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[WBS][ロングセラー研究所] エバラ焼肉のたれ 黄金の味

2017年12月8日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

1978年、池袋に当時東洋一の高さを誇るビル「サンシャイン60」が完成しました。

その年に生まれたのがエバラ、焼肉のたれ「黄金の味」。

子供たちは喜んで食べる。

いろんなものが入っている感じでおいしい。

いまや年間4,000万本を売るロングセラー商品の歴史とは?

エバラ食品工業株式会社

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栃木県さくら市にあるエバラの工場を訪ねました。

実は、エバラの焼肉のたれは、黄金の味が初めてではないといいます。

エバラ食品工業、マーケティング部の小嶋定絋さんは、

1968年に「焼肉のたれ 醤油味」という商品を発売した。東日本を中心に大きくヒットして家庭に焼肉が広がるきっかけを作った。

焼肉のたれ 醤油味

当時、よく食べられたいた豚肉はまだまだ臭みがありました。

そこで発売したのが「焼肉のたれ 醤油味」。

醤油ベースの濃い味で肉を漬け込むことで臭み消しと味付けを両立し大ヒットしました。

しかし醤油味のタレには大きな課題がありました。

醤油味はエリアによって好みの違いがある。西日本の味の嗜好というところでは浸透しきれない部分があった。

そこで創業者の森村國夫氏は社員にこう命じました。

「飲んでもおいしいたれを作れ」

そして試行錯誤の末、3分の1がリンゴなどのフルーツでできた黄金の味が生まれました。

黄金な味

当初から甘口・中辛・辛口の3種類で全国展開をしました。

ちょうどその頃、各家庭にホットプレートが普及しました。

また70年台から80年代は牛肉の消費が拡大。過程で焼肉を食べる機会が増えました。

黄金の味は関西でもヒット。売り上げは5年で3倍にも増えました。

それから約40年、2017年に初めてたれが大幅にリニューアルされました。

リニューアル

たれのとろみを増やしたといいます。

背景にあるのは近年の赤身肉人気。さっぱりとした赤身肉に味をつけるにはより多くのたれが絡むとろみが必要でした。

ある箱がとろみのヒミツだといいますが、これは味噌?

エバラ食品工業、栃木工場長の林賢二さんは、

りんご、もも、梅を原料にしたフルーツピューレ。リニューアルでとろみが2倍になった。

黄金の味の3分の1以上を占めるフルーツピューレ。

ピューレなどたれの材料7トン分を釜で調合しています。

加熱殺菌され容器に詰められたたれは品質の変化を防ぐため水をかけてゆっくりと温度を下げます。

こうして黄金の味が完成。

約260億円の焼肉のたれ市場で、そのシェアは半分近いといいます。

りんごの繊維質を増やしたことでとろみが増し、これまでよりたれが肉に絡みやすくなりました。

食べた時の味が長く続くといいます。

独特のとろみでファンを離さない黄金の味。

そのロングセラーの極意とは?

ロングセラーの極意とは?

今のお客様に支持されているところをベースにより良く進化させる。

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