今、アメリカで大変な人気を集めているスピーカー、ただのスピーカーではありません。音声認識技術とAI(人工知能)を組み合わせることで話しかけるだけで音楽の再生や家電の操作など様々なことしてくれるというものです。
この分野で激しい戦いを繰り広げているのがグーグルとアマゾン。
その最新の動きをアメリカ、カルフォルニア州で宇井五郎キャスターが取材しています。
Google Home(グーグルホーム)
[blogcard url="https://madeby.google.com/intl/en_us/home/"]
宇井五郎キャスター、
私は今、年に一度のグーグル開発者会議の会場に来ています、こちらではグーグルの最新技術が展示されていて、期間中は7,000人以上が来場する予定。
中でも今年、特に注目されているのがAI(人工知能)に関するブースです。グーグルのAIスピーカー「グーグルホーム」が展示されています。「グーグルホーム」を使えば手が離せない時に音声で指示を出して電話を掛けたり音楽を掛けたりすることができます。
こうしたAIスピーカーはアメリカで大ヒットしているが会見ではビッグニュースも飛び込んできました。
グーグルのリシ・チャンドラ副社長は、
夏以降にグーグルホームの発売を始める。その国はカナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、そして日本だ。
日本での発売を発表しました。日本での具体的な発売日や価格は未定ですが日本語に対応した上で年内にも発売をします。
この生活を大きく変えるの可能性を秘めたAIスピーカーですが実は市場ではグーグルホームは2番手です。圧倒的なシェアを握っているのはアマゾンで2016年までに1,100万台を売り上げました。
実際に使っている人を訪ねました。
Amazon Tap
[blogcard url="https://www.amazon.com/dp/B01BH83OOM"]
シリコンバレーで大学の研究員をしているエドワーズ・ティカートさん。
アマゾンのAIを使ったAI音声認識スピーカーの最新版「アマソンタップ」を使っています。最新ニュースや気になったワードを質問するなど日々の情報収集に活用しています。
わざわざスマホやPCを立ち上げて調べるより楽に調べられることもあるからね。
ワイヤレスで持ち運びが可能なため場所を選ばず使用が可能。キッチンでミルクを飲みながら本の注文まで出来てしまいます。
このエドワーズ・ティカートさん、アマゾンタップのほかにグーグルのAIスピーカー「グーグルホーム」も持っています。
グーグルホームは主に映画やYouTubeなどをテレビで見るときやスケジュール管理などに使っているといいます。
AIスピーカーで2強のアマゾンとグーグル。しかしシェアはアマゾンが7割以上なのに対しグーグルは約2割。アマゾンはグーグルに先駆けて発売。
さらに開発コードをいち早く公開したため様々な企業がサービスを提供しています。例えばウーバーで車が呼べたりドミノピザが注文できたりと1万を超えるサービスが利用可能。
一方、グーグルは他者との連携がまだ弱いことなどから利用できる機能やサービスで見劣りするのです。
ジュースサーバー
アマゾンとグーグルだと現時点では圧倒的な差があります。グーグルは今後どう戦っていくのでしょうか?
宇井五郎キャスターは、
今回の会合では音声操作だけで電話を掛けられる機能や、ユーザーのスケジュールを把握して目的地への出発時間をアドバイスしてくれるなど、新たな機能を追加すると発表されました。
そして会場ではこんなものも見つけました。
会場にあるジュースサーバーにもAIが使われています。
どんなジュースを作れる?
ジューサーバーに内蔵されたAIは、
「ペアリングモード」や「マンジーオー」です。
ペアリングモードの中身は?
ナシとライムのジュースとベリーを混ぜてるよ。
ペアリングモードをください。
このジューサーバーは他社との連携で開発されたもので音声を認識して、その場でジュースを作ってくれるというものです。
グーグルはこれまで遅れを取っていた他社との連携に力を入れ始めています。
その一方、グーグルには他にも強みがあります。それがサイトで培った検索機能です。今回、グーグルのAI開発部門の幹部がテレビ東京の単独インタビューに応じました。
ハフステンソン氏
グーグルのプロダクトマネージング・ディレクター、ハフステンソン氏は、
「カーペットにできたワインのシミの取り方は?」と聞けば具体的で実用的な答えをくれる。グーグルが20年近く収集したデータの成果が自然な会話を可能にしている。
普段話している自然な言葉遣いで検索ができ、適切な答えを返してくれるといいます。
グーグルは1つのアカウントを異なった機器で使えるという従来からの強みを生かしてアマゾンを猛追する構えです。
家で道を開き、家から出れば携帯端末で、車に乗ったら車内で会話を続けられる。端末の垣根を超えて使えるのが最大の強み。
しかしAIスピーカーはアップルやマイクロソフトなども開発中とされていて、今後、どの企業がリードするのか、増々開発競争が激しくなりそうです。