[ガイアの夜明け] 食欲の秋を制する!~おにぎりVSサンドイッチ~(2)

食欲の秋を制する!~おにぎりVSサンドイッチ~

おにぎりに対抗するのは老舗スーパーが仕掛ける見たこともない究極のサンドイッチ。

お客様は、

美味しい。食べたら分かる。

株式会社紀ノ國屋

東京のJR西荻窪駅に今年オープンした紀ノ國屋。

都内を中心に23店舗を展開する老舗スーパーです。

この店の売りはちょっと高くても思わず手に取りたくなる商品。

例えば贅沢な卵かけごはん用のトリュフ入り醤油「贅沢な卵かけトリュフしょうゆ(1,000円)」に手摘みした実だけを使ったオリーブオイル、数量限定製品です。

普通のスーパーでは置いていないような「おいしそうなもの」「こだわったもの」があるので探しに来る。

ドイツパン

こだわりの商品は自社工場でも。

中でもドイツパンは50年前から作り始めた看板商品。

責任者のパン製造グループリーダーの清水保彦さん、先輩たちがドイツで学んできた技法を守り続けています。

普通のパンはたたいて作るが、これはもむ。もんで粘りを出す。

ドイツパンはライ麦を使用するため小麦に比べて粘りがありません。作るのが難しい商品です。

これを自家製酵母で発酵させ焼き上げます。

しっかりとした歯ごたえと酸味が特徴。紀ノ國屋が守り続けてきた味です。

ところが売り場を見てみると、そnドイツパンがなかなか売れません。

値段も小ぶりな4切れで194円とちょっと高めです。

これは食べたことがない。白い食パンがいい。普通のでいいかな、冒険しなくていい。

この状況を何とかしたいと考えている人がいました。副社長の髙橋一実さん(52歳)です。

紀ノ國屋の独自商品を失うのは紀ノ國屋の価値を落とす。とにかくドイツパンのファンは作っていきたい。

そんな髙橋さんが頼ったのは思いもよらない提案で商品を大ヒットさせる仕掛け人たち。

彼女たちは一体何者なのか?

