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[ガイアの夜明け]「知られざる」うまい魚を届ける!~漁業を救う新手法~(1)

2016年11月15日

「知られざる」うまい魚を届ける!~漁業を救う新手法~

sakana bacca(サカナバッカ)

東京・目黒区のサカナバッカ中目黒店。

これは北海道産、さっき茹でた。さっきまで生きていたもの。

外からも見えるようにした厨房では刺身にしたり、煮たり、焼いたりもします。

宮城県産戻り鰹はタタキにするそうです。

調理したものを使い弁当も販売しています。

町の新しい魚屋としてオープンして1年半。

昼時にはすごい賑わいです。

鮮度が全然違う。最高。

一緒にしたら、かわいそう。スーパーなんかじゃ買えない、ここで買ったら。

岩船港

新潟県村上市の岩船港。

9月26日、サカナバッカから一人のバイヤーが送り込まれてきました。

産直事業部の山田学さん(41歳)。

取引先を新たに開拓するのが山田学さんの仕事です。

岩船ではこの時期、そんな魚が水揚げされるのか?

このヤナギカレイはどう食べる?

塩焼き。あとフライ。

いいですね、このサイズだと。

夕方4時、競りが始まりました。

しかし少し様子が変わっています。

アジが800円、500円、300円。

買い手がつかず値段が下がっていました。

アカムツが2,500円、2,300円、2,000円、1,800円。

アカムツはノドグロとも呼ばれる高級魚ですが、これでは漁師は儲かりません。

儲からさせて下さい。船がボロだから直したり、機械を直したりで、お金が出ていってしまう。

そもそも買い手が少ないのです。

市場の隅には競りにもかけられなかった魚が積まれていました。

カナガシラ

カナガシラはホウボウの仲間です。

これがいっぱい獲れる。

浜値段はどれくらい?

ダメな時は売れない。

味はいいが骨が多くて人気がないそうです。

売れないかから沖から持ってこない。使えれば。

仕入れたいです。

山田学さん、即決でした。

サカナバッカでは味はいいが産地では値が付かない魚を買い付け、東京で売ろうとしています。

商売になれば漁師も儲かるはず。

日本の漁業

いま日本の漁業は瀕死の状態です。

漁師は高齢化し、後継者も育っていません。

かつて1,000万トン以上あった漁獲量は半分以下に落ち込みます。

新しい魚屋が仕掛ける戦略とは?

もっともっと稼げる漁業が実現できるのではないか。

獲っても獲っても売れない産地を救う。

日本の漁業を救う新たな挑戦を追いました。

株式会社フーディソン

東京・中央区の勝どき。

築地市場に近いこの町にサカナバッカを運営する会社があります。

3年前にできたベンチャー企業の株式会社フーディソン。

全く新しい魚の流通の仕組みを作ろうとしています。

社員数は約100人。

その9割が水産業界未経験者です。

前職は菓子メーカーでパッケージデザインをやっていた。

カタログ通販の会社でマーケティングをやっていた。

社長の山本徹さん(38歳)。介護業界出身です。

創業のきっかけは岩手のサンマ漁師から聞いた話だったといいます。

サンマを1キロ10円とか30円で売ると聞いて、単純計算すると漁師の手取りは1尾1円とか3円という話。スーパーだと100円で売っている。それって何だろうと単純に思った。

定例会議

株式会社フーディソンの定例会議です。

産地で仕入れた馴染みのない魚を東京でいかに売っていくか、作戦を練っていきます。

あの山田学さんの番です。

新潟県村上市の岩船から今まで使われていなかったカナガシラ。

カナガシラを議題に上げていました。

家に持って帰って捌いてみたけど頭が固くて骨が多かった。

どういう飲食店をターゲットにしている?

洋食だとカルパッチョかアクアパッツァ。和食だと煮焼き。

販売方法

実は株式会社フーディソンの販売方法はサカナバッカだけではありません。

東京・荻窪の料理店「べたなぎ」。

ここでは株式会社フーディソンから魚を仕入れています。

アオダイは知らなかったけど、今から食べます。アカイサキとスマガツオ。

昨日まで海で泳いでいたものばかり。

スマガツオ、美味しいね。

その仕入れは少し変わっています。

鮮魚仕入れサイト「魚ポチ」。

ボタン一つで魚がくる。これが仲買人になっている。

魚ポチ

このサイト、株式会社フーディソンが運営しています。

全国の港で揚がった新鮮な魚を1尾から届けてくれます。

首都圏の飲食店、約5,000軒が利用しています。

水産業界では市場、仲買人、物流と多くの業者が関わりその都度、手数料が加わっていきます。

一方、株式会社フーディソンは産地と飲食店や消費者を直接結びつけることで漁師の儲けを増やそうとしているのです。

サカナバッカ中目黒店

9月30日、サカナバッカ中目黒店。

開店前、あのカナガシラが届けられていました。

初めて販売する魚。

まず、みんなで食べてみます。

味を知らなければお客様に勧められません。

味はいい。結構、脂がのっている。

初めての値付け、1尾160円にしました。お試し価格です。

サカナバッカは株式会社フーディソンにとってどんな魚が売れるのかお客様の生の反応を知る場所でもあります。

置いておくだけでは得体のしれない魚。売れません。

カナガシラって珍しい魚が入ったんですけど、刺身で食べたけど味は良かった、脂が乗っていて。

買ってくれました。それも3尾まとめて。

お勧めされるままに。アクアパッツァにしようと思う。

見たことのない魚でも信頼できる魚屋が勧めてくれるならと次々に買ってくれます。

骨が多いというカナガシラ。頼めば丁寧に取ってくれます。

「細かい骨が多い?」

でも取りやすい。

残り3尾、可愛い常連さんが買ってくれました。

カナガシラ。

「知っているの?」

はい。魚大好き。ホウボウの仲間は胸びれを広げて敵を威嚇して自分を大きく見せています。カナガシラは小さいんです。

確かにカナガシラはホウボウ科です。

母親とサカナバッカに通ううちにこの少年は魚好きになったそうです。

漁師も喜んでいる。

カナガシラの漁師はいるんですか?

