ギャップジャパン株式会社
[blogcard url="http://www.gap.co.jp/"]
11月25日の金曜日、東京・銀座にあるアパレル「GAPフラッグシップ銀座」で「DENIM FRIDAY(デニムフライデー)」というイベントが開かれました。
ステージに登場したデニム姿の男女。実はモデルではありません。
株式会社資生堂の真名垣喬さんは、
デスクワークをしていても全然疲れないデニムになっている。
全研本社株式会社の堀内厚佑さんは、
コーディネートしてもらって着てみるとおしゃれ。おしゃれをすると気分も楽しくなる。
彼らは普通の会社員。ギャップジャパン株式会社はビジネスマンに金曜日はデニム姿で働いてもらおうとしているのです。
ギャップジャパン株式会社の狙いはどこにあるのでしょうか?
全研本社株式会社
[blogcard url="https://www.zenken.co.jp/"]
化粧品やファッションのサイトなどを運営する全研本社株式会社。
ギャップジャパン株式会社の呼びかけで金曜日のデニム勤務を始めました。普段はスーツの男性社員も皆デニム。
楽ですね。動きやすいというか気軽にできる。
「GAPフラッグシップ銀座」でのイベントに参加していた堀内厚佑さん、ワイシャツの下はやはりデニム。
スーツも気合が入るが、カジュアルにすることで、自分の気持ちがいつもと違うなということで業務に臨めている。
さらに全研本社株式会社は、ギャップジャパン株式会社と共同で意外な実験を実施。
社員が装着したのは脳波の測定器。ストレスの感じやすい会議の前後でスーツ姿とデニム姿の脳波の違いを科学的に科学的に検証したのです。
するとデニムは周囲への興味が湧く傾向が高く、ストレスも少なかったのです。
導入を決めた上司は服装を変えただけで職場の雰囲気も変わったと言います。
全研本社株式会社のウェブソリューション事業部、黒田高弘次長は、
「普段、そういう格好しているんだ」とコミュニケーションのきっかけというか、」そういう部分は増えてきた。
DENIM FRIDAY(デニムフライデー)
ギャップジャパン株式会社は科学的根拠を示しながら「デニムフライデー」を普及したさせたい考えです。
ギャップジャパン株式会社の小神野直子シニアマネージャーは、
カジュアルになったからといって業務に支障がないというデータが出た。金曜日は明日から休みなので、すごく気持ち的にうれしい。自分のしたい格好でいられると余暇の使い方にも影響するのではないか。
プレミアムフライデー
今、金曜日の働き方を変えるため官民を上げた大胆な構想が動き出しています。それが「プレミアムフライデー」。
世耕弘成経済産業大臣は、
デフレの傾向を変えていく、一つのきっかけになる可能性がある。
政府と経団連は2017年2月から月末の金曜日だけ仕事終わりの時間を午後3時にしようとしています。
週末の余暇に使える時間を増やし、買い物や飲食、旅行などの消費を伸ばす狙いです。
株式会社小田急トラベル
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プレミアムフライデーを商機と見て、すでに動き出している企業があります。
それが小田急グループ。
小田急の強みは特急「ロマンスカー」。新宿と神奈川の温泉地、箱根湯本を約1時間30分で結びます。
プレミアムフライデーの効果でこれまで土日が中心だった都心客を金曜日から取り込めると見ています。
そこでグループの旅行代理店、株式会社小田急トラベルは年内にも新しい旅行プランを打ち出す方針です。
新しい旅行プランを作るのは箱根エリア担当の企画担当、山田隆之さん。
距離的な問題、時間的制約であきらめざるを得なかったところを、今回午後3時上がりで、より箱根に来やすい。
株式会社ホテルおかだ
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山田隆之さん、早速、箱根湯本の旅館「箱根湯本温泉ホテルおかだ」に営業に向いました。
ここは自然に囲まれた露天風呂を満喫できるホテルです。
来季から導入されるプレミアムフライデーの企画についてのご相談。
株式会社ホテルおかだの原洋平取締役は、
こういう施策が動くと東京のお客様も比較的、金曜日に使いやすくなる。
金曜日の団体予約は神奈川県内のお客様がほとんど。ホテル側としてもビジネスマンが気兼ねなく旅行を楽しめる環境を整えようと考えています。
午後3時に仕事が上がったとしても取引先のお客様が仕事をしているケースがある。Wi-Fiをしっかり準備するとか、仕事ができる会議室を用意する。
急な仕事が発生するビジネスマンのために設備投資の検討を始めました。
箱根園水族館
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そして、株式会社小田急トラベルの山田隆之さんはさらに一歩先を見据え、
より上の方の温泉地への送客もポイントになる。
箱根湯本から先の箱根の多くのエリアは登山鉄道やケーブルカー、ロープウェイに乗らなければなかなか行けない場所。
この山間エリアまで金曜日のうちに、どう足を運んでもらうのか。
山田隆之さんは近隣の観光施設の協力が欠かせないと考えました。
向かったのは箱根園水族館です。
案内してもらったのは箱根園水族館の舞台裏。
カニがいる水槽。エビの脱皮殻があってお客様に触ってもらう。
舞台裏でしか触れることのできないものや、世界最大の淡水魚ピラルクの餌やり、プレミアムフライデーで来館するお客様向けに土曜日の朝に舞台裏を見られる特別なプランのツアーを作り、金曜日から近くで宿泊するお客様を増やす狙いです。
視察を終えた山田隆之さん、プレミアムフライデーの可能性は箱根エリアに留まらないと考えています。
箱根を一つの観光拠点と捉えてもらい、そこからさらに足を伸ばす。どこまで足を伸ばせるかシミュレーションをしていて、その中の商圏として伊豆が入ってくることも想定している。
週末の金曜日、使い方次第で可能性も広がりそうです。