」!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

あるものの割合を国別に示したグラフ。

韓国が約9割、そして中国やイギリスは5割を越えていて、アメリカも5割近くなっているのに対して日本は約2割と、とても低い水準です。

これは消費者が現金以外で支払いをした割合を示しています。

現金以外というと、例えばクレジットカードや電子マネーなどがあります。

訪日外国人の増加に伴い、こうしたキャッシュレス決済の普及が急がれていますが、日本ではなかなか進んでいないというのが現状です。

しかし、ここにきて現金に代わる簡単な決済手段が地方から一気に普及する兆しが出てきています。

株式会社駿河屋魚一

岐阜県の飛騨地方に位置する高山市。

この地域で展開するスーパー、エブリ東山店

ここで少し変わった風景が見られました。

レジでお客様が取り出したのはスマートフォン。

1,982円です。

買物金額を伝えられると、その数字をお客様自らがスマホに入力しました。

画面を店員に見せて店員がスマホを操作して確認。

ありがとうございます。

お客様は現金を出さずに買い物が終了しました。

お客様の20代主婦は、

子供がいるので小銭のやり取りがなくなったのはすごく楽になった。

これは高山市周辺地域だけで使える電子通貨「さるぼぼコイン」です。

「さるぼぼ」とは方言で猿の赤ちゃんという意味です。

地元の金融機関、飛騨信用組合が発行しています。

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飛騨信用組合

飛騨信用組合は使える場所が限られた電子通貨で地域振興をする狙いがあります。

飛騨信用組合の古里圭史常任理事は、

私たちが意識しているのはお金の部分でも地産地消すること。地域内だけの地域通貨を皆さんで利用することで目に見える形で地域の中で経済が回っていくのではないかと思う。

利用者は飛騨信用組合の窓口で現金を支払い、専用アプリにコインをチャージ。

1コイン当たり1円相当です。

3月末まではチャージ金額の2%分のコインが上乗せされます。(4月以降は1%)

決済に使う場合はアプリで店舗のQRコードを読み取ります。

441円です。

金額をお客様が入力し、店側に確認してもらえば、すぐに支払いが完了。

ミゼ側も釣り銭を出す必要がありません。

エブリ東山店の牧ヶ野芳男店長は、

お客様も支払いがスムーズになる。

新興交通株式会社

さるぼぼコインが使える加盟店は続々と増えています。

この日はタクシー会社が導入に向けた説明を聞きました。

飛騨信用組合の担当者は、

店舗名が表示に入っていること、請求金額が合っているかを見てもらう。

年配のドライバーに電子通貨は受け入れ難い・・・と思いきや、

クレジットカードみたいに面倒くさくないし、簡単。

こちらで一切機械を使わなくていいのがメリット。

さるぼぼコインは大手企業が発行する電子マネーやクレジットカードと違い、専用の読み取り端末が必要ありません。

スマホだけで支払いが済むので機械の操作を覚える必要もないのです。

さらに加盟店側が用意するのはQRコードの提示だけ。初期コストはほとんどゼロです。

そのため小さな飲食店でも手軽に導入できます。

寿天の井上寿崇店主は、

小さい店だが周辺機器の場所を取らない、お客様もアプリをダウンロードするだけで使える。

さるぼぼコイン

2017年12月の発行から1ヶ月、2,000人以上が利用し、チャージされた総額は6,500万円を超えました。

利用できる加盟店は小売店や飲食店など300以上を数えます。

飛騨信用組合は2018年中に窓口だけでなくクレジットカードからのチャージも可能にする予定です。

加盟店の目標数字は3月末で500店舗。チャージ金額は20億円を目標。

株式会社アイリッジ

さるぼぼコインのシステムを作ったのは東京のITベンチャー、アイリッジです。

簡単に導入できる決済手段として地方からの問い合わせも多いといいます。

小田健太郎社長は、

地方に行けば行くほど既存の電子マネーやクレジットカードの仕組みが浸透しきっていないエリアが多くある。地域でも消費を促進するために、地域だけでお得に便利に使える通貨は寄与できる。

株式会社伊予銀行

1月5日、愛媛県松山市。

アイリッジの担当者が訪れていました。

やって来たのは松山に本店を持つ伊予銀行。

ここでも2月から、まずいは職員向けに独自の電子通貨の実証実験を始めます。

何店舗くらい?

伊予銀行の仁科啓さん、

5店舗から10店舗くらいを選定。同意いただいた店に参加してもらう。

スーパーやガソリンスタンドなど使う頻度の高い加盟店が入っていることが重要。

伊予銀行も地域で使える電子通貨で地元の新興につなげたい考えです。

伊予銀行の松本哲事業戦略室長は、

東京にあるようなスイカやパスモなどの便利なものは四国にはない。このままだと四国だけ置いていかれると痛切に感じている。なんとかしなければいけないと思っている。

キャッシュレスの必要性

電子通貨が普及すれば観光客による利用も狙えます。

実証実験に参加する店では観光客向けにキャッシュレスの必要性を感じていました。

澤井本舗の澤井善一郎社長は、

外国人に「このクレジットカードが使えるか?」とよく言われる。便利なものについていかないとお客様のニーズに応えられなくなる。

アイリッジは地域の金融機関などと協力し、電子通貨の導入を加速させていく考えです。

アイリッジの小田社長は、

従来の電子マネーシステムは10年近くの浸透期間が必要といわれるが、電子地域通貨はそれよりも大幅に短く、1年~3年くらいのスパンで多くの方が使える環境に持っていきたい。

日本のキャッシュレスは地域の電子通貨が普及のカギを握りそうです。

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