海に捨てちゃう。勿体無いでしょう。

産地で起きていることを消費者に伝える。これもサカナバッカの役目だと考えています。

煮付けか刺身にします。

午後3時過ぎにはどの魚よりも早く売れ切れました。

報告です。好評だったため飲食店向けに魚ポチでも展開していくことになりました。

漁協

サカナバッカを運営する株式会社フーディソンには漁港を巡るバイヤーが4人います。

その一人、山田学さんはIT企業出身。

この日、ある場所に案内してくれました。

静岡・地頭方漁港。

朝の競りの時間なのに人影が全くありません。

1ヶ月前までは、かごが並んで競りをやっていた。

ここの漁港、隣の港と合併したため8月を最後に競り場を閉鎖したのです。

平成の初めには全国で2,100あった漁協、漁獲量が減少し漁師も減ったことで今やその数は1,000を切りました。

売り手側である、うちの会社だけが良くなればいいというわけではない。そこだけを見てしまうと自分たちの首を絞めている。みんながハッピーになるビジネスをしないといけない。

紀北町

三重県紀北町。

世界遺産、熊野古道の一角をなす人口1万6,000人の漁師町です。

ここは以前、紀伊長島と呼ばれた町。

昭和50年代まで紀伊長島といえばマグロやカツオの近海漁業で栄え、港は賑わっていました。

ところが今では漁業関係者の数は当時に比べ7割も減っています。

10月6日、その港に山田学さんの姿がありました。

漁業復活を目指す町役場から招かれたのです。

紀北町役場商工観光課の久保有謙課長は、

昔は魚の扱いは日本でも良かったが、せっかく質のいいものがあるので、きちんと消費者に届けたい。

紀北町の魚を全国に広げるためサカナバッカと魚ポチのネットワークを使いたいという依頼です。

もし「紀北もん」というブランド化を目指すなら。

大間のマグロや大分の関サバのように「紀北もん」というブランドで売り込んでいきたいと町は考えていました。

山田学さんは、

みんな知らない分、可能性はすごくある地域。魚はいいので何とか東京に進出したい。

しかし東京で売るには大きく改善しなければならないところがあるといいます。

そこで山田学さん、同僚の仕入管理部の山本英満さんを連れてきていました。

翌朝、その山本英満さん山本英満さんが漁に同行します。

山本英満さん、株式会社フーディソンでは数少ない水産業界からの転職組です。

漁船に乗せてくれたのは、この道40年のタイ釣り名人。

ところが魚の扱いは気にしていませんでした。

魚の状態を良くするためにしめた方が、手はかかるけど、血を抜いた方が。

船での一手間で鮮度を保てる時間が長くなり、市場での評価にもつながると説明します。

しかし1匹でも多く釣りたいのが漁師の本音。なかなか聞いてくれません。

でも紀北町の魚をブランド化するためには何としても分かってもらう必要があります。

紀北もんのラインナップ

その頃、紀北町のある商店。

山田学さん、「紀北もん」のラインナップに鮮魚以外のものも揃えたいと考えていました。

協力を求めたのが仲買人の脇竜至さんです。

珍しいものは?ウツボ。

ウツボは細かく刻み、油で揚げて食べるそうです。

これサメ。サメ売りたいな。

山田学さん、できるだけ大勢の人を巻き込みます。

この地域で食べられているヒロメという海藻。

地元では味噌汁に入れて食べるそうです。

色がキレイなため東京などの料理店でも使えそうです。

決起集会

その日の夜、「紀北もん」を売るという決起集会です。

漁業に携わる人達が集まってくれました。

飲むほどに伝えたい思いが・・・。

漁師が潤わないと、町は潤わない。漁師が獲ってくれて初めて商売ができる。お客様に届く。

お互い語り合うことで大きな力が生まれようとしています。

サカナバッカ都立大学店

11月5日、東京・目黒にあるサカナバッカ都立大学店。

この日、紀北町の人たちが乗り込んで来ていました

お揃いの「紀北もん」Tシャツまで。背中には「気に入らんのやったら買わんでもええ」。強気です。

用意した魚は昨日獲れたものばかり。

ソウダガツオと活じめの大きなアジ。

漁師もきちんと船上で魚をしめてくれていました。

山田学さんが集めていた加工品の「紀北もん」は福袋に。

脇竜至さんたちが作った干物や、あの海藻のヒロメも入れました。

三重県の紀北町といって、昔「紀伊長島」と呼ばれていた所です。

東京初売り?

本日、初上陸です。

カマスがおいしそう。

ふっくらして食べられます。

このカツオ、どうやって食べるんですか?

刺身でもいいし、焼いても煮付けでもいい。

これはうまいで、マグロよりうまいで。

売れ行き上々。

この日、持ってきた「紀北もん」はほぼ完売しました。

魚の町やでな、やっていかないとな。生き残っていかないと、何とかして。

3ヶ月間、一緒に取り組んできた山田学さん。

やっぱり都会の人たちはスーパーの魚しか見ていないので知らない。おいしさをちゃんと伝えるためには作っている人の思いとか伝えていきたい。ガンガン売りますよ。

産地と消費者をつなぐ、新しい魚屋の挑戦は始まったばかりです。

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カテゴリー:ビジネス関連
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嫁と4歳の息子の3人暮らしの30代後半のサラリーマンです。
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