[ガイアの夜明け] 便利で快適!買い物革命!(2)

便利で快適!買い物革命!

株式会社ジーユー

ファーストリテイリングの柳井正会長は2009年、

今まで日本で継続的に販売されるジーンズとしては最低プライスかと思う。

GU(ジーユー)は2006年、ユニクロの柳井さんが低価格を全面に打ち出して立ち上げました。

990円のジーンズは100万枚。体型にかかわらず着こなせると人気を集めたガウチョパンツは300万枚の売上を記録しました。

市場のトレンドを先読みし大ヒット商品を次々と生み出して成長してきたのです。

しかし今年8月、業績の厳しい見通しが報じられました。成長に急ブレーキが掛かっているというのです。

その原因のひとつが、

買い物はスマホでやりますね、最近は。口コミが書かれていて信頼できるので。

携帯でやるときもあるし、パソコンでやるときもある。たまにサイズが合わなかったりするが、すぐに返品する。

お客様が商品数も多く利便性も高いネット通販に流れているのです。

新戦略

柚木治さん(52歳)。2010年からGUの社長を務めています。

この日、大勢の記者が集まっていました。

新たな戦略を打ち出すことになっていたのです。

ジーユー初の超大型店をオープンすることになりました。リアル店舗が感動、発見、ファッションの喜びを体感できるような強みをもっと出すべき。

ネットショッピングに対抗し、目指すのは店舗での新しい体験。

買い物の楽しさを伝えることができる店をオープンさせ反転攻勢に出ようというのです。

ノースポート・モール

その舞台となるのが横浜市の港北ニュータウン。人口の増加が続く街に立つノースポート・モール。

ニュータウンに暮らす家族連れで賑わう巨大なショッピングセンターです。

エスカレーターを降りてすぐの一等地。ここがGUの新たな勝負の場所になります。

オープンは9月15日。

面積は820坪。全国360のGUの店舗で一番広い売り場になります。

耕史が終わったばかりの店内をチェックして回るのは磯野莉衣さん(29歳)。29歳にして新たな旗艦店を託されました。

会社の命運がかかっているからと柚木社長からも言われていて、初めてのジーユーとしての試みは絶対に実現させたいし、成功と皆さんに言ってもらえるものにしたい。

勉強会

7月7日、東京・港区、GUの本社。

新店舗の主なスタッフが集められていました。

オープンに合わせて店頭に飾ることになる秋の新商品の勉強会です。

「リッチな素材」というのがキーワード。他社を含めてこういった商材は必ず出てくる。その中で1,990円。最低価格だと思います。

高級感のある生地を使った目玉商品のパンツは1,990円。

味わいのある素材に特殊加工を施したスカートも1,990円。

さらに低価格はそのままにこの秋から商品数を約2倍に拡充します。

ジャケットやコートなどは65種類、靴も70種類、客層を広げるのが狙いです。

こうした新商品を新店舗ならではの売り方でどうアピールするのか、磯野さんの手腕が問われます。

NOCTY

川崎市内のショッピングセンター。その中に入っているGUの店に磯野さんの姿がありました。

今のGUの売り場を改めて観察しながら気になるところをノートに書き込んでいきます。

ベロアのスカートとかも旬の商品。今ジーユーで売っていきたい商品だけど、こういった見せ方になってしまっていて本来であればコーディネートするグッズとかもあって、お客様がコーディネートを想像できるような買い方をしてもらいたい場所。

GUの売り場は同じ種類の商品を1ヶ所にまとめて量を全面に押し出す単品集積という手法。しかし、どこか倉庫のようです。見栄えが良くないうえ、ファッションブランドに求められるコーディネートが提示しにくいのが欠点でした。

新店舗ではどう変えていくのか、それが課題です。

磯野莉衣さん

磯野さんは3年前に社内結婚をしました。

夫の明徳さんも別の店で店長をしています。

店長をいろいろな店でやってきて正しいと思っていることがうまくいかなかったり、人間関係とか、自分の居場所はここじゃないかもしれないと思ったことは何回もあった。

新卒一期生として入社後、販売現場で多くの苦労を乗り越えてきた磯野さん。

さらなる成長を求め今回の仕事には自ら手を挙げました。

服の勉強とかも自分でして、それを実現できる場。自分次第で何でもできる場を与えてもらえたのはうれしい。

明徳さんは、

本当に頑張っているなって。会社の成長を期待されているので応援したい。

オープン準備

8月、横浜・港北ニュータウン。

準備に拍車がかかります。スタッフは総勢140人にもなります。

オープンの日に来ていただくお客様は本当に大事にしたい。「ここは最高だから、ジーユーに来るならここに来る」と思ってもらえるかどうか、最初に来たタイミングで絶対ん決まると思う。

売場づくりが本格的に始まります。

スタッフルームには磯野さんが練り上げた店の設計図が貼っています。店内がいくつかの四角で囲われています。テーマの違う21の売り場に分けることにしたのです。

大量のマネキンが運び込まれていました。その数、全部で200体にものぼります。

レデイースのコーナーで磯野さんが作業を始めていました。

下を茶系のトーンでまとめている。ゴールドのアクセントが入ってくる方が安心感のあるスタイリングに見える。おばさまにもいける感じ?

