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[がっちりマンデー] 売上げ4兆円企業「デンソー」!って何の会社?

2016年5月15日

売上げ4兆円企業「デンソー」!って何の会社?

株式会社デンソー

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カーナビゲーションや液晶メーター、カーエアコン、ワイパーなど自動車部品を製造している株式会社デンソー。

2016年3月期の売上高は4兆5,245億円。

株式会社デンソーがトヨタ自動車株式会社の「電装部」という部署が独立してできた会社です。

愛知県刈谷市にある本社には正社員だけで1万3,000人が働いています。

主力製品

主力製品は数々の自動車部品です。

自動車部品の中でも電気で動く部品は電装品と呼ばれます。

カーエアコン

売上の3分の1を占めるカーエアコンを製造しているのが愛知県西尾市の工場「西尾製作所」です。

カーエアコンの国内シェアは約60%。
トヨタ自動車株式会社を含め11社に供給しています。

熱システム開発部の六嶋公平さんによると

家電のエアコンよりは性能が非常に優れている。

カーエアコンと家庭用エアコンには性能に大きな違いがあります。

車内は炎天下だと50度近くなるためカーエアコンは20倍のパワーが必要になります。

カーエアコンを動かす動力はエンジンです。

家庭用の電圧に比べエンジンは桁違いにパワーがあります。

なので一気に冷やすことができます。

カーエアコン組み立て製造ライン

カーエアコン組み立て製造ラインで働いているのはロボット。

24台のロボットで全て製造されています。

1つの製造ラインには見張り役の作業員が1人いるだけです。

1日24万台のカーエアコンを製造しています。

使用されているロボットは自社開発されています。

熟練の職人のような動きを見せる株式会社デンソーのロボット。

制御システム事業部の大根道広さんによると

順番にプログラムを組んでいくようなイメージです。人が動かしているものをロボットに書き込んでいく。

株式会社デンソーのロボットの動きは職人さんの完全コピーです。

職人さんの作業をエンジニアがチェックして、同じ仕上がりになるように強さ、速さ、回数などを何度も微調整します。

最先端ロボットで組み立てられるカーエアコンは日々進化しています。

熱システム開発部の六嶋公平さんによると

最近の自動車ですとアイドリングストップする自動車が増えてきました。

最近の自動車の特徴として自動的にエンジンを停止させる「アイドリングストップ機能」を装備する自動車が増えています。

しかしエンジンが停止するとエアコンの冷暖房も停止して送風しかできなくなります。

蓄冷エバポレーターを開発した。

エバポレーターとはエアコンガスを減圧させて気化させる冷却装置です。

株式会社デンソーでは特殊なジェルを埋め込み保冷剤のような役割を与えました。

アイドリングストップ時でも送風が蓄冷エバポレーターを通ることにより冷たい風が車内に送られるようになります。

仕組みはシンプルですが製品化までに約10年も掛かりました。

自動車部品以外の製品

株式会社デンソーは自動車部品の技術力を生かしていろんな分野に進出しています。

カーエアコンの冷やす技術を生かしてワインセラー。

温める技術を活かしてファストフード什器(保温機)なども製造しています。

QRコード

雑誌やポスターで見かけるQRマークも株式会社デンソーが開発しました。

QRコードを開発したAUTO-ID事業部の原昌宏さん。

経緯としては1991年にバブルがはじけて、製造業が多品種少量生産になり多くの情報を扱うようになった。現場ではバーコードを10個に分けて情報を入力していた。非常に生産効率が悪いし、バーコードに変わる新しいことが必要ということで開発。

元々株式会社デンソーの工場では多くの部品を管理するためにバーコードを使用していました。

しかしバーコードに入力できる文字は20文字まで。

バーコードだと部品が増えると対応ができませんでした。

そこで考えられたのがバーコードを縦・横に組み合わせたQRコードです。
20文字のバーコードに7,000文字も情報が登録できます。

QRコード最大の特徴が左上、右上、左下にある3つの特殊なマークです。

この四角いマークはQRコードを表す目印です。
このマークを作るためには世の中にない図形であることが必要でした。

最初の黒を1。1:1:3:1:1。印刷で極端に少ない出現率の比率。

1:1:3:1:1の比率は世界中にほとんどない比率。
これを探し出すために世界中の印刷物を調べまわったそうです。

QRコードは特許所得するも使用をフリーにしたことで世界中に広まりました。

さらに特許を無償で公開したことで広まったQRコードの新たなビジネスが電車の切符です。

通常の切符の裏には磁気素材が塗られています。
廃棄する場合、紙と分別する必要がありました。

QRコードなら紙に印刷しただけで、そのまま燃えないゴミにできます。

現在、北九州高速鉄道で導入され、株式会社デンソーはその読み取り改札機も販売しています。

デンソー工業学園

愛知県安城市のデンソー工業学園。

松井茂樹学園長は

株式会社デンソーの若者の人材育成をしている人づくりの総本山。

デンソー工業学園は社員育成の学校です。

中学又は高校を卒業した若者が入学して社員として給与を頂き、高校・短大卒の資格が取れる一般科目を勉強しながらヤスリがけ・旋盤などの専門技術を学びます。

技能者の配属先は設備を作る部隊。型を作る部隊。そういった職場への配属になります。新しい設備を作る、新しい型を作る、その時の技能がここで活きてきます。

モノを作るのは機械でも、その機械を開発しチェックするのは人間です。

技術者の育成は欠かせません。

デンソー工業学園はそんなプロを育てる場所です。

中学を卒業してデンソー工業学園に入学した清水ららさん。

自動車産業は日本の伝統的で自慢できる産業だと思うので自分も参加できたら楽しいと思い選びました。

スゴイ職人を育てる場所なので教える先生もスゴイです。

現代の名工を受賞した田上俊一さんや塩崎秀正さん、黄綬褒章を受賞した安部良夫さんなど厚生労働省が選ぶスゴイ技術者「現在の名工」の受賞者が7人、技術の最高峰「黄綬褒章」受賞者が4人もいます。

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