[WBS] フランス次期大統領が決定!EUも歓迎!?株価は大幅高!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

フランス大統領選挙

大歓声の中、ルーブル美術館の前で勝利演説をしたマクロン氏。

皆さん、本当にありがとう。私は愛をもって皆さんに奉仕します。

EU重視か反グローバリズムか、世界が注目したフランスの大統領選挙。国民が選んだのはEUとの連携を重視するマクロン氏でした。

国民が極端な政党に投票する必要がなくなるように、これからの5年間、私はできる限りのことをします。

マクロン氏の支持者は、

本当にうれしい。これはヨーロッパの勝利だ。

一方、敗れはしたものの反グローバリズムを掲げたルペン氏は1,000万を超える票を獲得。フランス国民の分断が浮き彫りになりました。

来月の総選挙の戦いは今夜にも始まるので、すべての愛国者に結集してほしい。

マクロン氏の勝利でヨーロッパにはひとまず安堵感が広まりました。

ドイツのメルケル首相は「マクロン氏の勝利はヨーロッパに希望をもたらした」と語りました。

また安倍総理大臣は「保護主義的な動きに対する象徴的な勝利」と祝福。

政治リスクが和らいだことでマーケットでは安心感が広がりました。為替市場では円高ユーロ安が進行、一時、1ユーロが124円台半ば。

塩田真弓キャスターは、

フランス大統領選のあと最初に開いた東京市場はほぼ全面高となりました。日経平均株価は1年5ヶ月ぶりの高値(19,895.70円)をつけて今日の取引を終えています。

日経平均株価の終値は450円の値上がりとなりました。

フランス次期大統領ってどんな人?

大江キャスター、

日経平均も2万円台目前となりました。

池上彰氏、

フランスが安定すればユーロが高くなる。相対的に円安になる。輸出に有利ということで株価が上がった。

大江キャスター、

エマニュエル・マクロン氏がどういう人かというと39歳ということでフランス史上最年少の大統領になります。

池上彰氏、

これまで国会議員の経験がまったくないわけです。前経済産業デジタル相で大臣でしたが民間からの起用。政治家の経験がないことに対する不安というのは出てくる。ルノーのゴーンCEOと対立したことがあり、もっとルノーにフランスとして口を出したいという思いがあって、これからの経済運営がどうなのかという心配もあります。下世話なところでは奥さんが25歳年上というところに注目している人もいます。

大江キャスター、

マクロン氏の持論は「EU統合推進派」。

池上彰氏、

集会の時にバックに流れている曲に注目してください。ベートーヴェンの「喜びの歌」。これは実はEU統合の過程で欧州の歌に規定されています。つまり欧州を統合するとシンボリックに使われている。元々、ベートヴェンはドイツ、フランスの人は本来そんなに好きではないはずなのに自分はEU推進派を強調するために「喜びの歌」が流れている。

大江キャスター、

マクロン氏の主な政策が「法人税の引き下げ」、「週35時間労働制の見直し」、「最大12万人の公務員の削減」。

池上彰氏、

法人税の引き下げはトランプ大統領も言っています。国際競争力を高めるために法人税を下げる。週35時間ではなくもっと働けるようにしよう、最大12万人の公務員削減、つまり小さな政府、新自由主義的な経済政策。これに対する左派の反発があり、反マクロンの集会も開かれています。

フランス次期大統領の「難題」とは?

豊島キャスター、

マクロン氏は国全体では66%の投票を得て圧勝しました。パリでも投票した有権者の9割がマクロン氏を支持したということで雰囲気は明るいです。ただ、お祝いモード一色ではなく、一部の労働組合などが労働規制の緩和に前向きなマクロン氏への抗議運動を行いました。さらに市民の中には反EUや反移民を掲げるルペン氏よりはまだマシだという理由でマクロン氏を支持したという実態もあることが実情です。

パリ市民は、

私にとって最善の選択ではない。前は社会党の候補を支持していたがルペン氏に講義する意味でマクロン氏に投票した。

コレラとペストの2つの病気から少しでもマシな方を選んだだけだ。

池上彰氏、

マクロン氏は期待も大きいようで、しかしこれから議会選挙もあり前途多難です。

豊島キャスター、

マクロン氏は選挙期間中、一貫して「希望」を語ってきました。ただ実際、決選投票の投票率は74.6%と4月23日の第一回投票よりも下がり、注目は白票や無効票が11.5%と高かった。これはマクロン氏、ルペン氏、どちらも支持できない有権者が多かったことを意味して、そうした市民の不満は依然として強く、分断は続いたままのようです。ルペン氏を支持した極右勢力は特に暴力的な動きは見せていませんが、選挙結果に満足できない左派勢力は路上でゴミ箱に火を放つなど暴力的な場面に及ぶ場面もありました。

池上彰氏、

マクロン氏は議員の経験もありません。そして39歳という若さ。経験不足という指摘もあると思いますが現地ではどうですか?

豊島キャスター、

逆に経験がない、若いがゆえに期待したいという声を強く感じます。ただパリの街角を歩くと過激なデモに警戒する警察官があちらこちらにいます。非常事態宣言も続いたまま。テロの脅威もあります。そんな中、難しいフランスの舵取りをどうやっていくのか、ヨーロッパも若い39歳のリーダーにかかっているということで引き続き注目をしていきたい。

「反EU」の流れは止まったのか?

大江キャスター、

まずは若いマクロン氏に任せてみようということですね。EUの選挙スケジュール、3月はオランダでは総選挙で与党が勝利。

池上彰氏、

この時に極右政党の自由党がどれだけ票を伸ばすかということで、実は伸びましたが、それでも与党が勝った。ポピュリズム、極右勢力に一応歯止めがかかったと言われていた。

大江キャスター、

6月になるとフランスでは国民議会選挙。

池上彰氏、

ルペン候補が「今日から総選挙に向けて運動をやろう」って言っていました。つまり国民議会の選挙がこれからある。マクロン候補は「前進!」という政党を作ったがまだ議会に議員がいない。今回の国民議会選挙でどれだけ仲間を増やすことができるか、そこで増やすことができなかった場合、首相を議会から選ばないといけない。議会運営をスムーズに進めるためには議会多数派のトップを首相に任命させざるを得ない。この時に自分の政党とは違う人をもし選んだ場合、それを「コワビタシオン(フランス語で同棲)」、結婚というわけではない同棲。あえて日本語にすると同床異夢、同じベッドには入るが考え方が違うという意味。議会運営に苦労する可能性もある。

大江キャスター、

イギリスでは6月に総選挙が控えていて、ドイツも9月に連邦議会選挙があります。

池上彰氏、

ドイツの連邦議会選挙ではドイツの極右勢力「ドイツのための選択肢」がどれだけ勢力を伸ばすかが注目されてきた。ここにきて「ドイツのための選択肢」が分裂をした。急に力が弱くなっている。フランスの今回の結果を見ると本当のポピュリズムというか、右傾化の流れがフランスでブレーキがかかったという評価もできる。

大江キャスター、

反EUの流れにも歯止めがかかるのでしょうか?

池上彰氏、

今のところEUが大事だと言っていた大統領が誕生したという点においてはブレーキがかかる可能性があります。ただし6月のイギリスの総選挙も今のメイ首相としては「EUから離脱する」、離脱に反対する人を追い出してしまおうと狙って総選挙をやっているので、これからもEUとイギリスとの対立はこれからも強まってくる。

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