[WBS] 中国、EVカーシェア!急拡大する市場!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

中国では大気汚染対策などからEV(電気自動車)の普及に力を入れています。特にカーシェアで普及が進み、いまや手軽に使えるようになりつつあります。

しかし、その普及によって中国ならではの問題が浮上しています。

EVカーシェア

上海市内中心部にあるオフィスビル。その地下駐車場に降りてみると白い小型の車が次々と出入りしています。

利用者は、

初めて試してみたけど、とても便利だね。

便利だし料金も安いね。

実はこの車はカーシェア用の電気自動車。

上海ではEVのカーシェアの利用者は70万人以上に達し世界一の市場となっています。

上海市局の徳地英孝さん、

中国ののカーシェアリング、スマートフォン1台あれば誰でも簡単に使うことができます。まずは専用アプリをダウンロードします。そして開くと私のいる位置、数字で示されているのがシェア自動車がある駐車場です。

シェア自動車はGPSで管理されているためスマートフォンを頼りに探すことができます。

あとは目当ての車を選択し、遠隔操作で解錠するだけです。

利用料金は時間制で1分10円程度と格安。

各社が契約する駐車場に停めれば駐車料金が割引や無料になり駐車料金と合わせても手頃な価格です。

20分乗って約400円(駐車料金込み)、タクシーなら最低約2,000円かかるよ。

EVカード

このEVカーシェアの最大手が国営自動車メーカー上海汽車傘下のEVカード。

創業4年目で中国23都市にサービスを拡大しています。

EVカードのマーケティング部、黄春華部長は。

私たちの目標は世界をリードするカーシェア企業になることです。

実はEVに特化するこの会社が急拡大した背景には政府の強力な後押しがあります。

上海政府は2016年3月、大気汚染や渋滞解消を目指し電気自動車などのカーシェアを強化する方針を発表。2020年までに市内の充電スポットを6,000ヶ所以上確保するとして、EVカードはすでに1,000ヶ所を無償で借り入れています。

また上海では自動車の購入も制限していますが、EVカーシェアは優遇されていて、年間4,000台以上認められ、そのほとんどがEVカードに与えられる方針です。

中央・地方政府は新エネルギー車の市場開拓に補助金を出し支援してくれる。

イージー

一方、北京では国有企業だけでなく民間のカーシェア企業がしのぎを削っています。

2016年にサービスを開始した「イージー」は元証券アナリストが立ち上げたカーシェアベンチャー。

イージーの付強社長は、

カーシェア業界はわれわれ以外全て低コストを優先している。我々は良い車を選ぶ、本質的にビジネスモデルが違うんだ。

イージーはドイツのBMWのEVなど高級車を500台導入。料金は一般の3倍近くと高級路線ですが、開始一年で登録利用者は10万人に達しているということです。

しかし上海に進出しようとした際には駐車場の提供など政府の支援が受けられず政府系企業から圧力を感じたといいます。

各都市に進出しようとすると地方政府のしがらみを感じる。既に進出した一社を指定業者として障壁を作られる。

また2017年3月、EVカーシェアのベンチャー企業「友友租車」が突然経営破綻。目当てにしていた融資がストップしたため資金がショートしたとされていますが、ストップした融資先は政府系投資会社だったといいます。

民間企業にとって見通しの悪いカーシェアビジネス。専門家は先行きに厳しい見方を示します。

PwCストラテジーアンドの彭波パートナーは、

政府との関係をうまく作れるかどうかという障壁がある。新規企業に政府が支援しないのは中国では普通のこと。現在34社ある既存企業の経営は厳しく将来、生き残るのは3社程度だろう。

拡大の裏で早くも歪みを抱える中国のEVカーシェアビジネス。政府が主導したまま成長し続けられるのか、先行きは不透明です。

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