株式会社エブリー

ドイツパンの販売に苦戦する老舗スーパーの紀ノ國屋。

売り上げを伸ばそうと頼った会社が六本木にあります。

2015年創業のエブリー。

料理動画サイト「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」を運営するベンチャー企業です。

栄養士などの資格を持った約20人がレシピをひねり出します。

豚バラを巻いて出来上がったのは安く簡単に作れるチャーシュー丼です。

レシピ」は1分動画にまとめられ無料で見ることができます。

誰でも簡単に作れるといまや1,100万人が利用する人気サイト。

レシピ開発担当の池田美希さん(26歳)。商品関連の企業と手を組んでこれまでにもいくつのも動画をヒットさせてきました。

雪見だいふく、クレープで包んでかわいい巾着型に。

雪見ミニクレープ

ロッテの雪見だいふくはオシャレなスイーツに。23万回再生され消費につなげました。

柿の種を使った麺料理。企業が思いつかないレシピを提案し、定番商品をさらにヒットさせているのです。

企業連携で新しい発信をすることで今まで知らなかった魅力を引き出せるのがいい。

紀ノ國屋本社

この日、池田さんが同僚と一緒にやってきたのは紀ノ國屋本社。

ドイツパンの販売を促進したい髙橋さんに呼ばれたのです。

歴史ある紀ノ國屋で新しいものを出していくのが狙い。食べ方をいろいろと考えてほしい。

これまでにないドイツパンの食べ方を考えてほしいという依頼です。

池田美希さん

池田さんは大学で栄養士の資格を取得。

一度は大手食品メーカーに就職しましたが料理好きが高じて2017年にエブリーに転職しました。

いまや自宅でも常にレシピのアイデアを考える日々です。

この日はドイツパンの試作。まずはオリーブオイルを使い、人参ときゅうり、そして生ハムを混ぜ合わせて野菜たっぷりのサンドイッチにしてみます。

生野菜なのでシャキシャキ。

美味しいけど、目の隙間からオイルが出てくるのが気になる。

ドイツパンは生地の目が粗いため水分が多いとベトベトになります。野菜との相性は悪そうです。

思っていたより扱いづらいドイツパン。

池田さんの試行錯誤は続きます。

試食会

10月6日、試食会当日。

池田さんはレシピを完成させていました。

早速、髙橋さんに試食してもらいます。

池田さんが用意したのは見た目も鮮やかなサンドイッチ6種類。

ドイツ風を意識したポテトにソーセージ、黒いパンに白が映えるベーコンエッグ。

ところが髙橋さん険しい表情。

僕たちができない、発想できないものを提供してほしい。紀ノ國屋のベーカリーで似たものがある。想像できてしまうレベル。

もう少し何とかしてほしい。

池田さん、食べてももらえません。

1週間後に再チャレンジのチャンスを貰いました。

もう失敗はできません。1から練り直しです。

行き詰まってきた。

新たな試作品

紀ノ國屋からドイツパンのレシピ開発を任された池田さん。

初心に戻って店を訪ねました。

レシピに使える食材はないかヒントを探りに来たのです。

すると手に取ったのは何故かインスタントコーヒー。

ひらめきました。

さらにパプリカを購入。一体、何を閃いたのでしょうか?

いつの間にか買い物かごはいっぱいに。

早速、試作に入ります。

ドイツパンは生地の目が粗いため水分に弱いという特徴があります。

一度野菜を使うことは諦めましたがパプリカやアスパラを賽の目状に刻みます。

さらに粉チーズや卵、ソーセージも一緒に。

これをフライパンではなく電子レンジで5分加熱します。

作っていたのはカラフルな野菜で彩られたオムレツでした。

これを豪快にドイツパンの上に乗せればボリューム満点のオムレツサンドの完成です。

この1食で野菜もたくさんとれるし、ソーセージと卵が入っているのでタンパク質もとれる。一食完結型で紹介したい。

しかも卵で固めることで野菜の水分がパンに染みません。

勢いづいた池田さん、もう一品作ります。

濃い目のコーヒーを用意し、それを大胆にドイツパンにかけます。

ひたひたです。

これをイチゴやバナナ、クリームチーズの上に乗せて出来上がったのはフルーツたっぷりのティラミスです。

目の粗いドイツパンの特徴を生かしたアレンジ。

池田さん、これらで勝負をかけます。

ドキドキです。

2度目の試食会

紀ノ国屋のドイツパンで新たなサンドイッチを作る池田さん。

開発したオムレツやティラミスで2度目の試食会に臨みます。

前回は紀ノ国屋の髙橋さんに食べる間もなく突き返されてしまいました。

今回はどうなのか?

変わった。インパクトがある、全然違う。

ばっちり!

見た目は合格。

まずはオムレツサンドから試食です。

うまい。

卵のシューシューさでドイツパンのパサパサ感、

なくなっている。

「少し手を掛ければこうなる」という価値を生んでいる。

コーヒーをつけている。

続いてはティラミスサンド。

しっとりしている。

パン製造グループリーダーの清水保彦さんは、

つけることでドイツパンが違う食べ物になって新たな食べ方を教えてもらえて感動と勉強になった。

1種類だけではもったいない。

ぜひシリーズで。

まずは簡単に作れるオムレツサンドで動画を作ることになりました。

よかった。ほっとひと安心です。

ドイツパンの提案

それから3週間後の10月31日、紀ノ国屋西荻窪駅店。

一番目立つ場所にドイツパンコーナーが作られ池田さんの動画がお客様を迎えていました。

オムレツサンドを作るための関連商品も1ヶ所に取り揃え、さらに試食も用意しました。

紀ノ国屋の力の入れようが分かります。

初めてだけど試食して美味しかったから買ってみようと思った。

別のお客様は携帯を取り出しました。QRコードをスキャン、すると1分間の料理動画が見られる仕組みです。

ドイツパンは頻繁に食べないけどレシピを提案してくれると試してみたい。

その後もドイツパンは売れ続け、紀ノ国屋全店でいつもの4倍の売り上げを記録しました。

池田さんが考案した料理の動画は1週間でなんと45万回再生の大ヒットに。

見た人から反響が、

オムレツ作りは驚きレシピです。

などドイツパンの新たな食べ方が全国に広がっています。

髙橋さんは、

新しいお客様を獲得するには昔からあるものを改めて新しく提案していくことをやっていきたい。

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