おばさまにはいけてほしい。

新店舗で力を入れるのはお客様への提案力。コーデイネートを見せるマネキンは重要な武器となるのです。

それぞれのコーナーでスタッフたちが試行錯誤を重ねていました。

予想外のトラブル

オープンまで20日の8月29日。

店内を忙しく走り回る磯野さんの姿がありました。予想外のトラブルが起きていたのです。

まだ入ってきていない。ショーツだけ入ってきていて、上のブラが入っていないものがいくつかある。

店の棚はいたるところがまだ空のまま。これまでにない大きな店のため商品の入荷が間に合わず大幅に作業の遅れが生じていたのです。

新たな仕掛け

社長の柚木さんが視察にやってきました。

売場づくりと並行して新店舗ではこれまでにない仕掛けが進められていました。

大きいね。いいね。

こちらに立つと顔認証して、この画面が出てくる。

すごい面白い。

人の顔を認識すると大きな鏡の中に画面が浮かび上がってきます。気に入った洋服を近付けると鏡に商品の情報が映し出されるのです。

この仕掛けを担当するのは営業部の須鎗太一さん(36歳)。

超大型店なのですごくたくさんの種類の商品がある。どうやって着たらいいだろうというヒントを与えられるツールになればいい。

これを新店舗の目玉にします。

ジーユーに来ると何があるかが出るわけね。いいんじゃないかな。あとはコンテンツ勝負。

さらに面白くする仕掛けを須鎗さん、すでに用意していました。

イベント

9月9日、オープン6日前。

ショッピングセンターの広場でなにやらイベントが開かれています。

GUのロゴが入ったステージを用意して、そこにプロのカメラマンがスタンバイ。

もしよろしければ。

須鎗さん自ら通りかかったお客様にイベントへの参加を呼びかけます。

めっちゃかわいくないですか。とてもお似合いです。かわいいイヤリングもすごくしっかり見えて。

家族で買い物に来たという女性。GUの秋の新作からスタッフが全身をコーデイネートします。

リップだけ変えるだけでも変わるので。

さらにプロのメイクアップアーティストが化粧と髪をアレンジ。ちょっとした変身です。

普段は時間がないので何もしないのでうれしい。

これはGUの最新ファッションを体験する撮影会。2日間で150人ものお客様が参加してくれました。

確実にファンが増えたはず。さらに撮った写真があの鏡の新たな仕掛けになるようです。

オープン当日

9月15日の金曜日、オープン当日。

開店直前まで磯野さんは店内をチェックして回ります。

「気になりますか? 最後まで。」

そうですね。

820坪の広大なフロアはこれまでのGUの店とは全く違う雰囲気に仕上がっていました。

200体ものマネキンでファッションのバリエーションが全面に打ち出されています。

ヴィンテージ感と女性らしさを表現したコーナー。オフィスにも着ていくことができるカジュアルな服を集めたコーナー。

オープンして30分、平日にも関わらずあっという間にすごい賑わい。GUとは縁がなかった客層もいます。グッと年齢層も広がったようです。

お客様が押しているのはモニターが付いた新型の買い物カート。この店で初めて導入しました。商品の色のバリエーションや在庫などがチェックできます。

グレーも可愛い。

さらにこんな情報も。スマートフォンで投稿された実際に買ってみての評価です。どれくらいの身長、体重の人の意見かも分かります。ネットショッピングの口コミに対抗する狙いです。

悩んだ時に見ると決めやすい。驚いた、想像以上でした。

マネキンの回りには人だかりが、コーデイネートを参考にしているようです。

次から次へと、本当は買うはずじゃなかったものまで欲しくなっちゃった。

そして、あの鏡の前では、映し出されたのは洋服の試着画像。撮影イベントで撮った一般の人たちの写真です。

モデルはまねしにくいので、こういう感じだったら自分でも着こなせる気がする。

大きく変わった売り場で新しいGUを楽しんでいるようです。

ネットより面白い店作り。戦いの火蓋は切られたばかりです。

今でいえば最新の店舗だけど、半年とかもっとしたら最新ではなくなってくる。お客様のニーズが多種多様で変わっていっていると思うので先を行くような仕事をしなきゃいけないと思う。

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